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あの魔物の国は面白く人間と違う服装をしている。
ビジネススーツを着て小型のスライムが電車と呼ばれる機械で働きに出たりと社会の意図がまるで違っていた。スマホと呼ばれる携帯を所持しておりいつでも連絡できるようになっている。
俺にはさっぱりわからんが野獣でありながらワクワクする。
俺はバモスの瞬間解放で炎の向日葵ことフレグラが居る花畑から魔物国へ移動するのであった。
着地ポイントに脚が着くと蜥蜴人間であるリザードマンが街の見回りをして不審者から国民を守っていた。
野獣のこの姿でもこの国の人達?には親しまれちょっとした有名人にはなっていた。電車に乗る時は魔物の魔力が元となっている切符を買い駅名を選択しなければならない。これがとても面倒で俺は機械音痴なのだ。野生として生きてきた物が電車に乗るという前例は絶対、無いだろう。携帯から音楽が出たりネットで調べられる。こんな世界があるにも関わらず人間側の国は不便だと思う。
こんな小さい電車の中で俺の長い爪が吊り革を壊しそうになるし人間に化けると愚かな行為だと承知なので本来の姿で安心はできるのだが過ごしにくい。
電車の扉付近に点在する画面ではサッカーやスポーツ関係の記事が映っていた。
無音で流れている。音を出したら不味いのか。
久しぶりに訪れて慣れないでいたが時間というのは不思議なことにすぐ解決するみたいだ。
お爺ちゃんスライムが優先席に座っている。杖を装備し寝ていた。
学生と呼ばれる若者が本を読んでいる。「これさえできれば入試合格」や「抑えとくべきビジネスマナー」と表紙に書いてあった。窓の外には自動運転システムが搭載された自動車や空を飛べる魔物なら飛んでいるみたいだ。しかし飛ぶにも高さの限度がありそれ以上は交通違反となる。
電車の窓から覗くと空中都市園に繋がっている線路があり其処だけ空を飛ぶ電車も健在してる。
こんな都会に《抜け殻》があるとは思えないだろうが野獣の嗅覚はそれを可能にする。
まあ野獣の勘ってやつだ。
俺はゆらゆらと揺れる車内で空中都市圏の駅「ドラグド」へ時間を費やしながらもバモスと共に向かったのであった。
※
空中都市圏の駅「ドラグド」へ到着後、俺とバモスは行く為の手続きを済ませていた。
空中都市圏では犯罪は許されず可能性のある人しか出入りが固く禁止されている為、専用の受付所で目的等を紙に書く。
致命的なミスが無いよう掌に液体を塗り個人の紋章をつけこれが所謂、切符代わりとなる。
紋章の色によってその人の前科や日頃の行いが明確になる。簡単に説明すれば赤色が危険、緑が安全だ。
空中都市圏ではこれが当たり前で圏内から離れれば液体の紋章は消える。
前科持ちの物が現れた場合、特殊保安官がその人を監視対象とし何かあれば駆けつけられるシステムなのだ。
この都市を設計したのもリスキーの手によるものだ。研究を重ねる内に様々な知識が身につき俺の友達の前世の記憶もあり設計されたという。
紋章の判別システムもその時代から実装されている。
俺は赤で何故かバモスは緑色。きついな、背後から保安官に目を付けられるとは・・・。
古き友の暮らしてる場所は空中都市圏の街から遠く離れた森の奥だ。前にも来た事がある。
※
待ち合わせのある森の奥で記憶が過った。
狼が飢えた夜、野獣はこの場を死守していた。
八岐大蛇を狙って養分にしようと企んでいた。
夜は薄気味悪く獣同士の因縁のぶつかり合い。
因縁はやがて途絶える事もなく後世まで長引く。
竜騎士ホロビアズがその仲裁を担った。かの美しき鎧『雷陣豪雷灯』を纏い稲光を蓄電させ力を蓄えている。放電を受けたら一溜りもない。
「この俺に盾つくなら相手になってやる。だがな言葉が通じない種族間で争いを生み出す野獣と狼にはちと悪いがこの稲妻の剣で紛争を止めてやる!! 雷竜は俺に続け!」
稲妻が次から次へと落ちてかの獣達は倒れ始める。
「どうだ、参ったか!」
「その辺にしとけ、龍谷の奴等に知られたらどうする」
「シルビア、獣を仕留めたって問われないよ」
「我等、騎士道許される範囲でも無かろう」
「雷は灯りを照らす良い武器なのに‥‥勿体無い」
「さあ行くぞ、長居は無用だ」
歴史上、狼と野獣の因縁は途切れず龍谷の民は彼等の金銀財宝の取引に悩まされてる。
疑問が残るとすれば敵対の中に置いて金銀財宝を取引する理由。
シルビアは考えていた。
龍谷は武器職人の都。
渓谷から大地までの規模を計算し造り上げた創世の結晶。その渓谷こそが街を作る技術の真髄。
地動脈を活用し過ごしていた。
「バルドラ様」
その名はかつてケヴィン大陸で起きた神々の戦争で活躍した。数多の武器を使い華麗な身のこなしは戦場を魅了し敵軍を滅ぼしたという。
敵軍の本国の名は帝国軍城塞都市ダリアス。
反射つまりカウンターを得意とする守りを軸とした戦術。
強力な技を受ければ受けるほどカウンターが発動し力を発揮させる。
骨の髄まで破壊させるその威力は帝国切手の技の一角。黒霧結晶と呼ばれる対軍専用防具服を着こなす事で彼等は能力の段階を上げれる。対軍専用防具服は結晶でありカウンターを仕掛けるだけが取り柄ではない。
千年経とうが技術は衰えずより戦力を増している。
シルビアはケヴィン大陸の主の元へ現着し野獣の情報を引き出そうとしていた。
かの有名な街グラッシェ エヴォルブはオアシスの別空間と言えよう。多くの者達はこの街を『偽りのない空想』と称えていた。
人魔竜が現れたなら奇想天外な出来事が起きていただろう。彼は自分の役目を果たす。その役目を俺は批判する。野獣を根絶やしにするつもりだ。
永遠に増え続ける野獣は狼からも敵対を受け殲滅を繰り返されている。野獣は生きていない。ある憎悪から結集された実在しない化物だ。
ケヴィン大陸の主の名に置いて探索の機関が野獣の行方を探していた。
「探せ、全ては」
「そこまでだ」
茂みから現れたのは『人魔竜』ではなくケヴィン大陸情報局RE マスター アヴェルだ。月夜の陰に潜んだ後、探索の機関は野獣の物だと判断して襲いかかってきた。月夜に隠れられるアヴェルの能力で相手はカンフー奥義を叩き込こまれた。白霧と呼ばれる化石をチャームポイントとして腕に嵌め込んでいる。これは心臓部の役割の一つのオブジェを採用。
ケヴィン大陸の主は認めているが俺は認めない。
白霧は古代の遺産だ。
白霧は偽物だ。寄せて似せて造られた模造品。
人魔竜とREマスターは互いの文献を維持する。
龍谷の民の経験と再び現れる人魔竜は野獣制裁に力を入れる。野獣は大軍で押し寄せるが『忘却の狼』が居なければその発動は可能にしない。
生命体の必要条件を満たなければ野獣は知恵で動かない。
※
ケヴィン大陸から南方RE マスターの住処は野獣で荒らされた。
「また」
人魔竜の力で荒らされた部屋は片付くが研究者は黙っていない。
狼は怨嗟咆哮で野獣を放つ。
咆哮次第では大災害は免れない。
力は根源たる古の道。ヌロカ村の民は大丈夫だと言い聞かせていたが通訳も居ない世の中でやっていくには莫大な資金が必要だ。人魔竜、REマスターアヴェルが居ない間、野獣が襲った。椿、その力は国が認めた者にしか扱えない。野獣を倒すには必要だ。剣は選ばれし物にその成果を与え野獣、狼、あらゆる種族への対応が可能だ。
椿はエネルギー源増幅の鍵となる。そして野獣の門を閉める唯一の鍵だ。
魔物として現れる野獣も跡が立たない。
異形な形、野獣をモチーフにした姿は遥か昔の遺産、抜殻と同等な存在である。対等になる訳ではない。似ているというだけだ。
海型なら船を操る者、野獣で火を扱うならサラマンダー辺りが似ているであろう。
野獣は似ている要素から爆素と呼ばれ魔物から出ている魔素とは異なる魂が顕在する。
其々に憎しみ、旧型、白夜と名付けられる要素が多いため、世話が焼けるのだ。
人型から野獣化してしまう物も現れるであろう。
世の苦しみは抜殻でも無理だ。
野獣は襲った相手を忘れない。
「ちっとは狼も落ち着けや。これは失態」
「目的が果たされるのなら今はまだ良い方だ」
「そんな事を言わんでもわかっとる」
「話が早くて助かるよ」
「人魔はいいよな」
風に当たる人魔竜は野獣の待ち合わせに行く前、その翌日に備えリスキーと戯れていた。
野獣は制裁しなくてはならない。そのきっかけを与えたのは野獣本人。
書記から記された文で「野獣は滅多な自分を過信せない」と書かれており行末を暗ますのに特化していた。倒せなければ意味はないが依代を探す内も悪かった。麒麟の悲鳴を復活させる為には野獣の素が必要でその集まりが制裁の要。
創造、再生、破壊、風体、過信せないはこの後に及んでという名のルールである。
ある種は逆らう。その野蛮な出来心。死に帰らない、由来は還りと化すその日。
心臓部、我が身に封鎖されべからず。
この伝承は受け継がれある種は導かれある種は歌い再び対価に受け継がれし創造の化身がかの物を公にする。その時間『フレグラ』の名の元で。
人魔竜は心臓部で起きた事を知っている。
繰り返される波長は段階を踏んで生活をしているからだ。その日に会う約束は直接、会うという法則に過ぎない。
依代はまたやってくる。
専属の都市開発が進行しているSecond プロジェクトは村を中心に基盤を立てる。
ヌロカ村は今、Secondプロジェクトから離れる訳には行かない。人魔竜はその野獣対策と合併しながらこの都市開発の野獣対策課、日頃からその秩序を持たす為、待ち合わせ場所をヌロカにするつもりだ。
ヌロカ村は未だに解明されていない古代の遺産や手記、なんでも軸が必要であり都市開発の真っ最中だ。
その全てが全土でありSecondプロジェクトは管理の行末を平等に割り振られる。
ヌロカの場所は予め教えといたが森の変更を余儀なくされるのでSecondプロジェクトは知らせで届けた。野獣の脳に人魔竜は語りかけた。
「野獣はヌロカ村へ来い」と。
野獣は野獣だがもっと言い方があるだろ。
野獣である俺はケヴィン大陸南方REマスターは不在の中、リスキーと人魔が居るヌロカ村へ移動する。
正確には瞬間解放でだ。
無駄足だった。
人魔が居るヌロカ村の地には悲劇を生み出した研究が存在した。
人魔はその研究をよくは思わなかったがREマスターの資源は爆散。その後、リスキーによって資源の回復を成し遂げてもらったが俺は複雑だった。
人魔は心臓部の仕組みを理解してるようだがその模造品を造り出すのに魔素を費やし研究をより良い方へ貢献しようと我が能力を求めた。
白霧の性能を知っていたとは、人魔竜も白々しい。
八岐ノ御璽は影の雅の集団が一人の科学者の手によって打ちのめされた幣である。
奴等は幣を扱える物に毛嫌いし消える事を恐れた。
悪い生き方を取り込み闇へと誘う野獣とはまた別の汚い生き物だ。
八岐ノ御璽でやられる影の雅も災難だ。
ヌロカ村は滅んだ罪滅ぼしだ。
研究対象を狼と野獣に切り替え麒麟の悲鳴へと辿れると知ったのだ。予め危険性が高い事を知っていれば災難は免れた。
REマスターは一度、死んだ。
瞬間解放でREマスターの居所まで転移した。
塗りたくられた血の匂いが唆る。
その背景には穏やかな日を過ごしていたのだろう。
街の一角、雨音を絶やさない箇所がある。
再び人魔と会う場所はここだ。
正確にはグラッシェ エヴォルブの不死鳥の祀り。
死にゆく者達への加護があらんことを。
人魔は椿の継承者として野獣討伐に専念してきたがこの期に及んで俺を呼んだ。
俺の姿は人魔の姿と似つかせている。
野獣の剣、それを引き出したいらしい。
椿と同じ効力で選ばれし存在。
通常の武器と比べ俺の武器は特異らしい。
不死鳥の祀りでグラッシェ エヴォルブの心は発芽させる知恵を授けれる。
野心のある野獣にその剣を授けれるかは本人の心ので完成する。
清い心は器となりで己を鑑みるだろう。
血の匂いが密集する。ヌロカ村はまだ遠い、それまでゆっくりして居よう。
グラッシェ エヴォルブはまだ外れだ。
「雨音は苦手なんだよね」
「いいや嘘だ」
「ヌロカ村は苦手だし野獣を倒す街多いしいきづらい」
「人魔も居る事だし正義は勝つ」
「それ仮面の」
「知らん」
人魔は野獣を毛嫌いする。人魔になればどうにか付き合える。
バモスも人魔にはなれんがクロとなら化けられる。
俺はヌロカ村へ行く前、街を楽しもう。
最下層城下の街の入口だ。
その周辺には古びた格納庫があり上層の都市の排水や冷却水が常に蒸発し、分厚い霧となって立ち込めて上層の喧騒や光は一切届かず冷たく湿った空気と遠くで響く機械の不規則な稼働音だけが響く。
一度、滅んだ分厚い石造りの壁、アーチがそのまま残っているがその上から現代の分厚い光ファイバーケーブル等太い冷却パイプが無秩序に絡みついている。最下層の湿った空気やパイプが絡み合う中、巨大なドーム状の結界、古代の石造りの遺跡の真ん中驚くほど鮮やかで青々とした草原が存在する。
中層部は巨大なパイプ、冷却システム、光ファイバーケーブルが縦横無尽に走り、空を覆い尽くしている。上層へのエネルギーや水の供給ラインがすべてここに集中しており錆と油、常に響く機械の駆動音で満たされている。
人工の曇天は上層の巨大なフロアプレートや足場によって日光は完全に遮られ常に薄暗く金属的な色合いの光、整備用のランプや溶接の火花が点滅している。
上層部、常に完璧な快晴が維持されており中層や下層の汚染された空気は決して上がってこないように、高度な魔法と科学の結界で遮断されている。
建築物はすべて透明な特殊なガラスや結晶体で構成されており、ホログラムと現実の境界が曖昧。夜間は上層全体の光が夜空に反射し下層の闇をさらに強調する。
庭園は巨大なガラスのドーム内に人工的な「椿の庭園」が設けられる。
その中心に聳え立つ真っ赤な塔、椿を塔で監視、闇深く悪い情報が飛び込んでいる。
贄となった犠牲者の縄張りを意図して幣で収められた影の雅を封じ込めた施設があるという。
過去の因縁が充満している。
REマスターアヴェルは統治者として行方を困らせている。
世界が平和になるその日になるまでは。
ビジネススーツを着て小型のスライムが電車と呼ばれる機械で働きに出たりと社会の意図がまるで違っていた。スマホと呼ばれる携帯を所持しておりいつでも連絡できるようになっている。
俺にはさっぱりわからんが野獣でありながらワクワクする。
俺はバモスの瞬間解放で炎の向日葵ことフレグラが居る花畑から魔物国へ移動するのであった。
着地ポイントに脚が着くと蜥蜴人間であるリザードマンが街の見回りをして不審者から国民を守っていた。
野獣のこの姿でもこの国の人達?には親しまれちょっとした有名人にはなっていた。電車に乗る時は魔物の魔力が元となっている切符を買い駅名を選択しなければならない。これがとても面倒で俺は機械音痴なのだ。野生として生きてきた物が電車に乗るという前例は絶対、無いだろう。携帯から音楽が出たりネットで調べられる。こんな世界があるにも関わらず人間側の国は不便だと思う。
こんな小さい電車の中で俺の長い爪が吊り革を壊しそうになるし人間に化けると愚かな行為だと承知なので本来の姿で安心はできるのだが過ごしにくい。
電車の扉付近に点在する画面ではサッカーやスポーツ関係の記事が映っていた。
無音で流れている。音を出したら不味いのか。
久しぶりに訪れて慣れないでいたが時間というのは不思議なことにすぐ解決するみたいだ。
お爺ちゃんスライムが優先席に座っている。杖を装備し寝ていた。
学生と呼ばれる若者が本を読んでいる。「これさえできれば入試合格」や「抑えとくべきビジネスマナー」と表紙に書いてあった。窓の外には自動運転システムが搭載された自動車や空を飛べる魔物なら飛んでいるみたいだ。しかし飛ぶにも高さの限度がありそれ以上は交通違反となる。
電車の窓から覗くと空中都市園に繋がっている線路があり其処だけ空を飛ぶ電車も健在してる。
こんな都会に《抜け殻》があるとは思えないだろうが野獣の嗅覚はそれを可能にする。
まあ野獣の勘ってやつだ。
俺はゆらゆらと揺れる車内で空中都市圏の駅「ドラグド」へ時間を費やしながらもバモスと共に向かったのであった。
※
空中都市圏の駅「ドラグド」へ到着後、俺とバモスは行く為の手続きを済ませていた。
空中都市圏では犯罪は許されず可能性のある人しか出入りが固く禁止されている為、専用の受付所で目的等を紙に書く。
致命的なミスが無いよう掌に液体を塗り個人の紋章をつけこれが所謂、切符代わりとなる。
紋章の色によってその人の前科や日頃の行いが明確になる。簡単に説明すれば赤色が危険、緑が安全だ。
空中都市圏ではこれが当たり前で圏内から離れれば液体の紋章は消える。
前科持ちの物が現れた場合、特殊保安官がその人を監視対象とし何かあれば駆けつけられるシステムなのだ。
この都市を設計したのもリスキーの手によるものだ。研究を重ねる内に様々な知識が身につき俺の友達の前世の記憶もあり設計されたという。
紋章の判別システムもその時代から実装されている。
俺は赤で何故かバモスは緑色。きついな、背後から保安官に目を付けられるとは・・・。
古き友の暮らしてる場所は空中都市圏の街から遠く離れた森の奥だ。前にも来た事がある。
※
待ち合わせのある森の奥で記憶が過った。
狼が飢えた夜、野獣はこの場を死守していた。
八岐大蛇を狙って養分にしようと企んでいた。
夜は薄気味悪く獣同士の因縁のぶつかり合い。
因縁はやがて途絶える事もなく後世まで長引く。
竜騎士ホロビアズがその仲裁を担った。かの美しき鎧『雷陣豪雷灯』を纏い稲光を蓄電させ力を蓄えている。放電を受けたら一溜りもない。
「この俺に盾つくなら相手になってやる。だがな言葉が通じない種族間で争いを生み出す野獣と狼にはちと悪いがこの稲妻の剣で紛争を止めてやる!! 雷竜は俺に続け!」
稲妻が次から次へと落ちてかの獣達は倒れ始める。
「どうだ、参ったか!」
「その辺にしとけ、龍谷の奴等に知られたらどうする」
「シルビア、獣を仕留めたって問われないよ」
「我等、騎士道許される範囲でも無かろう」
「雷は灯りを照らす良い武器なのに‥‥勿体無い」
「さあ行くぞ、長居は無用だ」
歴史上、狼と野獣の因縁は途切れず龍谷の民は彼等の金銀財宝の取引に悩まされてる。
疑問が残るとすれば敵対の中に置いて金銀財宝を取引する理由。
シルビアは考えていた。
龍谷は武器職人の都。
渓谷から大地までの規模を計算し造り上げた創世の結晶。その渓谷こそが街を作る技術の真髄。
地動脈を活用し過ごしていた。
「バルドラ様」
その名はかつてケヴィン大陸で起きた神々の戦争で活躍した。数多の武器を使い華麗な身のこなしは戦場を魅了し敵軍を滅ぼしたという。
敵軍の本国の名は帝国軍城塞都市ダリアス。
反射つまりカウンターを得意とする守りを軸とした戦術。
強力な技を受ければ受けるほどカウンターが発動し力を発揮させる。
骨の髄まで破壊させるその威力は帝国切手の技の一角。黒霧結晶と呼ばれる対軍専用防具服を着こなす事で彼等は能力の段階を上げれる。対軍専用防具服は結晶でありカウンターを仕掛けるだけが取り柄ではない。
千年経とうが技術は衰えずより戦力を増している。
シルビアはケヴィン大陸の主の元へ現着し野獣の情報を引き出そうとしていた。
かの有名な街グラッシェ エヴォルブはオアシスの別空間と言えよう。多くの者達はこの街を『偽りのない空想』と称えていた。
人魔竜が現れたなら奇想天外な出来事が起きていただろう。彼は自分の役目を果たす。その役目を俺は批判する。野獣を根絶やしにするつもりだ。
永遠に増え続ける野獣は狼からも敵対を受け殲滅を繰り返されている。野獣は生きていない。ある憎悪から結集された実在しない化物だ。
ケヴィン大陸の主の名に置いて探索の機関が野獣の行方を探していた。
「探せ、全ては」
「そこまでだ」
茂みから現れたのは『人魔竜』ではなくケヴィン大陸情報局RE マスター アヴェルだ。月夜の陰に潜んだ後、探索の機関は野獣の物だと判断して襲いかかってきた。月夜に隠れられるアヴェルの能力で相手はカンフー奥義を叩き込こまれた。白霧と呼ばれる化石をチャームポイントとして腕に嵌め込んでいる。これは心臓部の役割の一つのオブジェを採用。
ケヴィン大陸の主は認めているが俺は認めない。
白霧は古代の遺産だ。
白霧は偽物だ。寄せて似せて造られた模造品。
人魔竜とREマスターは互いの文献を維持する。
龍谷の民の経験と再び現れる人魔竜は野獣制裁に力を入れる。野獣は大軍で押し寄せるが『忘却の狼』が居なければその発動は可能にしない。
生命体の必要条件を満たなければ野獣は知恵で動かない。
※
ケヴィン大陸から南方RE マスターの住処は野獣で荒らされた。
「また」
人魔竜の力で荒らされた部屋は片付くが研究者は黙っていない。
狼は怨嗟咆哮で野獣を放つ。
咆哮次第では大災害は免れない。
力は根源たる古の道。ヌロカ村の民は大丈夫だと言い聞かせていたが通訳も居ない世の中でやっていくには莫大な資金が必要だ。人魔竜、REマスターアヴェルが居ない間、野獣が襲った。椿、その力は国が認めた者にしか扱えない。野獣を倒すには必要だ。剣は選ばれし物にその成果を与え野獣、狼、あらゆる種族への対応が可能だ。
椿はエネルギー源増幅の鍵となる。そして野獣の門を閉める唯一の鍵だ。
魔物として現れる野獣も跡が立たない。
異形な形、野獣をモチーフにした姿は遥か昔の遺産、抜殻と同等な存在である。対等になる訳ではない。似ているというだけだ。
海型なら船を操る者、野獣で火を扱うならサラマンダー辺りが似ているであろう。
野獣は似ている要素から爆素と呼ばれ魔物から出ている魔素とは異なる魂が顕在する。
其々に憎しみ、旧型、白夜と名付けられる要素が多いため、世話が焼けるのだ。
人型から野獣化してしまう物も現れるであろう。
世の苦しみは抜殻でも無理だ。
野獣は襲った相手を忘れない。
「ちっとは狼も落ち着けや。これは失態」
「目的が果たされるのなら今はまだ良い方だ」
「そんな事を言わんでもわかっとる」
「話が早くて助かるよ」
「人魔はいいよな」
風に当たる人魔竜は野獣の待ち合わせに行く前、その翌日に備えリスキーと戯れていた。
野獣は制裁しなくてはならない。そのきっかけを与えたのは野獣本人。
書記から記された文で「野獣は滅多な自分を過信せない」と書かれており行末を暗ますのに特化していた。倒せなければ意味はないが依代を探す内も悪かった。麒麟の悲鳴を復活させる為には野獣の素が必要でその集まりが制裁の要。
創造、再生、破壊、風体、過信せないはこの後に及んでという名のルールである。
ある種は逆らう。その野蛮な出来心。死に帰らない、由来は還りと化すその日。
心臓部、我が身に封鎖されべからず。
この伝承は受け継がれある種は導かれある種は歌い再び対価に受け継がれし創造の化身がかの物を公にする。その時間『フレグラ』の名の元で。
人魔竜は心臓部で起きた事を知っている。
繰り返される波長は段階を踏んで生活をしているからだ。その日に会う約束は直接、会うという法則に過ぎない。
依代はまたやってくる。
専属の都市開発が進行しているSecond プロジェクトは村を中心に基盤を立てる。
ヌロカ村は今、Secondプロジェクトから離れる訳には行かない。人魔竜はその野獣対策と合併しながらこの都市開発の野獣対策課、日頃からその秩序を持たす為、待ち合わせ場所をヌロカにするつもりだ。
ヌロカ村は未だに解明されていない古代の遺産や手記、なんでも軸が必要であり都市開発の真っ最中だ。
その全てが全土でありSecondプロジェクトは管理の行末を平等に割り振られる。
ヌロカの場所は予め教えといたが森の変更を余儀なくされるのでSecondプロジェクトは知らせで届けた。野獣の脳に人魔竜は語りかけた。
「野獣はヌロカ村へ来い」と。
野獣は野獣だがもっと言い方があるだろ。
野獣である俺はケヴィン大陸南方REマスターは不在の中、リスキーと人魔が居るヌロカ村へ移動する。
正確には瞬間解放でだ。
無駄足だった。
人魔が居るヌロカ村の地には悲劇を生み出した研究が存在した。
人魔はその研究をよくは思わなかったがREマスターの資源は爆散。その後、リスキーによって資源の回復を成し遂げてもらったが俺は複雑だった。
人魔は心臓部の仕組みを理解してるようだがその模造品を造り出すのに魔素を費やし研究をより良い方へ貢献しようと我が能力を求めた。
白霧の性能を知っていたとは、人魔竜も白々しい。
八岐ノ御璽は影の雅の集団が一人の科学者の手によって打ちのめされた幣である。
奴等は幣を扱える物に毛嫌いし消える事を恐れた。
悪い生き方を取り込み闇へと誘う野獣とはまた別の汚い生き物だ。
八岐ノ御璽でやられる影の雅も災難だ。
ヌロカ村は滅んだ罪滅ぼしだ。
研究対象を狼と野獣に切り替え麒麟の悲鳴へと辿れると知ったのだ。予め危険性が高い事を知っていれば災難は免れた。
REマスターは一度、死んだ。
瞬間解放でREマスターの居所まで転移した。
塗りたくられた血の匂いが唆る。
その背景には穏やかな日を過ごしていたのだろう。
街の一角、雨音を絶やさない箇所がある。
再び人魔と会う場所はここだ。
正確にはグラッシェ エヴォルブの不死鳥の祀り。
死にゆく者達への加護があらんことを。
人魔は椿の継承者として野獣討伐に専念してきたがこの期に及んで俺を呼んだ。
俺の姿は人魔の姿と似つかせている。
野獣の剣、それを引き出したいらしい。
椿と同じ効力で選ばれし存在。
通常の武器と比べ俺の武器は特異らしい。
不死鳥の祀りでグラッシェ エヴォルブの心は発芽させる知恵を授けれる。
野心のある野獣にその剣を授けれるかは本人の心ので完成する。
清い心は器となりで己を鑑みるだろう。
血の匂いが密集する。ヌロカ村はまだ遠い、それまでゆっくりして居よう。
グラッシェ エヴォルブはまだ外れだ。
「雨音は苦手なんだよね」
「いいや嘘だ」
「ヌロカ村は苦手だし野獣を倒す街多いしいきづらい」
「人魔も居る事だし正義は勝つ」
「それ仮面の」
「知らん」
人魔は野獣を毛嫌いする。人魔になればどうにか付き合える。
バモスも人魔にはなれんがクロとなら化けられる。
俺はヌロカ村へ行く前、街を楽しもう。
最下層城下の街の入口だ。
その周辺には古びた格納庫があり上層の都市の排水や冷却水が常に蒸発し、分厚い霧となって立ち込めて上層の喧騒や光は一切届かず冷たく湿った空気と遠くで響く機械の不規則な稼働音だけが響く。
一度、滅んだ分厚い石造りの壁、アーチがそのまま残っているがその上から現代の分厚い光ファイバーケーブル等太い冷却パイプが無秩序に絡みついている。最下層の湿った空気やパイプが絡み合う中、巨大なドーム状の結界、古代の石造りの遺跡の真ん中驚くほど鮮やかで青々とした草原が存在する。
中層部は巨大なパイプ、冷却システム、光ファイバーケーブルが縦横無尽に走り、空を覆い尽くしている。上層へのエネルギーや水の供給ラインがすべてここに集中しており錆と油、常に響く機械の駆動音で満たされている。
人工の曇天は上層の巨大なフロアプレートや足場によって日光は完全に遮られ常に薄暗く金属的な色合いの光、整備用のランプや溶接の火花が点滅している。
上層部、常に完璧な快晴が維持されており中層や下層の汚染された空気は決して上がってこないように、高度な魔法と科学の結界で遮断されている。
建築物はすべて透明な特殊なガラスや結晶体で構成されており、ホログラムと現実の境界が曖昧。夜間は上層全体の光が夜空に反射し下層の闇をさらに強調する。
庭園は巨大なガラスのドーム内に人工的な「椿の庭園」が設けられる。
その中心に聳え立つ真っ赤な塔、椿を塔で監視、闇深く悪い情報が飛び込んでいる。
贄となった犠牲者の縄張りを意図して幣で収められた影の雅を封じ込めた施設があるという。
過去の因縁が充満している。
REマスターアヴェルは統治者として行方を困らせている。
世界が平和になるその日になるまでは。
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