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微かな影
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ここ最近、凌はいつもどこか上の空だった。
今も、一緒にテレビの投稿動画の特番を観ているのに、響が思わず噴き出してしまった場面でも彼はクスリともしない。
――元々、ほとんど表情を変えない人ではあるけれど。
(何を考えてるんだろう)
彼の頭の中を覗き込みたくてたまらない。背中に彼の胸の温もりを感じながら、響は肩越しに振り返りそうになるのを何度も我慢していた。
(これって、図々しい? わがままかな?)
もっとわたしを見て、なんて言いたくなるのは初めてのことで、それが許されることなのかどうなのか、判らない。
凌は、ちゃんと、響の話は聞いてくれている。
相槌は打ってくれるし、彼女が何かを訊けば、内容にそぐった返事もくれる。
けれども、そうしながらも、彼が何か他のことを考えているのは何となく感じられた。
別に、ないがしろにされている感じは全然ないのだけれど、同じ部屋にいるのに見えない壁を隔てているような気がして、響は少し寂しくなる。
こんなふうになったのは、一週間ほど前に銀次という刑事と会ってからだった。いや、その前から少し何かを考えている様子はあったけれど、ここまでの隔絶感はなかったのだ。
(わたしがいなくなった後に、あの人から何か言われたのかな)
響は気になって仕方がなかったけれど、凌のプライベートにどこまで踏み込んでいいのか測り兼ねて、結局何も訊けずにいる。
(だいたい、わたしとリョウさんって、いったいどんな『関係』なのかな)
響にとって、そもそもの疑問は『そこ』だ。
凌は優しい。とても優しいのだけれど――
(なんで、優しくしてくれるんだろう)
なぜ、彼は、響と一緒にいてくれたり、抱き締めたりしてくれるのだろう。
たまに、唇を重ねてくるけれど、それだけだ。それ以上のことは、してこない。
その手も唇も、与えてくれるのは「守られている」という安心感だった。
今も、響は凌の腕の中にいる。
肌寒い季節でもないのに、彼はいつでも、気付くと彼女に触れていた。けれど、それはまるでそうすることで響が確かにそこにいることを確かめているかのようで、本当に、ただ『触れているだけ』だ。
こうやって凌の胸に寄りかかって背中に彼の温もりと鼓動を感じていても、そのリズムはとてもゆったりと落ち着いていて、うっかりすると響は眠りに誘われそうになる。
彼とのこの距離は、響にとっても心地良いものであることは確かだ。心地良くて安心できるものであることは。
けれど。
(――これって、兄と妹みたいな感じ……?)
そう思った響の胸が、チクリと疼く。
いつぞやの海での凌の過去語りが、響の胸の中に小さな棘を植え付けていた。
たとえ妹の代わりにされているのだとしても、それで彼が幸せなら響も嬉しい。
一方で、自分が誰かの代わりであるということに、響はお腹の辺りに冷たいものが詰まっているような気持ちになる。
身代わりはいや、わたしを見て、と言いたくなってしまう。
そんなふうに思ってしまう自分が、彼女にはわがままに思えた。
(イヤだな)
凌は、これ以上は無いというほど、響を大事にしてくれているのに。それに満足していない自分が、とても身勝手に感じられる。
彼は幸せになるべき人だ――銀次から話を聴かされた時、響は強くそう思った。彼に幸せを感じて欲しい――感じさせたい、と。
けれど、それには『身代わり』ではダメだ。身代わりにそんな力はない。
『本物』でないと、きっとまた、良くないことになる。
(――『また』……?)
ふと頭に浮かんだその一言に、思わず響はピクンと背筋を伸ばした。
「どうした?」
「あ、いえ、何でもないです……」
彼女の顔を覗き込みながら訊いてきた凌に、響は笑みを作って答える。けれど、そうしながらも、彼女の頭の中には疑問符が浮かんでいた。
――何で、『また』だなんて思ったのだろう。
そんなふうに自問した途端、響の頭にツキンと何かが突き刺さるような痛みが走る。それは執拗で不快な疼きだった。そしてその痛みと共に、彼女は何かに追い立てられているような焦燥感を覚える。
顔をしかめた響に、凌の目には本格的に案じる色がにじみ始めた。
彼は響のウェストを掴んでヒョイと持ち上げると、身体を捻ってそれまで寄りかかっていたベッドの上に下ろす。
向かい合わせになって、凌はしげしげと彼女の顔を見つめてきた。
「具合が悪いのか?」
「ちょっとだけ、頭が……あ、でもだいじょうぶです。ホントに、ちょっとだけだから」
笑顔で答える響の言葉を、凌は全く信じていないようだった。
「薬は?」
「ない、です」
凌は眉間に皺を寄せると、片手を上げて響の額に押し当てる。
「熱はないようだな」
「や、ホントにだいじょうぶですよ。ちょっとチクンってしただけですから。なんていうか……神経痛?」
「疲れているんじゃないのか?」
「違いますよ」
何でもないという顔で笑って見せても、彼は眉間に深い溝を刻んだままで、ジッと響を見つめてくる。
ニコ、よりもヘラ、になってしまったに違いない笑みを返してみると、凌の眉間の皺は少し浅くなった。実際、頭痛は薄らいで、もうほとんど気にならないほどだ。
ベッドの上に座っていると、いつも見上げている凌の顔を見下ろす形になって少し新鮮な感じがする。
マジマジと見つめると普段は見えない眉の上の傷跡が目に入ってきて、響の胸がキュッと締め付けられた。それはほとんど消えそうなくらい薄くなっていて、多分ずっと――ずっとずっと昔にできたものに違いない。
無意識のうちに手が上がり、彼女は指先でそれに触れた。
彼がまだ小さな少年だった頃に、本来なら守ってくれる筈の存在によって、付けられたもの。
その頃に逢えていたら、彼を護ってあげられただろうか。
それは不可能なことだけれど、響は時間を巻き戻したくて仕方が無くなる。たとえその場にいても、響にできることなんて、きっと、ほとんどない。
けれど、少なくとも、小さな彼を抱き締めてあげることはできる。独りきりで戦わせずに済んだだろう。
と、凌が傷跡を辿る彼女の手をそっとどけた。
目が合った、と思ったら、凌の両手が上がり、響の頬を包み込む。
彼の顔が近付いてきて、響の目蓋は条件反射のように勝手に下りていった。
唇に触れる柔らかな温もり。それは二度、三度と触れては離れる。
彼の唇から感じられるのは、優しさだけだった。
唇から、頬へ。
そしてついばむようなキスは、頬から目蓋へと移っていく。
心地良さに頭の中に霞がかかったようになった響の頬が、解放された。と、目を開けようとした彼女の額が、不意に小突かれる。
「ひゃ!?」
ぼんやりとしていたところでのその仕打ちに、たまらずバランスを崩して間抜けな声とともに響は後ろに倒れ込んだ。
「何するんですか!」
慌てて起き上がろうとした響の額が大きな掌で押さえ込まれて、再び枕に頭が押し付けられる。ジタバタともがく彼女を、凌は短い台詞で制した。
「いいから、寝てろ」
そう言うと、凌は響の両目を左手で覆ったまま、響の下敷きになった毛布を右手だけで器用に引っ張り出した。毛布を彼女にかけ、彼はそのままその手でトントンと彼女のお腹の辺りを叩く。
(――これって、ホントに子ども扱い……)
そんなふうに思ったけれど、目の上の温もりとお腹の上で刻まれるリズムとが心地良くて、彼の目論見通りに響には眠りの帳が下ろされていく。
彼女がトロトロとまどろみ始めた頃、凌が静かに立ち上がる気配がした。少し遅れて部屋の中が暗くなる。それは完全な闇ではなくて、小さな灯かりは消えずに残されていた。
凌は、響が話したどんなことも覚えていてくれる。話したかどうかを彼女自身が忘れてしまったことでさえも。
暗いのが嫌なのだというのも、どこかで話したのだろう。
眠りに落ちてどれ程経った頃か。
ふと、響の耳にコトンという微かな音が届く。それは玄関の方からのものだった。
何だろう、とは思ったけれど、眠気の方が勝ってしまった響はそのまま放置する。
――音の正体が郵便受けに落とし込まれた鎮痛薬だと響が知るのは、翌朝のことだった。
今も、一緒にテレビの投稿動画の特番を観ているのに、響が思わず噴き出してしまった場面でも彼はクスリともしない。
――元々、ほとんど表情を変えない人ではあるけれど。
(何を考えてるんだろう)
彼の頭の中を覗き込みたくてたまらない。背中に彼の胸の温もりを感じながら、響は肩越しに振り返りそうになるのを何度も我慢していた。
(これって、図々しい? わがままかな?)
もっとわたしを見て、なんて言いたくなるのは初めてのことで、それが許されることなのかどうなのか、判らない。
凌は、ちゃんと、響の話は聞いてくれている。
相槌は打ってくれるし、彼女が何かを訊けば、内容にそぐった返事もくれる。
けれども、そうしながらも、彼が何か他のことを考えているのは何となく感じられた。
別に、ないがしろにされている感じは全然ないのだけれど、同じ部屋にいるのに見えない壁を隔てているような気がして、響は少し寂しくなる。
こんなふうになったのは、一週間ほど前に銀次という刑事と会ってからだった。いや、その前から少し何かを考えている様子はあったけれど、ここまでの隔絶感はなかったのだ。
(わたしがいなくなった後に、あの人から何か言われたのかな)
響は気になって仕方がなかったけれど、凌のプライベートにどこまで踏み込んでいいのか測り兼ねて、結局何も訊けずにいる。
(だいたい、わたしとリョウさんって、いったいどんな『関係』なのかな)
響にとって、そもそもの疑問は『そこ』だ。
凌は優しい。とても優しいのだけれど――
(なんで、優しくしてくれるんだろう)
なぜ、彼は、響と一緒にいてくれたり、抱き締めたりしてくれるのだろう。
たまに、唇を重ねてくるけれど、それだけだ。それ以上のことは、してこない。
その手も唇も、与えてくれるのは「守られている」という安心感だった。
今も、響は凌の腕の中にいる。
肌寒い季節でもないのに、彼はいつでも、気付くと彼女に触れていた。けれど、それはまるでそうすることで響が確かにそこにいることを確かめているかのようで、本当に、ただ『触れているだけ』だ。
こうやって凌の胸に寄りかかって背中に彼の温もりと鼓動を感じていても、そのリズムはとてもゆったりと落ち着いていて、うっかりすると響は眠りに誘われそうになる。
彼とのこの距離は、響にとっても心地良いものであることは確かだ。心地良くて安心できるものであることは。
けれど。
(――これって、兄と妹みたいな感じ……?)
そう思った響の胸が、チクリと疼く。
いつぞやの海での凌の過去語りが、響の胸の中に小さな棘を植え付けていた。
たとえ妹の代わりにされているのだとしても、それで彼が幸せなら響も嬉しい。
一方で、自分が誰かの代わりであるということに、響はお腹の辺りに冷たいものが詰まっているような気持ちになる。
身代わりはいや、わたしを見て、と言いたくなってしまう。
そんなふうに思ってしまう自分が、彼女にはわがままに思えた。
(イヤだな)
凌は、これ以上は無いというほど、響を大事にしてくれているのに。それに満足していない自分が、とても身勝手に感じられる。
彼は幸せになるべき人だ――銀次から話を聴かされた時、響は強くそう思った。彼に幸せを感じて欲しい――感じさせたい、と。
けれど、それには『身代わり』ではダメだ。身代わりにそんな力はない。
『本物』でないと、きっとまた、良くないことになる。
(――『また』……?)
ふと頭に浮かんだその一言に、思わず響はピクンと背筋を伸ばした。
「どうした?」
「あ、いえ、何でもないです……」
彼女の顔を覗き込みながら訊いてきた凌に、響は笑みを作って答える。けれど、そうしながらも、彼女の頭の中には疑問符が浮かんでいた。
――何で、『また』だなんて思ったのだろう。
そんなふうに自問した途端、響の頭にツキンと何かが突き刺さるような痛みが走る。それは執拗で不快な疼きだった。そしてその痛みと共に、彼女は何かに追い立てられているような焦燥感を覚える。
顔をしかめた響に、凌の目には本格的に案じる色がにじみ始めた。
彼は響のウェストを掴んでヒョイと持ち上げると、身体を捻ってそれまで寄りかかっていたベッドの上に下ろす。
向かい合わせになって、凌はしげしげと彼女の顔を見つめてきた。
「具合が悪いのか?」
「ちょっとだけ、頭が……あ、でもだいじょうぶです。ホントに、ちょっとだけだから」
笑顔で答える響の言葉を、凌は全く信じていないようだった。
「薬は?」
「ない、です」
凌は眉間に皺を寄せると、片手を上げて響の額に押し当てる。
「熱はないようだな」
「や、ホントにだいじょうぶですよ。ちょっとチクンってしただけですから。なんていうか……神経痛?」
「疲れているんじゃないのか?」
「違いますよ」
何でもないという顔で笑って見せても、彼は眉間に深い溝を刻んだままで、ジッと響を見つめてくる。
ニコ、よりもヘラ、になってしまったに違いない笑みを返してみると、凌の眉間の皺は少し浅くなった。実際、頭痛は薄らいで、もうほとんど気にならないほどだ。
ベッドの上に座っていると、いつも見上げている凌の顔を見下ろす形になって少し新鮮な感じがする。
マジマジと見つめると普段は見えない眉の上の傷跡が目に入ってきて、響の胸がキュッと締め付けられた。それはほとんど消えそうなくらい薄くなっていて、多分ずっと――ずっとずっと昔にできたものに違いない。
無意識のうちに手が上がり、彼女は指先でそれに触れた。
彼がまだ小さな少年だった頃に、本来なら守ってくれる筈の存在によって、付けられたもの。
その頃に逢えていたら、彼を護ってあげられただろうか。
それは不可能なことだけれど、響は時間を巻き戻したくて仕方が無くなる。たとえその場にいても、響にできることなんて、きっと、ほとんどない。
けれど、少なくとも、小さな彼を抱き締めてあげることはできる。独りきりで戦わせずに済んだだろう。
と、凌が傷跡を辿る彼女の手をそっとどけた。
目が合った、と思ったら、凌の両手が上がり、響の頬を包み込む。
彼の顔が近付いてきて、響の目蓋は条件反射のように勝手に下りていった。
唇に触れる柔らかな温もり。それは二度、三度と触れては離れる。
彼の唇から感じられるのは、優しさだけだった。
唇から、頬へ。
そしてついばむようなキスは、頬から目蓋へと移っていく。
心地良さに頭の中に霞がかかったようになった響の頬が、解放された。と、目を開けようとした彼女の額が、不意に小突かれる。
「ひゃ!?」
ぼんやりとしていたところでのその仕打ちに、たまらずバランスを崩して間抜けな声とともに響は後ろに倒れ込んだ。
「何するんですか!」
慌てて起き上がろうとした響の額が大きな掌で押さえ込まれて、再び枕に頭が押し付けられる。ジタバタともがく彼女を、凌は短い台詞で制した。
「いいから、寝てろ」
そう言うと、凌は響の両目を左手で覆ったまま、響の下敷きになった毛布を右手だけで器用に引っ張り出した。毛布を彼女にかけ、彼はそのままその手でトントンと彼女のお腹の辺りを叩く。
(――これって、ホントに子ども扱い……)
そんなふうに思ったけれど、目の上の温もりとお腹の上で刻まれるリズムとが心地良くて、彼の目論見通りに響には眠りの帳が下ろされていく。
彼女がトロトロとまどろみ始めた頃、凌が静かに立ち上がる気配がした。少し遅れて部屋の中が暗くなる。それは完全な闇ではなくて、小さな灯かりは消えずに残されていた。
凌は、響が話したどんなことも覚えていてくれる。話したかどうかを彼女自身が忘れてしまったことでさえも。
暗いのが嫌なのだというのも、どこかで話したのだろう。
眠りに落ちてどれ程経った頃か。
ふと、響の耳にコトンという微かな音が届く。それは玄関の方からのものだった。
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