先輩、擦るだけならいいですか?

おりの まるる

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シェリスタ・ハーディーは愛する覚悟をした 1

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訪れる沈黙。

あれ、何かダメだったかな?と彼の顔を覗き込むと、欲望の火が灯ったサファイアブルーの瞳と目が合った。

次の瞬間、唇を激しく奪われ、余裕のない動きではあったが、あっという間に着ているものを全て脱がされた。

「ごめ、全然余裕ない」

胸を強く揉みしだかれながら、「乱暴にしてもいいよ」と吐息交じりに答える。ライオットは下だけ脱ぐと私が濡れているのを確かめて「一回、出させて下さい」と私を彼のもので一気に貫いた。

「あああああ、すごいおっきい。や、やっ」

衝撃とともに快感が突き抜ける。対面座位で下から突き上げられる。両腕を彼の首の後ろに回し、その揺れに身体をゆだねる。

彼に両手で腰を持たれて逃げ場をなくされる。初めて受けいれたモノなのに自分にピッタリはまっていて、もしかしたらずっと前から私たちは一つだったのかもしないと柄にもなくエモい事を考えてしまった。

ライオットは目をつぶり快感に集中するかのように、私の腰を両手で押さえて、腰を揺らす。汗を流しながら眉間にしわがよってる彼が、何だか愛おしい。

段々勢いが激しくなって、「んっ」という可愛い声が漏れた後、中に熱いものが吐き出されたのを感じた。

私の肩を両腕で軽く抱きしめて、呼吸を荒くしているライオットのシャツを脱がしてあげる。キレイに割れた腹筋に汗が伝っていてとても官能的だ。指でつつっと腹筋をなぞる。

私の中のライオットは全然萎えてなくて、私は身体を反転させられるとソファーの方に肘をつけて四つ這いになった。ライオットは、そのままゆっくりと動き出す。

はあはあと彼の荒い息が耳元にかかる。私に興奮してくれているのがとても嬉しくなる。ゆっくりと腰を動かしながら、耳たぶを口に含む、両手は私の胸をいつもより乱暴に触る。耳たぶから首筋に移動しながら愛撫する。胸にあった片手をゆっくり下へ移動する。

さわさわとアンダーヘアを触り、更に奥へ進む。濡れすぎている裂け目を伝い、突起を指先で優しく円を描くように刺激する。快感に貪欲なその突起は腫れ、触れられただけで何も考えられなくなる。

「あっ、そこダメ。敏感になって、るから」

ライオットは愛撫をやめて、私の背後にぴったりとくっつくと、おヘソ上に手を添える。片手は、突起を刺激する。ゆっくりと動いていた腰は、少しずつ早くなる。お腹に彼のものが入っているのが分かる。

腰を打ち付ける音は、次第に大きくなる。そのままソファーから身体を持ち上げられ、彼に後ろから抱きしめられる。身体を支えられたまま、ライオットの硬いモノが容赦なく打ち付けられる。

「ああ、すごいっ。きちゃう、ああああっ」

私がイクのと同時に彼も射精した。


◇◇◇


抜かずに背面座位でソファーに座る。動かないまま、私の身体を確かめるように全身をくまなく触る。ドラッグのせいか、体温がいつものより高くて熱い。鼠蹊部を触りながら、私の足をゆっくり広げる。彼の大きいモノで栓をされているのに、あふれた粘液がパタパタと床に流れ落ちる。

恥丘を親指以外の四本の指でやわやわと揉む。中指で突起を上下に撫でる。

「あっ」
「シェリスタ、気持ちいい?俺ので感じてくれてる?もうどこにも行きたくない」
「うん、ずっと一緒にいよ、ん。今日はごめんね。私のせいでもあるよね」
「それは違うよ。でももうずっと一緒にいたい。誓約魔法で俺のこと縛ってもいい。ずっとそばにいるから、悲しそうな、寂しそうな顔をして俺を見たり、考え込んだりしないで」
「うん、ごめんね。ライオットのこと好き過ぎるみたいで、どうしていいか、分からなくて」
「涙も綺麗だけど、自分を責めて一人で泣かないで、シェリスタ。二人で分けよう、楽しみも悲しみも」

私はいつのまにか泣いていた。ライオットの顔は見えないけど、彼の声も震えている。身体が繋がったら、心も繋がった気がした。


後ろからがっちりとだきしめられると、ゆっくり深い所まで彼が動く。小刻みに奥を突き、彼はまた最奥でイった。

ライオットが挿れたままぐったりソファーの背もたれへ倒れた。私は名残惜しいと思いつつも、何か飲ませてあげないとと思い、まだ硬い彼を抜いて、キッチンへ向かう。

少し歩くと、内股を精液がゆっくり流れる。結構出たけど、完全にドラッグを抜くには多分まだ足りないだろう。まだライオットできるかな。大丈夫かな。

お水を飲ませると、洗浄魔法をかける。

「ベッド行こう?ずっとここじゃ疲れるでしょ」

私はぐったりしている彼を寝室へ移動させる。ベッドに横たえると、まだ苦しそうだ。

額に冷たいタオルを乗せてあげると目を閉じたまま「冷たくていい気持ち」とライオットが言う。

「少し休むといいよ」

私は彼の胸のあたりをぽんぽんと叩く。

「でもシェリスタと抱き合ってたい」
「うん」

私もベッドに入ると彼の胸にくっつく。くすぐったいとか言いながら、二人で身体をあちこち触る。だんだんと二人の手が怪しげに動き出す。ぴったりと身体を寄せながら、彼は私のお尻を揉む。私は下腹部にあたる熱を感じながら、アンダーヘアをさわさわと触り、根元のあたりを押すように刺激する。

後ろから私の足の付け根に沿って指が進む。指が入口に入ってくる。

「すごい濡れてるね。さっきまでここにいたなんて信じられない」
「んっ、確かめてみる?得意でしょ」

「はい」と私の上に身体をずらす。「本当はもっとゆっくりしたいのに、興奮し過ぎて」と言いながら私の膝を立て、広げると、自身をゆっくりと挿れる。

「全部入ったね」

ライオットが膝に手を置いてゆっくり慣らすように動き出す。

「あっ、ゆっくりもい、い」

ライオットに触りたくて手を伸ばすと、二人の繋がっている部分を見ていたライオットが恋人繋ぎをしてくれた。

上半身の角度が変わって、さっきより深くまでライオットが来る。どちらからともなくキスをすると、また溶けるほど交わりたくなって、中がきゅっとした。それを合図に抽送が激しくなる。

「ライ……名前で、呼んでっ」
「シェリっ、シェリスタ、シェリスタ、好き、大好きっ。全部貰って、俺のっ」

名前を呼ばれると泣きたいくらい幸せで気持ち良くて、ライオットの大きな手をぎゅっと握り返す。

「あああっイッてるの、ライのおっきいのでっ」

大きい波に飲まれるように快感に包まれて達する。少ししてライオットが「ああっ」と色っぽい声を出すと、中に熱いものが注ぎ込まれた。そのまま気を失ってしまった。


◇◇◇


ぱちっと目が覚める。隣にはすうすうと寝息を立てているライオットがいる。目を閉じているだけなのに、いつもと印象が違い、とても幼いように見える。

額に手を当てると熱さは引いている。脈も安定している。良かった。私は彼を起こさないようにゆっくり起き上がるとベッドサイドにおいてあった水を飲む。

もう少し眠るかと振り向くとライオットの足の間のブランケットがけしからんほどに膨らんでいた。

これは…私はごくりと唾を飲むと、ブランケットを持ち上げて、昨夜私の中で大暴れした子を凝視した。



その後、美味しくいただいたり、中に挿れてみたり、疲れて眠ったり、キスしたり、また盛り上がったりを繰り返し、二日間過ごした。

三日目に病院へ検査をしに行き、後遺症がないと確認できてほっとした。これで彼に後遺症が残ろうものなら、丸出し女とその後ろにいるだろう組織を壊滅するためにに全人生を捧げる所だった。

丸出し女、ベアトリックス・ケードの話は、手垢がつくほど使いまわされた三文芝居の脚本の様によくある話だった。

自分は自分の判断で人生を生きていると思っているのに、実はテンプレ通りの転落人生を歩んでいると知ったら気が狂うかもしれない。

けれど運命の大きな流れに飲み込まれて自分を失ってしまえば後は流されていくだけで、聞いたことのある良くある不幸な人生がまた一つ生まれてしまうのだろう。

不幸な物語のパーツがたくさん散りばめられていたとしても、不幸にならない人々もいる。運命に抗う者たちだけが、自分の幸せを掴めるのだと私は信じている。
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