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1章
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それからハーベストの街まで行くことになった私は二週間とはいえ、道中何かあったときのために自分の身を守れるように護身術を習うことになった。付け焼き刃だが、やらないよりかはマシと言うことでマーサから護身術を習うことになり疑問に思ったが訓練を受けてみるとそれはもう大変だった。マーサはものすごくスパルタだった。
「アリアお嬢様、踏み込みが甘いです。もう少し重心を前足に乗せて」
「この動きは膝を曲げて重心を落としてから体をどちらかにずらしてから片手で打つと効果的です」
「相手の腰の部分を狙って! 何度も繰り返す!」
マーサの声が訓練場に響き渡る。
この日も二時間みっちりと訓練を受け、私はくたくただった。息が上がった状態で汗だくになりながら思わずその場に座り込む。
こ、こんなにきついとは……。
「今日もお疲れ様でした。しっかり柔軟をして体をほぐしてくださいね」
「ありがとう、マーサ。ところで、護衛を受けてくださる方はどのくらいでこの屋敷に着くのかしら?」
「そうですね……依頼を受けながらこちらへ向かっているそうなので後一週間はかかるかと」
そう言ってマーサは申し訳なさそうに言った。
「しょうがないわね、受けてくれるだけでもありがたいもの。それに準備がしっかりできると思えばいいわ」
「そう言っていただけるとありがたいです、私もあの子に会うのは久しぶりなのでどうなっているのか……」
メリダの末の息子さんでマーサの下の弟さんはメリダから手紙で依頼をしたところ、あっさりと引き受けてくれたのだ。ただ、今引き受けている依頼があってそれを達成してからでないと引き受けられないと言うことだった。二週間ほどでこちらに来るということだったのでそれまで護身術を教わることになったのだった。
二週間かかることにグレース様にお伺いを立てるとグレース様は笑って「大丈夫だ、どうせ今手がかりも精霊界で調べさせている故、伸びても変わらんよ」と言ってくださった。その笑顔に少し申し訳ないと思いながらも、今自分ができることをしようと奮い立たせた。
「アリアお嬢様! お疲れ様でした」
そう言ってハンナがタオルを持って駆け寄ってくる。
「ありがとう、リクは?」
「今は旦那様と打ち合わせをしております。魔法の訓練の時間には間に合うかと」
そしてハンナにクリーンの魔法をかけてもらう。全身をふわっと風が包んだかと思えば汗でべたついた身体が途端にサラサラになる。
「ありがとう、何かあったときのために私も今度教わりたいわ」
「何かなんて私がついてますので起こりません」
ハンナが珍しくにべにもなく言うので少し笑ってしまった。ハンナから受け取った水の入ったコップを受け取る。その様子を見ていたマーサがハンナに声をかけた。
「ハンナ、あなたも少し手合わせをしていきなさい」
「え、あの、私はこのままお嬢様の付き添いを……」
「お嬢様、付き添いは入りませんね?」
「ええ、大丈夫よ」
そう告げるとハンナはショックを受けたような表情をしたので小さな声で「頑張って」と言うと「そ、そんな」と返した。マーサに私が叶うわけない。ハンナには悪いけど……。
「じゃあ、私はこのままリクを迎えにいくわ」
そう言って立ち上がって歩き出す。後ろから「身体が鈍っていないか確認します」とマーサの厳しい声が聞こえてくる。
見ないようにしよう……。
「リク!」
ぺたぺたと廊下を歩いているリクを見かけて声を掛ける。早足で駆け寄ってリクを抱き抱ええた。最初はリクを抱き抱えると不満を漏らしていたが、諦めたのか今では大人しく抱き抱えられるようになっている。
「アリアお嬢様、訓練は終わったのですか」
「ええ、さっき終わってちょうどあなたを迎えにきたところなの」
「そうですか、こちらも先程旦那様との打ち合わせが終わったところでした」
リクは最近お父様やエヴァンお兄様と何やら旅の打ち合わせをしているようだった。私も参加しようとするとみんなにやんわりと断られた。手持ち無沙汰になったところでマーサが護身術の訓練をつけてくれることになったのだ。そしてそれを見たリクが魔法の訓練をつけてくれてくれることになったのだ。
「お嬢様はお疲れではないですか」
「午後の訓練までまだ時間があるからそれまで体を休めるつもりよ。それまでリクとのんびりしようと思って」
「訓練の時間になったらしっかり始めますからね」
「わかってるわよ」
少しのんびりした後、訓練場に二人で向かうとちょうどマーサとハンナが訓練を終えるところだった。
ハンナは立つことも出来ないのか四つん這いになってぐったりしている。初めて見るハンナの姿と涼しい顔で汗を拭うマーサの姿に若干引いてしまいそうになる。
というか、ずっとあれから訓練していたのね……マーサすごい……。
マーサがこちらに気づいてにっこりと笑顔になった。リクが私の手から降りてマーサの元へ駆け寄って何か伝える。それを聞いたマーサはひとしきりリクと会話した後ぐったりしているハンナを引っ張り屋敷の方へ戻っていった。二人に手を振ってそのままリクの方へ向き直る。
次は魔法の訓練だ!
「アリアお嬢様、踏み込みが甘いです。もう少し重心を前足に乗せて」
「この動きは膝を曲げて重心を落としてから体をどちらかにずらしてから片手で打つと効果的です」
「相手の腰の部分を狙って! 何度も繰り返す!」
マーサの声が訓練場に響き渡る。
この日も二時間みっちりと訓練を受け、私はくたくただった。息が上がった状態で汗だくになりながら思わずその場に座り込む。
こ、こんなにきついとは……。
「今日もお疲れ様でした。しっかり柔軟をして体をほぐしてくださいね」
「ありがとう、マーサ。ところで、護衛を受けてくださる方はどのくらいでこの屋敷に着くのかしら?」
「そうですね……依頼を受けながらこちらへ向かっているそうなので後一週間はかかるかと」
そう言ってマーサは申し訳なさそうに言った。
「しょうがないわね、受けてくれるだけでもありがたいもの。それに準備がしっかりできると思えばいいわ」
「そう言っていただけるとありがたいです、私もあの子に会うのは久しぶりなのでどうなっているのか……」
メリダの末の息子さんでマーサの下の弟さんはメリダから手紙で依頼をしたところ、あっさりと引き受けてくれたのだ。ただ、今引き受けている依頼があってそれを達成してからでないと引き受けられないと言うことだった。二週間ほどでこちらに来るということだったのでそれまで護身術を教わることになったのだった。
二週間かかることにグレース様にお伺いを立てるとグレース様は笑って「大丈夫だ、どうせ今手がかりも精霊界で調べさせている故、伸びても変わらんよ」と言ってくださった。その笑顔に少し申し訳ないと思いながらも、今自分ができることをしようと奮い立たせた。
「アリアお嬢様! お疲れ様でした」
そう言ってハンナがタオルを持って駆け寄ってくる。
「ありがとう、リクは?」
「今は旦那様と打ち合わせをしております。魔法の訓練の時間には間に合うかと」
そしてハンナにクリーンの魔法をかけてもらう。全身をふわっと風が包んだかと思えば汗でべたついた身体が途端にサラサラになる。
「ありがとう、何かあったときのために私も今度教わりたいわ」
「何かなんて私がついてますので起こりません」
ハンナが珍しくにべにもなく言うので少し笑ってしまった。ハンナから受け取った水の入ったコップを受け取る。その様子を見ていたマーサがハンナに声をかけた。
「ハンナ、あなたも少し手合わせをしていきなさい」
「え、あの、私はこのままお嬢様の付き添いを……」
「お嬢様、付き添いは入りませんね?」
「ええ、大丈夫よ」
そう告げるとハンナはショックを受けたような表情をしたので小さな声で「頑張って」と言うと「そ、そんな」と返した。マーサに私が叶うわけない。ハンナには悪いけど……。
「じゃあ、私はこのままリクを迎えにいくわ」
そう言って立ち上がって歩き出す。後ろから「身体が鈍っていないか確認します」とマーサの厳しい声が聞こえてくる。
見ないようにしよう……。
「リク!」
ぺたぺたと廊下を歩いているリクを見かけて声を掛ける。早足で駆け寄ってリクを抱き抱ええた。最初はリクを抱き抱えると不満を漏らしていたが、諦めたのか今では大人しく抱き抱えられるようになっている。
「アリアお嬢様、訓練は終わったのですか」
「ええ、さっき終わってちょうどあなたを迎えにきたところなの」
「そうですか、こちらも先程旦那様との打ち合わせが終わったところでした」
リクは最近お父様やエヴァンお兄様と何やら旅の打ち合わせをしているようだった。私も参加しようとするとみんなにやんわりと断られた。手持ち無沙汰になったところでマーサが護身術の訓練をつけてくれることになったのだ。そしてそれを見たリクが魔法の訓練をつけてくれてくれることになったのだ。
「お嬢様はお疲れではないですか」
「午後の訓練までまだ時間があるからそれまで体を休めるつもりよ。それまでリクとのんびりしようと思って」
「訓練の時間になったらしっかり始めますからね」
「わかってるわよ」
少しのんびりした後、訓練場に二人で向かうとちょうどマーサとハンナが訓練を終えるところだった。
ハンナは立つことも出来ないのか四つん這いになってぐったりしている。初めて見るハンナの姿と涼しい顔で汗を拭うマーサの姿に若干引いてしまいそうになる。
というか、ずっとあれから訓練していたのね……マーサすごい……。
マーサがこちらに気づいてにっこりと笑顔になった。リクが私の手から降りてマーサの元へ駆け寄って何か伝える。それを聞いたマーサはひとしきりリクと会話した後ぐったりしているハンナを引っ張り屋敷の方へ戻っていった。二人に手を振ってそのままリクの方へ向き直る。
次は魔法の訓練だ!
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