夢の橋

夢人

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幕末の終わり6

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 6人目の自殺者が出た。朝警察から連絡が入って担当の私が言われた病院に出かけた。刑事に言われて地下の霊安室に入った。裸のチーム最年長の彼が眠っている。
「間違いね?」
「はい。心中だと聞きましたが?」
「生き残った女は男が薬を飲ませたと言っているが?まだ調査中だ」
 東がまた仕掛けたのだろうか。ホテルに行く関係になってから彼は幸せだったはずだ。だがあれから話をすることがなくなっていた。
 階段を登って教えられた個室に入る。やはり刑事が座っていた。刑事は私を見ると席を外した。東が点滴をして横になっている。
「どうしたのだ?」
「今度は私じゃないの」
「なぜ?」
「ここ1週間前から立たなくなったの」
「そんなことで心中するか?」
「刑事にも言われたわ。最近はホテルに来ても愛撫するだけで酒ばかり飲んでいた。シャワーを浴びて出てきた時に残った酒に薬を入れたようなの。でも私は何度もやっているので強くなっていたし吐き出した」
「しばらく休暇届を出す休むんだ」
 会社に戻り室長に報告を上げた。それから履歴書を調べて連絡したがすでに離婚済で遺体は引き取らないと言うことだった。
「疲れているんじゃない?」
 暖簾を潜るとおばさんがウインナーを2本とビールを抜く。
「彼女は?」
「大鍋を買いに行ったの」
「大鍋?」
「おでんをするって。ちょっと店をやる気になったのかしら」
と嬉しそうだ。
 裏口から総司がジャージ姿に鍋を背負って帰ってきた。その総司の顔を見るとほっとした。



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