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第6話 アイ アム ナンバーワン①
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俺の名前?俺は速水駆(はやみ かける)。俺は勉強以外ですべてのことで小学校でナンバーワンだ。例えば、走るのは小学校一位だ。前回のマラソン大会は当然一位。他には・・・えーっと・・・あっそうそう、学校に来るのがいつも一番。誰よりも早く来て門が開くのを待ってるくらいだ。他には・・・えーっと・・・あっそうそう、給食を食べるのがいつも一番。お前らはンドゥールが一番だと思っているだろ?今日の話は、俺が給食を食べるのが一番だと自慢してるところで、ンドゥールが俺よりも先に給食を食べ終わして、俺が負けるみたいな話だと思っているだろ?ところが違うんだなあ。あいつはああ見えて食べ物の好き嫌いがあるんだ。特に海鮮系はダメだね。給食は、よそったのは残さず食べるルールだから、ンドゥールは嫌いなのがでると、いつも頭をかかえて固まっている。みんなが食べ終わる頃にようやく食べ始めて、どうにか牛乳で飲み流してるんだ。ここの給食のおばちゃん達は、なぜか海鮮系のメニューを意識しているらしく、ほぼ毎日何かしらの海鮮系の具材が入ったメニューがある。俺はこの小学校に入学してから、教科書よりも、給食の献立表を見てきた時間の方がはるかに長い。だから、翌月の給食献立表をもらった日に、何月何日何曜日にどういう給食がでるのか全部覚えるんだ。そうそう、そういう所も一番だな。今日の給食のメニューはたしか、ごはん、納豆、白身魚のフライ、シジミの味噌汁、海草サラダ、牛乳だな。つまり、ンドゥール撃沈メニュー。ンドゥールがまともに食べられるのは、ごはんと納豆と牛乳だけ。そしてこれから、あいつが頭をかかえて固まる時間の始まりだ。
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