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■プロローグ
緑の中に古びた校舎が佇んでいる。
それはとても趣がある佇まいで、西洋の伝統を日本に持ち込んで建てられたような歴史を感じさせる雰囲気だ。
生まれたときから日本で育ち、今まで海外になど行ったこともない。
けれどなぜかこの建物に惹かれ、この高校を受験しようと決めた。
成績的にはギリギリライン。死にものぐるいで勉強した結果、底辺ながらも入学することができた。
両親には学費面で経済的にかなり無理をさせてしまったが、やりたいことや目標があるのはいいことだと背中を押してくれた。
きっかけは単純だったが、合格したときは達成感が心の中で弾け、やり遂げた自分を誉めてやったことがつい昨日のことのように思える。
入学してからも勉強をある程度こなし、平均をキープし平凡な学生生活を送っていた。
一年間はあっという間で、気付けば二年に進級していた。
友達もそこそこでき、大好きなこの校舎で過ごす平和な日常に満足している。
そんな俺も一年生の秋頃に可愛らしい彼女をゲットし、甘い甘い高校ライフを存分に楽しんでいた。
このまま彼女と付き合って、大学を卒業し、就職して落ち着いたら結婚かなと、お互いに将来の話をしたりもした。
日々平常、順風満帆。
将来設計もバッチリ。
そんなザ・人生のお手本君な俺。
棉紅利尚雪、十六歳。
只今、彼女がいるにもかかわらず、どういう訳か告白中でごさいます!
緑の中に古びた校舎が佇んでいる。
それはとても趣がある佇まいで、西洋の伝統を日本に持ち込んで建てられたような歴史を感じさせる雰囲気だ。
生まれたときから日本で育ち、今まで海外になど行ったこともない。
けれどなぜかこの建物に惹かれ、この高校を受験しようと決めた。
成績的にはギリギリライン。死にものぐるいで勉強した結果、底辺ながらも入学することができた。
両親には学費面で経済的にかなり無理をさせてしまったが、やりたいことや目標があるのはいいことだと背中を押してくれた。
きっかけは単純だったが、合格したときは達成感が心の中で弾け、やり遂げた自分を誉めてやったことがつい昨日のことのように思える。
入学してからも勉強をある程度こなし、平均をキープし平凡な学生生活を送っていた。
一年間はあっという間で、気付けば二年に進級していた。
友達もそこそこでき、大好きなこの校舎で過ごす平和な日常に満足している。
そんな俺も一年生の秋頃に可愛らしい彼女をゲットし、甘い甘い高校ライフを存分に楽しんでいた。
このまま彼女と付き合って、大学を卒業し、就職して落ち着いたら結婚かなと、お互いに将来の話をしたりもした。
日々平常、順風満帆。
将来設計もバッチリ。
そんなザ・人生のお手本君な俺。
棉紅利尚雪、十六歳。
只今、彼女がいるにもかかわらず、どういう訳か告白中でごさいます!
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