ChatGPTさんの短編小説 2025年5月

草薙銀之介

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7件目 黒ギャル先輩は、昔から俺のヒーローだった

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「陸、またぼーっとしてんの? ほんと変わんないね、あんた」

 校舎裏のベンチで昼飯を食べてると、明るい声が飛んできた。声の主は、俺の幼馴染にして二つ上の先輩――

「詩織先輩……」

「“先輩”とか、やめてって言ってんじゃん。小さい頃は“しーちゃん”って呼んでたくせにさ」

 彼女、黒江詩織。長身で褐色肌の黒ギャル。ピアスにネイル、スカート短め。見た目だけなら完全に“陽キャの女王”。

 だけど、俺は知っている。小学生の頃、男子にいじめられて泣いていた俺を、真っ先に助けてくれたのがこの人だったこと。

 あれから十年経って、俺は高2、詩織は高3。立場も見た目も変わったけど、胸の奥で燻っていた想いだけは、ずっと変わらなかった。

「今日さ、教室でまた告られたんだけど」

「……へぇ」

「それだけ?嫉妬とかしないの?」

 詩織はからかうような目で俺を覗き込んできた。少しだけ焦げた肌に、淡いピンクのリップがよく映える。

「……しないって言ったら、嘘になる」

「ふーん、素直になったじゃん。珍し」

「……俺、先輩のことずっと……」

 言いかけて、喉が詰まる。詩織は笑いながら俺の隣に腰を下ろした。背が高いせいで、ベンチに並んで座っても目線は少し上にある。

「ね、覚えてる?あんたが泣いてたとき、私が言ったこと」

「え……?」

「“あんたは男でしょ。守られるより、守りなさい”ってさ」

「あぁ……うん。あれ、ずっと心に残ってる」

「実はさ、あのとき自分にも言い聞かせてたの。私、ずっと強がってただけで、あんたと離れるのが怖かったんだよ?」

「……なんでそんな話、今するの」

「だってもう、卒業間近じゃん」

 ぽつりと彼女が呟いたその言葉に、胸がギュッと痛んだ。

「だから、陸。言って。子どもみたいに逃げてないでさ」

 彼女の目が真剣で、少しだけ不安そうで、でも優しかった。
 だから、俺はようやく覚悟を決めた。

「詩織。俺、あんたのこと、ずっと好きだった。ヒーローみたいに見えて、でもすごく綺麗で……。もう、ただの“幼馴染”じゃいられない」

 言い切ったあと、彼女の目が少し潤んでいることに気づいた。

「……やっと言ったじゃん、バカ」

 彼女がゆっくりと体を寄せてくる。夕焼けに染まった校舎裏、誰もいない場所。
 そして、俺たちは静かに唇を重ねた。

「んっ……、ちゅっ、ペチョっビチャ……っ、えろっれろれろっ、チュピっ、んっ、ちゅここっ、ちゅっ、んっ」

 初めてのキスは、驚くほどあったかくて、懐かしい匂いがした。

「今度は私が、陸に守られる番だね」

「いや、俺はまだ……」

「いいの。守られてもいいって、やっと思えたから」

 彼女の手が、そっと俺の指を握る。指先は少しネイルが剥げてて、でもそれさえも愛しく思えた。

――子どもの頃、背中を追いかけたあの人と、やっと同じ場所に立てた気がした。

 この恋は、幼馴染って言葉じゃ、もう収まりきらない。


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