ChatGPTさんの短編小説 2025年5月

草薙銀之介

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9件目 もう、“弟”じゃないから

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「おーい、コータ。また居残り? 真面目だね~」

 振り返ると、教室の入り口に立っていたのは、黒江ミサ先輩だった。

 日焼けした肌に、ハイライト入りのロングヘア。ピアスもバッチリ、制服のシャツも少しはだけていて、いかにも“黒ギャル”な見た目。

 でも俺にとっては、近所のお姉さんで、物心つく前から一緒にいた幼馴染。

「ちょっとテスト近いんで……って、ミサ先輩こそ、なんでここに?」

「なんでって、あんたが一人で残ってるから様子見にきたの」

「保護者かよ……」

 思わず苦笑してしまう。けど、こうして放っておけない感じ、昔から変わらない。

「てか、さ。最近さ、コータ冷たくない?」

「……そうですか?」

「“ミサねーちゃん”って呼んでくれてた頃は、もっと可愛かったのにさぁ。いきなり敬語になって、距離取り出して。私なんかした?」

 言葉に詰まる。図星だったから。

 中学の終わりごろから、ミサ先輩の雰囲気は一気に“女の子”っぽくなって、俺はなんだか直視できなくなってしまった。

 ちょっとした仕草や、匂いすら気になって――それが恋だと気づくまで、時間はかからなかった。

「……先輩が、綺麗になったからです」

 小さな声でつぶやくと、ミサ先輩が一瞬だけ目を見開いて、すぐに口元を緩めた。

「なにそれ。やだ、照れるじゃん」

「本気です。だから、もう“お姉ちゃん”扱いしないでほしくて」

「……そっか。やっと言ってくれたね」

 ミサ先輩はゆっくりと近づいてきて、俺の机の隣に腰をかけた。

 至近距離で見ると、まつげが長くて、唇にはうっすらグロスが光っている。

「実はね、私も待ってたの。コータが男として見てくれるの、ずっと前から」

「え……?」

「だってさ、昔から一緒にいたけど、あんたってほんと優しいし、頑張り屋だし。正直、後輩の男の子に本気になるなんて思ってなかったけど……」

 ミサ先輩の指が、俺の手の甲にそっと触れた。

「好き、だよ。あんたが思ってるより、ずっと前から」

 胸の奥が熱くなって、言葉が出なくなる。

「キス、していい?」

「……俺からしても、いいですか?」

「うん。して」

 そっと身を乗り出して、ミサ先輩の唇に、自分の唇を重ねた。

「んっ……ちゅっ……、ふ……っちゅっ……」

 柔らかくて、甘い香りがして、ずっと夢に見てた感触だった。

「……ふふ、今のは合格点あげる」

「点数制なんですか」

「うん。でも今のコータなら、満点狙えるよ」

 ミサ先輩はいたずらっぽく笑って、俺の髪をくしゃっと撫でた。

 昔みたいな、姉ちゃんと弟じゃない。
今は――ちゃんと“男と女”として、隣にいられる。

「じゃ、コータ。付き合うってことでいいよね?」

「はい。絶対、先輩を後悔させませんから」

「頼もしくなったなぁ。……ほんと、成長したな、うちのコータ」

 照れながらそう言う彼女が、世界で一番綺麗に見えた。

 放課後の教室。オレンジ色の光に包まれながら、俺たちはようやく、始まりの一歩を踏み出した。

「んむっ……ちゅっ……あむっちゅっ、えろっれろれろっちゅっ……、チュピっ、はぁっ……んむっ、んひっちゅっ……チュッチュッ、あむっちゅっ、れろっ、れろれろっちゅっ……んっ」
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