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時代は西暦2524年、2040年に世界すべてがスマート社会になったが、人々の怒りやストレスが消え失せることはなかった。
2124年になると西暦は廃止されて、世界全体に貧困や階級制を撤廃と利便性を重視した時代、スマート・ブリッジ『S.B.』へ移行。
誰もが無理のない安全かつ充実した生活を選べて、自立学習型AIとの共存も可能だが、一部の人間は延命措置を講じて生き延びた。
そうしてこじれ続けた人間は、そうでない者の方が多いにしても猛威を振るう様を見れば、敬遠したがる者も少なくはなかった。
古い価値観の者と新しい価値観の入り交じった、二種類の延命人類と元来の人類『ネイティブ』が或者は対立して或者は静観した。
延命人類には生身で義体化した『ジンクス』と、デジタルフォーマットを活用した『アニムズ』、この二者に分かれる。
アニムズとはゲーム等のキャラメイクのように、現実世界のイメージに近いリアルタイプや、漫画キャラの様なアニタイプの事。
更に国のサイトにアクセスして無料登録すれば、AIに使用されるモノに近いボディと、サイバーダイブ用のI.F.が無償で届く。
現実世界とサイバー世界を行き来できて、ボディとインターフェースは警告つきで、定期的にAIなどによってメンテナンスされる。
その技術は警察や軍隊そして悠の所属組織も、必要とあれば導入して活用していて、安全性や利便性も高くビジネスも発達した。
様々な人類による様々な苦悩や怒りが、凶悪犯罪が在る様に跋扈しては悠達によって、幾度も別のケースも討伐処理されていった。
或者は働き或者は国の経済保証で暮らし、或者は公務員やクリエイター等の特殊職、また或者は犯罪者として跋扈していった。
ますますAIを活用した凶悪犯罪も増えて、警視庁や自衛隊また海外では各軍隊などそれに特化した部隊や対策チームが編成された。
また、事務的に処理や手続き及び取り締まりを講じても、細部の精神的な問題までは、事実的に解消仕切れていなかった。
そもそも家庭環境ですら教育を履き違えては、家庭内で弱者を見繕って弱体化を図るのみで、その他の者はそれを免除された。
大なり小なり様々な怒りや精神的苦痛は誰にあっても、小さな苦痛すら見過ごされては、大きな苦痛となって怒りになる。
どれだけ文化や価値観または技術面など、有り難く発展しながら、細部ではまだ精神的苦痛と膨れた怒りで苦悩する者も在る。
その様なエネルギーが具現化して猛威を振るう、『イノセント』と呼ばれるそれと、それに対抗する秘密結社があった。
非人道的でありながら軍隊にも警察にも、もはやどうにもならないイノセントに対抗する、武装秘密結社『EVIL BLOOD』。
人がなぜ絶望してはそれを怒りに変えるのか、なせそれが何時までも生き続けるか、誰もが思考錯誤することはあるだろうか。
それを顧みたところで、どの道にしても脅威と戦う『視覚的な脅威』にならなければ、脅威に打ち克つ事も難しくなる。
ペルソナ的な『外面的必要悪』とメンタル的な『精神悪』、そのどちらも脅威でありながら、悪であって悪ではない。
そして、脆弱ながらも絶望や怒りと闘う、狂気であっても矛盾するイノセンス、人体改造少数精鋭部隊『ファウスト・ブリット』。
人々の怒りや絶望の固有名詞『イノセント』と、組織の命令で戦うだけの『イノセンス』、何が敵か悪かを分別出来るだろうか。
次に『ファウスト・ブリット』の人員だが、スカウトされては一部を除いて、麻酔を使用した改造兵士の詳細に就く。
ランクはZでも二重人格保有者の黒田悠は、もう一つの人格となる裁牙狂とスイッチすると、その切替っている間は強力になる。
改造などの反作用と併せた狂の暴走リスクから、作戦への編成難易度からランクはFでも、もっともマジい時は狂がなんとかする。
主にミッションが高難易度の時は狂の真価を期待されるが、都合がいいだけの評価は、狂が嫌って悠は違和感を覚える。
社会環境に復帰した悠は以前のように過ごすが、仕事や教練をこなせない上に、いつも狂に頼って助けられている。
それをリエに追窮されては麗依に関節的な甘えにも、悠の全てに罪悪感が棲み着いては、マイナスエネルギーを溜め込む。
所属組織の件もコミコミで違和感や罪悪感、精神的な苦痛や疲労感にも苦悩して、悠は狂に何も返せないまま潰れてゆく。
専用武器の合体剣ブラットゲイズは単体分離で二刀、一斉分離でオールレンジ攻撃や多段攻撃などの、近接戦闘を得意としている。
基本はソードフォームでも、合体する全てにビームライフルとスラスターが内蔵していて、銃剣切替や収束一斉射撃も可能。
あらゆる戦場で圧倒するランクAの実力者、リエ=藤松=グランフィールドは長距離砲撃を得意とするも、近接戦術も一級クラス。
まだ十代でも大卒資格が有る上に、財界では名門のグランフィールド家の令嬢だが、親類の策略にあうリエは改造手術を受ける。
作戦は完壁にこなして欠落要素のないリエは、イングランド系ハーフでどんな戦況にも対応するが、稀に詰めの甘さが見える。
専用武器の狙撃メインのガンランチャーは、砲身は長めだが分離すると、中距離型から近距離型もあって全て格闘も可能。
使用しないパーツはスラスターとして運用しながら、状況に併せて使い分けして、それを完璧に扱い切る様はまさに圧巻。
剛力司は非行や軽犯罪等で逮捕歴もあって、影響下におく『剛力派』を引き連れては、悠をイジメることもあった。
その際に狂が対応を渋ったところで、リエの武力介入によって派閥メンバーを全て撃退されて以来、割と大人しくしている。
しかし、派閥内ではリーダーシップを発揮しては、付き従う者は大切にするなどの、そうした意外な一面からカリスマ性も魅せる。
ランク戦では悠の別人格である狂を下したあとも、上位にまで上り詰めることにも成功して、その結果としてランクはD。
家庭や社会環境に疲れきった汐見麗依は、生き甲斐の無い現実から逃げたのか、改造手術を受けて妖しさを振りまいている。
二十代後半の竜騎士汐見麗依は、双峰サイズもEのランス使いで槍を自在に振り廻す、中距離型タイプにあたる。
経験はあっても子は産まれていないが、そそれでも精神的が圧迫されて、家庭でも社会でも生き甲斐が分からなくなった。
上司からのパワハラや遠回しなセクハラ、家庭でも精神状態に気づかれないどころか、マウントをとられる様な状況。
そんな微かながらも苦痛が怒りに変わるくらいに、嫌なことだけなら生きていても、とうしようもないほど無意味だと思っている。
その割には妖しげに甘く狂とリエの衝突を観てニヤニヤしていて、リエをリエちゃんと呼ぶ余裕があるのは奇跡だろうか。
専用武器のラウンディ・トラグランスは、舞うようにブン回したり、棒部を二つにして、ビームシールドにしたり出来る。
刃付き部はビームガンにしたり、スラスターパーツはスーツの各部に配置したり、針型ビーム出力でビット運用も可能。
普段は悠より大人しい早乙女影興は、苦痛で潰れかけていたところへ『仁』として扱われ始めてからは悠に敬意を隠し持っている。
サオトメカゲオキ23歳は悠と歳は同じで弓使いだが、戦闘員になる前も苦痛と怒りに潰れかけながら、適当な生活を送っていた。
イジメを受けたりカツアゲされたりして、親も厳しくどうせ惨めな生活ならと、高校を卒業後にフリーターになる。
仕事のミスで自身を憎んでやすい酒と安いタバコそしてパチンコなどで散財する生活、というよりも人生そのものが嫌になった。
だからとするのも安直であっても、改造を受け入れてはサポート役にまわって、気付かないだけなのに強みが判らないでいる。
その後は訓練やイノセントとの戦闘はくつうでも、悠が『仁』として扱われ始めてからは、敬意を隠し持つようになる。
専用武器のブレイキングアローは、ダメージ率は浅めでも怯みなどのスタン状態にできる他、チャージショットも可能とする。
また、半分に分離させて双剣にできたり、ビームを拡散射出してオールレンジ攻撃も可能な、サポート系ビーム兵器として運用。
それから、創生のプロトゼロブリット・エヴァンス=ファウストは、最強無双を可能としているが、真価は謎のままになっている。
所長はギラギラしながらも、上層部と現場に挟まれてはなにかに疲れながら、悪の組織の如く非情な女にも見えるかもしれない。
現に悠が改造されたあとにわざわざ出向いて、狂とは気づかないまま引き出して、『麻酔の準備に不備』があったことを隠す。
それも裏ではさらなる疲労感や、『精神的な重力感』や『指揮感の責任』、『上からの圧力』にも耐え抜いているのかも知れない。
絶望と怒りまたは平和と破滅そして罪と罰、全く全てでは無いにしても、無駄と甲斐の分別や幸と不幸の個人差も存在する。
どれを取ってしかとするか、または片っ端から見直して最適化を図るか、どれにしても人類の課題は多いのかもしれない。
AI犯罪や裏社会に対抗する警察や軍隊、あらゆる組織や勢力の暗躍や日常的なストレスなど、人間の悪意や脆弱性を放置。
そして、それを事務的に処理するのみで、根本的な要素を遺したままに、忖度や苦悩からなるマイナスエネルギーが蔓延する。
更に未来を観れなくなった者も増加して、その分も倍加して膨張したそれは、どうにも出来ない悪意と苦悩の『イノセント』。
ただ、それを闘って打ち負かすだけの行動や信念が、果たして本当に効果や意味があって根本的な解決になるのだろうか。
社会悪や様々な精神エネルギーと闘いながら、黒田悠は違和感を覚えて裁牙狂が暴走する、そのチカラも徐々に脅威へと変わる。
誰かが絶望して誰かが怒りを隠し持って、誰かが犠牲になりながら絶望を望む世界に、平和とは何かと提唱する者は在るか。
それが未来永劫に無視もしくは放置されるなら、たとえ合理的な面があるとしても、苦脳する者が在るなら闘いは終わらない。
それならファウスト・ブリットの価値は、現状維持以外に何か意義や価値はあるのか、それともただ繰り返す呑みか。
そして、この世の全てに絶望する悠は、何を思って何を視て何をするのか、この世の果てとはどんな世界で何が遺るのか。
アクティブスキルやナノドライブまたはチームでの連携、武器や装着物のシステムの出力調整と機動力の獲得、立ち回りの強化。
中型武器での立ち回りや大型武器の応用、または小型武器の連携で、状況に応じたあらゆる戦術を可能にした兵器技術。
その他改造による身体能力の強化や、インターフェースの埋め込みによるアップデート、エンチャントシステムでの戦術再構築。
怯みやスタン状態を利用したり、デバフで鈍化や麻痺もしくは毒状態など、バフで筋力を強化したり高速化する各スキル。
そうしたアクティブスキルや武器スキル、そしてパッシブスキルを設定しておけば、イノセントとの戦闘も有利になる。
それから各スキルで有利にした上で、通常攻撃のチーム連携が可能になる他、イノセントの戦闘力を上回った分だけリスクヘッジ。
あとはナノドライブによる連携攻撃で、高火力のエクストラスキルを更に高火力化して、資源回収の効率化も狙えるメリット。
これによって、足りないパーツやエネルギーなど、強化に必要な資源やエネルギーの調達も、よりよいものまで獲得しやすくする。
少し早い段階で探索エリアを移行出来るなら、レベルの高いイノセントとの戦闘も、それだけ無難になるなら有効なシステム。
地道な努力や強化または教練等のあらゆるコストを、払っては掴んで次に備えながら、或いは疑問を浮かべながら生きる。
時には休暇も必要で精神力も文化的に強化するも、またいつイノセントが発生するか、それは上層部や専門スタッフにも不明。
そのことだけでも憶えていなければ、政府非公式だけに対応が難しくなるだけでなく、メディアにも敲かれるのは言うまでも無い。
どれだけ成果を上げたとしても信用が無ければ、武力の非公式保有で責任問題になるどころか、下手をすれば捕まるリスクもある。
残すは技術班の努力や少数精鋭部隊、『ファウストブリット』の精神力や、経験・技術などの応用力にかかってくることを添える。
以上の様に武装秘密結社と戦闘員、並びにバックアップスタッフもコミコミで、イノセントの脅威を払っては矛盾を覚えている。
最後に、本来なら本当に為すべき課題は無いか、または問題は抜本的に解決しているのか、再考の余地は本当に無いのだろうか。
今一度足元を照らして抜本的に改革しなければ、人の一生はまさに泡のように弾けては、跡形もなく壊れてしまうかも知れない。
その事を改めて銘じながら、様々な生き方や価値観も文化価値が在るなら、悠や狂の様にならなくてもいいスマート社会へ。
2124年になると西暦は廃止されて、世界全体に貧困や階級制を撤廃と利便性を重視した時代、スマート・ブリッジ『S.B.』へ移行。
誰もが無理のない安全かつ充実した生活を選べて、自立学習型AIとの共存も可能だが、一部の人間は延命措置を講じて生き延びた。
そうしてこじれ続けた人間は、そうでない者の方が多いにしても猛威を振るう様を見れば、敬遠したがる者も少なくはなかった。
古い価値観の者と新しい価値観の入り交じった、二種類の延命人類と元来の人類『ネイティブ』が或者は対立して或者は静観した。
延命人類には生身で義体化した『ジンクス』と、デジタルフォーマットを活用した『アニムズ』、この二者に分かれる。
アニムズとはゲーム等のキャラメイクのように、現実世界のイメージに近いリアルタイプや、漫画キャラの様なアニタイプの事。
更に国のサイトにアクセスして無料登録すれば、AIに使用されるモノに近いボディと、サイバーダイブ用のI.F.が無償で届く。
現実世界とサイバー世界を行き来できて、ボディとインターフェースは警告つきで、定期的にAIなどによってメンテナンスされる。
その技術は警察や軍隊そして悠の所属組織も、必要とあれば導入して活用していて、安全性や利便性も高くビジネスも発達した。
様々な人類による様々な苦悩や怒りが、凶悪犯罪が在る様に跋扈しては悠達によって、幾度も別のケースも討伐処理されていった。
或者は働き或者は国の経済保証で暮らし、或者は公務員やクリエイター等の特殊職、また或者は犯罪者として跋扈していった。
ますますAIを活用した凶悪犯罪も増えて、警視庁や自衛隊また海外では各軍隊などそれに特化した部隊や対策チームが編成された。
また、事務的に処理や手続き及び取り締まりを講じても、細部の精神的な問題までは、事実的に解消仕切れていなかった。
そもそも家庭環境ですら教育を履き違えては、家庭内で弱者を見繕って弱体化を図るのみで、その他の者はそれを免除された。
大なり小なり様々な怒りや精神的苦痛は誰にあっても、小さな苦痛すら見過ごされては、大きな苦痛となって怒りになる。
どれだけ文化や価値観または技術面など、有り難く発展しながら、細部ではまだ精神的苦痛と膨れた怒りで苦悩する者も在る。
その様なエネルギーが具現化して猛威を振るう、『イノセント』と呼ばれるそれと、それに対抗する秘密結社があった。
非人道的でありながら軍隊にも警察にも、もはやどうにもならないイノセントに対抗する、武装秘密結社『EVIL BLOOD』。
人がなぜ絶望してはそれを怒りに変えるのか、なせそれが何時までも生き続けるか、誰もが思考錯誤することはあるだろうか。
それを顧みたところで、どの道にしても脅威と戦う『視覚的な脅威』にならなければ、脅威に打ち克つ事も難しくなる。
ペルソナ的な『外面的必要悪』とメンタル的な『精神悪』、そのどちらも脅威でありながら、悪であって悪ではない。
そして、脆弱ながらも絶望や怒りと闘う、狂気であっても矛盾するイノセンス、人体改造少数精鋭部隊『ファウスト・ブリット』。
人々の怒りや絶望の固有名詞『イノセント』と、組織の命令で戦うだけの『イノセンス』、何が敵か悪かを分別出来るだろうか。
次に『ファウスト・ブリット』の人員だが、スカウトされては一部を除いて、麻酔を使用した改造兵士の詳細に就く。
ランクはZでも二重人格保有者の黒田悠は、もう一つの人格となる裁牙狂とスイッチすると、その切替っている間は強力になる。
改造などの反作用と併せた狂の暴走リスクから、作戦への編成難易度からランクはFでも、もっともマジい時は狂がなんとかする。
主にミッションが高難易度の時は狂の真価を期待されるが、都合がいいだけの評価は、狂が嫌って悠は違和感を覚える。
社会環境に復帰した悠は以前のように過ごすが、仕事や教練をこなせない上に、いつも狂に頼って助けられている。
それをリエに追窮されては麗依に関節的な甘えにも、悠の全てに罪悪感が棲み着いては、マイナスエネルギーを溜め込む。
所属組織の件もコミコミで違和感や罪悪感、精神的な苦痛や疲労感にも苦悩して、悠は狂に何も返せないまま潰れてゆく。
専用武器の合体剣ブラットゲイズは単体分離で二刀、一斉分離でオールレンジ攻撃や多段攻撃などの、近接戦闘を得意としている。
基本はソードフォームでも、合体する全てにビームライフルとスラスターが内蔵していて、銃剣切替や収束一斉射撃も可能。
あらゆる戦場で圧倒するランクAの実力者、リエ=藤松=グランフィールドは長距離砲撃を得意とするも、近接戦術も一級クラス。
まだ十代でも大卒資格が有る上に、財界では名門のグランフィールド家の令嬢だが、親類の策略にあうリエは改造手術を受ける。
作戦は完壁にこなして欠落要素のないリエは、イングランド系ハーフでどんな戦況にも対応するが、稀に詰めの甘さが見える。
専用武器の狙撃メインのガンランチャーは、砲身は長めだが分離すると、中距離型から近距離型もあって全て格闘も可能。
使用しないパーツはスラスターとして運用しながら、状況に併せて使い分けして、それを完璧に扱い切る様はまさに圧巻。
剛力司は非行や軽犯罪等で逮捕歴もあって、影響下におく『剛力派』を引き連れては、悠をイジメることもあった。
その際に狂が対応を渋ったところで、リエの武力介入によって派閥メンバーを全て撃退されて以来、割と大人しくしている。
しかし、派閥内ではリーダーシップを発揮しては、付き従う者は大切にするなどの、そうした意外な一面からカリスマ性も魅せる。
ランク戦では悠の別人格である狂を下したあとも、上位にまで上り詰めることにも成功して、その結果としてランクはD。
家庭や社会環境に疲れきった汐見麗依は、生き甲斐の無い現実から逃げたのか、改造手術を受けて妖しさを振りまいている。
二十代後半の竜騎士汐見麗依は、双峰サイズもEのランス使いで槍を自在に振り廻す、中距離型タイプにあたる。
経験はあっても子は産まれていないが、そそれでも精神的が圧迫されて、家庭でも社会でも生き甲斐が分からなくなった。
上司からのパワハラや遠回しなセクハラ、家庭でも精神状態に気づかれないどころか、マウントをとられる様な状況。
そんな微かながらも苦痛が怒りに変わるくらいに、嫌なことだけなら生きていても、とうしようもないほど無意味だと思っている。
その割には妖しげに甘く狂とリエの衝突を観てニヤニヤしていて、リエをリエちゃんと呼ぶ余裕があるのは奇跡だろうか。
専用武器のラウンディ・トラグランスは、舞うようにブン回したり、棒部を二つにして、ビームシールドにしたり出来る。
刃付き部はビームガンにしたり、スラスターパーツはスーツの各部に配置したり、針型ビーム出力でビット運用も可能。
普段は悠より大人しい早乙女影興は、苦痛で潰れかけていたところへ『仁』として扱われ始めてからは悠に敬意を隠し持っている。
サオトメカゲオキ23歳は悠と歳は同じで弓使いだが、戦闘員になる前も苦痛と怒りに潰れかけながら、適当な生活を送っていた。
イジメを受けたりカツアゲされたりして、親も厳しくどうせ惨めな生活ならと、高校を卒業後にフリーターになる。
仕事のミスで自身を憎んでやすい酒と安いタバコそしてパチンコなどで散財する生活、というよりも人生そのものが嫌になった。
だからとするのも安直であっても、改造を受け入れてはサポート役にまわって、気付かないだけなのに強みが判らないでいる。
その後は訓練やイノセントとの戦闘はくつうでも、悠が『仁』として扱われ始めてからは、敬意を隠し持つようになる。
専用武器のブレイキングアローは、ダメージ率は浅めでも怯みなどのスタン状態にできる他、チャージショットも可能とする。
また、半分に分離させて双剣にできたり、ビームを拡散射出してオールレンジ攻撃も可能な、サポート系ビーム兵器として運用。
それから、創生のプロトゼロブリット・エヴァンス=ファウストは、最強無双を可能としているが、真価は謎のままになっている。
所長はギラギラしながらも、上層部と現場に挟まれてはなにかに疲れながら、悪の組織の如く非情な女にも見えるかもしれない。
現に悠が改造されたあとにわざわざ出向いて、狂とは気づかないまま引き出して、『麻酔の準備に不備』があったことを隠す。
それも裏ではさらなる疲労感や、『精神的な重力感』や『指揮感の責任』、『上からの圧力』にも耐え抜いているのかも知れない。
絶望と怒りまたは平和と破滅そして罪と罰、全く全てでは無いにしても、無駄と甲斐の分別や幸と不幸の個人差も存在する。
どれを取ってしかとするか、または片っ端から見直して最適化を図るか、どれにしても人類の課題は多いのかもしれない。
AI犯罪や裏社会に対抗する警察や軍隊、あらゆる組織や勢力の暗躍や日常的なストレスなど、人間の悪意や脆弱性を放置。
そして、それを事務的に処理するのみで、根本的な要素を遺したままに、忖度や苦悩からなるマイナスエネルギーが蔓延する。
更に未来を観れなくなった者も増加して、その分も倍加して膨張したそれは、どうにも出来ない悪意と苦悩の『イノセント』。
ただ、それを闘って打ち負かすだけの行動や信念が、果たして本当に効果や意味があって根本的な解決になるのだろうか。
社会悪や様々な精神エネルギーと闘いながら、黒田悠は違和感を覚えて裁牙狂が暴走する、そのチカラも徐々に脅威へと変わる。
誰かが絶望して誰かが怒りを隠し持って、誰かが犠牲になりながら絶望を望む世界に、平和とは何かと提唱する者は在るか。
それが未来永劫に無視もしくは放置されるなら、たとえ合理的な面があるとしても、苦脳する者が在るなら闘いは終わらない。
それならファウスト・ブリットの価値は、現状維持以外に何か意義や価値はあるのか、それともただ繰り返す呑みか。
そして、この世の全てに絶望する悠は、何を思って何を視て何をするのか、この世の果てとはどんな世界で何が遺るのか。
アクティブスキルやナノドライブまたはチームでの連携、武器や装着物のシステムの出力調整と機動力の獲得、立ち回りの強化。
中型武器での立ち回りや大型武器の応用、または小型武器の連携で、状況に応じたあらゆる戦術を可能にした兵器技術。
その他改造による身体能力の強化や、インターフェースの埋め込みによるアップデート、エンチャントシステムでの戦術再構築。
怯みやスタン状態を利用したり、デバフで鈍化や麻痺もしくは毒状態など、バフで筋力を強化したり高速化する各スキル。
そうしたアクティブスキルや武器スキル、そしてパッシブスキルを設定しておけば、イノセントとの戦闘も有利になる。
それから各スキルで有利にした上で、通常攻撃のチーム連携が可能になる他、イノセントの戦闘力を上回った分だけリスクヘッジ。
あとはナノドライブによる連携攻撃で、高火力のエクストラスキルを更に高火力化して、資源回収の効率化も狙えるメリット。
これによって、足りないパーツやエネルギーなど、強化に必要な資源やエネルギーの調達も、よりよいものまで獲得しやすくする。
少し早い段階で探索エリアを移行出来るなら、レベルの高いイノセントとの戦闘も、それだけ無難になるなら有効なシステム。
地道な努力や強化または教練等のあらゆるコストを、払っては掴んで次に備えながら、或いは疑問を浮かべながら生きる。
時には休暇も必要で精神力も文化的に強化するも、またいつイノセントが発生するか、それは上層部や専門スタッフにも不明。
そのことだけでも憶えていなければ、政府非公式だけに対応が難しくなるだけでなく、メディアにも敲かれるのは言うまでも無い。
どれだけ成果を上げたとしても信用が無ければ、武力の非公式保有で責任問題になるどころか、下手をすれば捕まるリスクもある。
残すは技術班の努力や少数精鋭部隊、『ファウストブリット』の精神力や、経験・技術などの応用力にかかってくることを添える。
以上の様に武装秘密結社と戦闘員、並びにバックアップスタッフもコミコミで、イノセントの脅威を払っては矛盾を覚えている。
最後に、本来なら本当に為すべき課題は無いか、または問題は抜本的に解決しているのか、再考の余地は本当に無いのだろうか。
今一度足元を照らして抜本的に改革しなければ、人の一生はまさに泡のように弾けては、跡形もなく壊れてしまうかも知れない。
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追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
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転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
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高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた
ひまなひと
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主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。
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