8 / 9
第三話 イノセント 4
しおりを挟む
数時間経ってもリエの戦術や指揮でも、コアとなるものが一切発見できていないが、可能な限りは潰れた箇所や平地に誘導する。
そうする事で被害は最小限に抑えて戦えても、攻めきれないままに時間は過ぎ去って、人員の披露もピークに達している。
イケないと分かっていてもイライラしては、その怒りを無理やり呑み込んでも、状況はほとんど改善していない。
専用武器の大型ビームランチャー、『クルセイド・イージス』を収束したままでの長時間運用は、小柄な少女にとって負担大。
リエは分離装着した中の背部から、長距離スナイパーライフルを取り出して、ヘリからスコープ越しに状況を視ていた。
しかし、いくら視ようと指示を出そうと、コアの存在や位置または形状も、一切不明のまま判然としない状態が未だに続いている。
ヘリの中で容子を看ていた悠と狂は、リエの落胆した小さな背中を視て、すかさず目を逸らしても何故か二度見して仕舞った。
無かったことにしたかったが、リエには幾つ目があるのか背を向けたまま『黒田悠』の名を呼んで、空気をヒヤリとさせた。
静かな沈黙を紡ぎながらリエは諦めた様な事を、しおしおと続けてはお手上げだと、どうにも出来んとランクAがZに云っている。
この状況は危機的でありながらレアリティが高い呑みならず、剛力派を撃退したり先までの威勢は、どこかへ落としてきたのか。
はてなと悠にも狂にも分からないが、ひとつわかることは『ハイランカーにすら打開出来ない事』で、どの道にしても頗るマジィ。
仕方無く『裁牙狂』は『黒田悠』として、この場の誰にも解決できない状況を、まだ治りきっていないダメージを抱えて復帰する。
「まだ傷が治ってないでしょ? 死にたいの?」
「じゃあ、なんで無理だといったんだ? どの道誰かがなんとかしなきゃ、どうせ死ぬだろ。ま、精々的が視えたら撃ってくれや。」
徐ろにヘリから飛び出す狂は、悠の専用武器の大剣『ブラッドゲイズ』を分離装着して、イノセントに向かって飛んでゆく。
近づくと軸剣を背中に装着すると、狂はイノセントに話しかけ始めては、他の戦闘員や司令部そしてうなだれる剛力も「?!」。
誰もが正気なのかと静観する中で、『狂』は『悠』として交渉してみるしかないと、動機や目的が何かを不透明化しようとする。
リエは何か知っていそうでもあったが、直接確認したほうが確実性も僅かに高く、対処のしようも観えて来るかも知れない。
イノセントと呼ばれた巨大な謎の怪物に、人類は対抗して殲滅しようとするだけで、事実から背いて見ようともしない。
それもハイランカーでもなければ責任者でもない、最底辺Zランクの『黒田悠』が、事実関係に着目して聞き出そうとした。
「お前、何がやりたいんだ。何にキレる。何が原因か話してみないか?」
戦闘現場に参加しているものですらなくとも、誰もが前代未聞だとわらうとしても、『ただ排除するだけでは解決にならない』。
根本的に抜本的な対処が無ければ、『霊的な事件簿』などの様に何処かで同じ事が起きて、再発リスクも高い事は語るまでもない。
『ニンゲンノイカリヤニクシミ……』
図太いこの世の者でない様な声は、ゆっくりとカタコトなりで少し聞き取りづらくはあっても、それは絞り出すように話し始めた。
『ニンゲンドモハゼツボウサエモ……』
確かに悠のような足手まといもあっては、大変迷惑に思うかも知れないが、マウントを取ったり八つ当たりするやつもいるだろう。
特に悠の場合は仕事も憶えられない上に、親などからあらゆるハラスメント行為もあって、うつやノイローゼを極めている。
更に胡麻をするより他に手も足も出ない状況から、どれだけよくされても行動で返せないだけに、更に闇は深まってしまう。
それを甘えや怠惰だと怒り恨んでは、ひとによって爆発すれば八つ当たりやイジメに発展して、更なる怒りや絶望に埋もれてゆく。
そうして形成されるエネルギー生命体にして、誰にも解消できないマイナスエナジー、それが『イノセント』だと分かってきた。
『ソレヲアノオンナ……ワレヲツク……』
色々と気になるワードが提示されたが、何者かが『イノセント』を生成してリリースか、それを実行若しくは使役しているのか。
『……グランフィールド……』
間をおいて飛び出したそれはリエを混乱させて、この場の全てにおける意識と目線が、一気にリエへと向けられて空気が凍りつく。
『オマエタチニンゲンハナニモワカロウトハシナイ……』
その瞬間、力任せな暗然轟爆の叫びが爆発して、爆風に大勢をセーブするのがやっと、悠の少し後ろでリエは後方へ押される。
それでも幼少期に親を亡くして以来のターゲットが、身内にいるとハッキリしたとすれば、その一歩で急接近したことになる。
十八歳にして飛び級大卒資格保持者のリエは、絶望にさらされながらも明晰な頭脳で、この『復讐』への大きな躍進と捉えた。
「ヤるしか無い」
『怒り』・『絶望』・『悲壮感』など、今のリエは様々な要素を整理して、スナイパーライフルに力が入る程に集中する。
あとは身内の失態やそれによる社会的な闇に、如何に立ち向かい一度敵視された状況から、これまで以上に改善出来るか。
いくつか課題は残すも今は眼の前の『イノセント』、遣り場の無い負のエネルギーを送って、その核を破壊することが最優先。
『狂』が『悠』としてヘリから飛ぶ時に云った、あの言葉の意味もリエの意識に浸透して、新感覚ながら学習して吸収する。
「ただ破壊して消すだけじゃ駄目だ……。遣り場がないなら責めて送ってやる」
悠の意思を汲み取った狂がインプットして、更にリエの前でアウトプットした言葉だが、リエの明晰な頭脳は吟味する。
ある意味で『生霊』にも似たそれは、恐らく化学の応用で生み出された代物だが、人類が保有する一部の意識的なエネルギー。
それなら、余計に切り捨てるだけでは救済措置として不適切で、再発は不明でも予防措置を講じながら根本的に終息させる。
普通は耐えることができるとか、できなければ劣等種だと階級主義を導入するとか、そんな旧世代式では人間社会の闇は消えない。
そして、その闇そのものがまさにイノセントの正体なのか、またはリエも一部の親族に、親に次いで社会的に殺されるのか。
剛力が捧げた怒りはただの無駄どころか、イノセントの栄養として機能しただけで、余計に凶悪にして仕舞っただけなのか。
未だダメージを残した『黒田悠』が戦場に復帰して、剛力は無力を知って悠を視るか、リエもただ無駄に泣いて終われない。
爆風に吹かれてから狂はネゴシエーションに努めるも、遣り場のない負の生命体だけに、その闇が深く重いだけにそれはもがく。
「ツレぇんだよオマエ……。誰のもんかもわかんねぇのに、怒りも絶望も悪も闇も、全部一遍に背負わされて……。辛過ぎる……。」
本体でもある悠も誰にも理解されない苦悩に、精神を壊しながらも無理矢理に生きているから、狂には痛い程に理解している。
二重人格で二つの精神が共存して、同時に意識が冴えると普段の疲れが倍増するが、互いに譲り合って疲労を僅かにでも緩和。
そんな二人だからか狂が悠を理解して努めたからか、何にしても『イノセント』のイノセンスを、今まのあたりにしている。
「だから、オマエをラクにしてやる!」
そうする事で被害は最小限に抑えて戦えても、攻めきれないままに時間は過ぎ去って、人員の披露もピークに達している。
イケないと分かっていてもイライラしては、その怒りを無理やり呑み込んでも、状況はほとんど改善していない。
専用武器の大型ビームランチャー、『クルセイド・イージス』を収束したままでの長時間運用は、小柄な少女にとって負担大。
リエは分離装着した中の背部から、長距離スナイパーライフルを取り出して、ヘリからスコープ越しに状況を視ていた。
しかし、いくら視ようと指示を出そうと、コアの存在や位置または形状も、一切不明のまま判然としない状態が未だに続いている。
ヘリの中で容子を看ていた悠と狂は、リエの落胆した小さな背中を視て、すかさず目を逸らしても何故か二度見して仕舞った。
無かったことにしたかったが、リエには幾つ目があるのか背を向けたまま『黒田悠』の名を呼んで、空気をヒヤリとさせた。
静かな沈黙を紡ぎながらリエは諦めた様な事を、しおしおと続けてはお手上げだと、どうにも出来んとランクAがZに云っている。
この状況は危機的でありながらレアリティが高い呑みならず、剛力派を撃退したり先までの威勢は、どこかへ落としてきたのか。
はてなと悠にも狂にも分からないが、ひとつわかることは『ハイランカーにすら打開出来ない事』で、どの道にしても頗るマジィ。
仕方無く『裁牙狂』は『黒田悠』として、この場の誰にも解決できない状況を、まだ治りきっていないダメージを抱えて復帰する。
「まだ傷が治ってないでしょ? 死にたいの?」
「じゃあ、なんで無理だといったんだ? どの道誰かがなんとかしなきゃ、どうせ死ぬだろ。ま、精々的が視えたら撃ってくれや。」
徐ろにヘリから飛び出す狂は、悠の専用武器の大剣『ブラッドゲイズ』を分離装着して、イノセントに向かって飛んでゆく。
近づくと軸剣を背中に装着すると、狂はイノセントに話しかけ始めては、他の戦闘員や司令部そしてうなだれる剛力も「?!」。
誰もが正気なのかと静観する中で、『狂』は『悠』として交渉してみるしかないと、動機や目的が何かを不透明化しようとする。
リエは何か知っていそうでもあったが、直接確認したほうが確実性も僅かに高く、対処のしようも観えて来るかも知れない。
イノセントと呼ばれた巨大な謎の怪物に、人類は対抗して殲滅しようとするだけで、事実から背いて見ようともしない。
それもハイランカーでもなければ責任者でもない、最底辺Zランクの『黒田悠』が、事実関係に着目して聞き出そうとした。
「お前、何がやりたいんだ。何にキレる。何が原因か話してみないか?」
戦闘現場に参加しているものですらなくとも、誰もが前代未聞だとわらうとしても、『ただ排除するだけでは解決にならない』。
根本的に抜本的な対処が無ければ、『霊的な事件簿』などの様に何処かで同じ事が起きて、再発リスクも高い事は語るまでもない。
『ニンゲンノイカリヤニクシミ……』
図太いこの世の者でない様な声は、ゆっくりとカタコトなりで少し聞き取りづらくはあっても、それは絞り出すように話し始めた。
『ニンゲンドモハゼツボウサエモ……』
確かに悠のような足手まといもあっては、大変迷惑に思うかも知れないが、マウントを取ったり八つ当たりするやつもいるだろう。
特に悠の場合は仕事も憶えられない上に、親などからあらゆるハラスメント行為もあって、うつやノイローゼを極めている。
更に胡麻をするより他に手も足も出ない状況から、どれだけよくされても行動で返せないだけに、更に闇は深まってしまう。
それを甘えや怠惰だと怒り恨んでは、ひとによって爆発すれば八つ当たりやイジメに発展して、更なる怒りや絶望に埋もれてゆく。
そうして形成されるエネルギー生命体にして、誰にも解消できないマイナスエナジー、それが『イノセント』だと分かってきた。
『ソレヲアノオンナ……ワレヲツク……』
色々と気になるワードが提示されたが、何者かが『イノセント』を生成してリリースか、それを実行若しくは使役しているのか。
『……グランフィールド……』
間をおいて飛び出したそれはリエを混乱させて、この場の全てにおける意識と目線が、一気にリエへと向けられて空気が凍りつく。
『オマエタチニンゲンハナニモワカロウトハシナイ……』
その瞬間、力任せな暗然轟爆の叫びが爆発して、爆風に大勢をセーブするのがやっと、悠の少し後ろでリエは後方へ押される。
それでも幼少期に親を亡くして以来のターゲットが、身内にいるとハッキリしたとすれば、その一歩で急接近したことになる。
十八歳にして飛び級大卒資格保持者のリエは、絶望にさらされながらも明晰な頭脳で、この『復讐』への大きな躍進と捉えた。
「ヤるしか無い」
『怒り』・『絶望』・『悲壮感』など、今のリエは様々な要素を整理して、スナイパーライフルに力が入る程に集中する。
あとは身内の失態やそれによる社会的な闇に、如何に立ち向かい一度敵視された状況から、これまで以上に改善出来るか。
いくつか課題は残すも今は眼の前の『イノセント』、遣り場の無い負のエネルギーを送って、その核を破壊することが最優先。
『狂』が『悠』としてヘリから飛ぶ時に云った、あの言葉の意味もリエの意識に浸透して、新感覚ながら学習して吸収する。
「ただ破壊して消すだけじゃ駄目だ……。遣り場がないなら責めて送ってやる」
悠の意思を汲み取った狂がインプットして、更にリエの前でアウトプットした言葉だが、リエの明晰な頭脳は吟味する。
ある意味で『生霊』にも似たそれは、恐らく化学の応用で生み出された代物だが、人類が保有する一部の意識的なエネルギー。
それなら、余計に切り捨てるだけでは救済措置として不適切で、再発は不明でも予防措置を講じながら根本的に終息させる。
普通は耐えることができるとか、できなければ劣等種だと階級主義を導入するとか、そんな旧世代式では人間社会の闇は消えない。
そして、その闇そのものがまさにイノセントの正体なのか、またはリエも一部の親族に、親に次いで社会的に殺されるのか。
剛力が捧げた怒りはただの無駄どころか、イノセントの栄養として機能しただけで、余計に凶悪にして仕舞っただけなのか。
未だダメージを残した『黒田悠』が戦場に復帰して、剛力は無力を知って悠を視るか、リエもただ無駄に泣いて終われない。
爆風に吹かれてから狂はネゴシエーションに努めるも、遣り場のない負の生命体だけに、その闇が深く重いだけにそれはもがく。
「ツレぇんだよオマエ……。誰のもんかもわかんねぇのに、怒りも絶望も悪も闇も、全部一遍に背負わされて……。辛過ぎる……。」
本体でもある悠も誰にも理解されない苦悩に、精神を壊しながらも無理矢理に生きているから、狂には痛い程に理解している。
二重人格で二つの精神が共存して、同時に意識が冴えると普段の疲れが倍増するが、互いに譲り合って疲労を僅かにでも緩和。
そんな二人だからか狂が悠を理解して努めたからか、何にしても『イノセント』のイノセンスを、今まのあたりにしている。
「だから、オマエをラクにしてやる!」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~
Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」
病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。
気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた!
これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。
だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。
皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。
その結果、
うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート!
しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。
魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。
この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――!
勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる!
腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた
ひまなひと
ファンタジー
主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。
今の所、170話近くあります。
(修正していないものは1600です)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる