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 結論からいいます。

 フラグが立ちただ今絶賛王宮にドナドナされているところです。

 「陛下が、ここに居たら危害を加えられるとおっしゃって、離宮の一室を解放してくれるとのことだ」

 「幽閉ですか…」

 「違う! 断じて違う!
 ロディは第一王子の婚約者だからいつでも会いに行けるから安心してくれ」

 「……わかりました」

 やっぱり厄介払いされた挙句、王宮の離宮に隔離されてしまった。

 そうなるとたぶん途中で忘れ去られてひもじい思いするんだろうな。

 絶対こいつら最初の数回は会いに来るけど、後はほっぽりぱなしだろうな。

 「短い間でしたがお世話になりました。無理に会いに来なくて大丈夫です」

 憂鬱な気持ちでいたら、陛下と王妃が大変だった。

 俺の部屋と言って案内されたのは夫婦の寝室の隣で、内装がまた何とも言い難いことになっていた。

 「あのー……姉と間違えてませんか?」

 「もちろんロディちゃんとは勘違いしてないわ、理想の娘だわ」

 王妃はうっとりと俺を眺めているが陛下もまたなんかぶつぶつ言っている。

 これはやっぱりやばいのでは、このままで行くと女装させられた上にそのまま過ごさなければならないとか、マジないわ、一応男だしついてるし!

 予感的中、女装させられました。

 タイミング悪く王子様が入ってきてばっちり見られてしまいました。

 「母上、このかわいらしい御嬢さんはどなたですか?」

 「あら、アーリーノックもなしに入ってくるなどお行儀が悪いですよ」

 「何度もノックしたけれど返事がないので入ってしまいました。それについてはすみません」

 「そうなの、ごめんなさいね。
 夢中になってしまって、なんでも似合うからつい張り切ってしまって」

 「アーリーよこの子はローズと言って、あの魅了の力を持つ子の兄だよ」

 「姉の間違いではなく兄ですか?」

 「ロディの弟だよ」

 「女装すればいくらか弟君の目も欺けると思って、どうかしら?」

 「言われるまでわかりませんでした。
 ただ、知らない者たちの求婚がすごいかと思いますよ」

 「そうなのよね。できれば閉じ込めて愛でたい気持ちと奥様方を呼んで自慢したいとも思うのよね」

 本人無視してどんどん話が進んでいるんですけど、大丈夫なのだろうか、不安しかない。

 「二人ともそこまでだよ。ローズが不安がっている」

 「ごめんなさいね。娘が欲しかったのだけど、どの子も主人に似てかわいくないのよ」

 「悪かったですね。かわいくなくて」

 「本当よ。一人でもローズちゃんぐらいかわいければ女装させて遊べたのに」

 「ならロディお姉さまで着せ替えをやったらどうですか?」

 「ロディちゃんはふわふわって感じじゃないのよ。
 その点ローズちゃんはふわふわの綿菓子みたいだから、ふりふりのついた服が似合うわよ」

 王妃と侍女の目が血走っていて怖いです。

 獲物を捕らえて獣の目です。

 「すまん、母上の気が済むまで付き合ってくれ」

 肩をポンとたたかれても困ります。

 「こうなったら誰も止められないんだよすまんのー」

 マジですか、頼みの陛下まで匙を投げるとは恐るべし王妃様だ。

 まさかこの女装がずっと続き、女装したまま学校に行く羽目になろうとは今の俺にも創造できなかった。

 
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