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まじめにお仕事もするのです。に。
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side.ノア
____________________
~~♪~~~♫~♪♫~~~♪
この場所には似つかわしくない、綺麗な歌声が聴こえた。
ほとんど終わりかけであった討伐を他の者に任し、その音が聞こえる場所に向かう。
随分と久しぶりに聴いたそれは、いつもの鼻歌からは想像も出来ないほど、美しいものだ。
近くに行くと、キラキラと輝く光が、結界で包まれた中を照らしていた。
周りにいる魔術師は、こちらが討伐中、かっこいい、あの背中に守られたいなどと話していた奴等か。
攻撃特化ではないとはいえ、この場にいる限り、一介の魔術師である。
遠征での恐ろしさを知らない彼女達は、きっと、周囲への警戒を怠り、僕達の合間を縫って入ってきた魔獣に気付かなかったのだろう。
それをアリア副団長が身を挺して助けたのか。
彼女達の顔色と、血のついた服から察するに、そう推測できる。
魔獣を中に入れてしまった僕達にも非はあるが、この状況はいただけない。
~♫~~♪~~~~~♪♪~♫~~
そんな事を考えている間にも、歌は止まない。
治癒魔法でも最上級に入る、この光の魔術は、莫大な魔術を要する代わりに、死する寸前の者を完璧な状態で回復させるものだ。
いつもは兄と僕を言う彼女であるが、この魔術を扱える君も片足を半分以上突っ込んでいるようなものだ、と思い苦笑する。
魔術の歌が続く中、周囲で見守っていた者達から息を呑む音が聞こえる。
キラキラと空間を漂っていた光が、アリア副団長の欠損部分に集まり、失った形を形成していく。
見守っているものは、通常見る事がない魔術と、その、非現実的な光景に、目が離せないようだ。
~♪~~………
どれくらいそうしていただろうか。
魔獣討伐も終わったのか、周囲には沢山の人が集まっている。
歌が止み、光が消える。
焚き火の光だけで照らされている周囲は、先ほどまでと違って薄暗い。
二人を囲んでいた結界が無くなると同時に、セシリーの体が倒れた。
魔力の使いすぎだろうその体を助けるため、セシリーの元へ向かった。
side.セシリア
____________________
グラグラと体が揺れている。
覚えのあるその揺れは、軍馬のものだ。
あれから私は魔力不足で気絶したようで、随分眠ってしまっていたらしい。
今は帰還中の誰かの軍馬に乗せてもらっているようだ。
お礼をしなければと目を開けると、セシリア?起きたのか、と聞き慣れた声が後ろから聞こえた。
ビクリ、と体を揺らし、恐る恐る後ろを向く。
「しゃ、シャロン様⁉︎キャッ…!」
「-ッ‼︎いきなり動くな!」
まさかと思い振り向けば、やはり、シャロン様であり、いきなり動いたことに、軍馬から落ちそうになる。
「あ、セシリー起きたんだねぇ。体調どぉ?」
「の、ノア団長!大丈夫です!あ、いや、今この状況が!大丈夫じゃないです!」
そう言えば、うん、大丈夫だねぇ、いつものセシリーだー、と微笑まれる。
いやいや、話しを聞いていましたか⁉︎と見れば、反対の方向から、セシリア、と声が聞こえた。
また、バッと振り向き、軍馬から落ちそうになる。
学習しろ!と怒るシャロン様も素敵だが、今は少し待ってほしい。
「アリア副団長!」
そこには、来たときと変わらぬ姿のアリア副団長がおり、ゴメンね、セシリア。ありがとう。と微笑んでいた。
まだ、様子見、と言う感じなのか、アレクサンダー団長の軍馬に乗せてもらっている。
「うぅー…ア゛リ゛ア゛フグダンヂョー!!」
「ふふっ、泣かない泣かない!」
そう言って笑うアリア副団長はいつもの笑顔で、先ほどまで私が見ていた光景が夢なんじゃないかと思ってしまう。
「あの時はあんなに勇ましかったのにな。」
アレクサンダー団長も一緒に笑っており、また、涙が溢れた。
しかし、そんな私の頭を撫で始めたシャロン様の手に、驚きで涙が引っ込み、また落ちそうになって怒られるのであった。
____________________
「ねぇ、僕ー、もう疲れてるからぁ、セシリー君の軍馬に乗せてくれなーい?」
「は?あんなにセシリアの看病は譲らないと言っていたのに?」
「んー。そうだねぇ、それで寝ずの番だったからねぇ。もう体力のげんかーい。君が乗せてくれないならぁ、あっちの魔剣士くんにでもお願いしようかなー。」
「…やります。」
「え?なんてー?聞こえなーい!」
「だから!俺が運ぶって言ったんです!」
「ふふっ、そう、そんなにセシリーを運びたいかぁ。じゃぁ、くれぐれも、よろしねー!」
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~~♪~~~♫~♪♫~~~♪
この場所には似つかわしくない、綺麗な歌声が聴こえた。
ほとんど終わりかけであった討伐を他の者に任し、その音が聞こえる場所に向かう。
随分と久しぶりに聴いたそれは、いつもの鼻歌からは想像も出来ないほど、美しいものだ。
近くに行くと、キラキラと輝く光が、結界で包まれた中を照らしていた。
周りにいる魔術師は、こちらが討伐中、かっこいい、あの背中に守られたいなどと話していた奴等か。
攻撃特化ではないとはいえ、この場にいる限り、一介の魔術師である。
遠征での恐ろしさを知らない彼女達は、きっと、周囲への警戒を怠り、僕達の合間を縫って入ってきた魔獣に気付かなかったのだろう。
それをアリア副団長が身を挺して助けたのか。
彼女達の顔色と、血のついた服から察するに、そう推測できる。
魔獣を中に入れてしまった僕達にも非はあるが、この状況はいただけない。
~♫~~♪~~~~~♪♪~♫~~
そんな事を考えている間にも、歌は止まない。
治癒魔法でも最上級に入る、この光の魔術は、莫大な魔術を要する代わりに、死する寸前の者を完璧な状態で回復させるものだ。
いつもは兄と僕を言う彼女であるが、この魔術を扱える君も片足を半分以上突っ込んでいるようなものだ、と思い苦笑する。
魔術の歌が続く中、周囲で見守っていた者達から息を呑む音が聞こえる。
キラキラと空間を漂っていた光が、アリア副団長の欠損部分に集まり、失った形を形成していく。
見守っているものは、通常見る事がない魔術と、その、非現実的な光景に、目が離せないようだ。
~♪~~………
どれくらいそうしていただろうか。
魔獣討伐も終わったのか、周囲には沢山の人が集まっている。
歌が止み、光が消える。
焚き火の光だけで照らされている周囲は、先ほどまでと違って薄暗い。
二人を囲んでいた結界が無くなると同時に、セシリーの体が倒れた。
魔力の使いすぎだろうその体を助けるため、セシリーの元へ向かった。
side.セシリア
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グラグラと体が揺れている。
覚えのあるその揺れは、軍馬のものだ。
あれから私は魔力不足で気絶したようで、随分眠ってしまっていたらしい。
今は帰還中の誰かの軍馬に乗せてもらっているようだ。
お礼をしなければと目を開けると、セシリア?起きたのか、と聞き慣れた声が後ろから聞こえた。
ビクリ、と体を揺らし、恐る恐る後ろを向く。
「しゃ、シャロン様⁉︎キャッ…!」
「-ッ‼︎いきなり動くな!」
まさかと思い振り向けば、やはり、シャロン様であり、いきなり動いたことに、軍馬から落ちそうになる。
「あ、セシリー起きたんだねぇ。体調どぉ?」
「の、ノア団長!大丈夫です!あ、いや、今この状況が!大丈夫じゃないです!」
そう言えば、うん、大丈夫だねぇ、いつものセシリーだー、と微笑まれる。
いやいや、話しを聞いていましたか⁉︎と見れば、反対の方向から、セシリア、と声が聞こえた。
また、バッと振り向き、軍馬から落ちそうになる。
学習しろ!と怒るシャロン様も素敵だが、今は少し待ってほしい。
「アリア副団長!」
そこには、来たときと変わらぬ姿のアリア副団長がおり、ゴメンね、セシリア。ありがとう。と微笑んでいた。
まだ、様子見、と言う感じなのか、アレクサンダー団長の軍馬に乗せてもらっている。
「うぅー…ア゛リ゛ア゛フグダンヂョー!!」
「ふふっ、泣かない泣かない!」
そう言って笑うアリア副団長はいつもの笑顔で、先ほどまで私が見ていた光景が夢なんじゃないかと思ってしまう。
「あの時はあんなに勇ましかったのにな。」
アレクサンダー団長も一緒に笑っており、また、涙が溢れた。
しかし、そんな私の頭を撫で始めたシャロン様の手に、驚きで涙が引っ込み、また落ちそうになって怒られるのであった。
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「ねぇ、僕ー、もう疲れてるからぁ、セシリー君の軍馬に乗せてくれなーい?」
「は?あんなにセシリアの看病は譲らないと言っていたのに?」
「んー。そうだねぇ、それで寝ずの番だったからねぇ。もう体力のげんかーい。君が乗せてくれないならぁ、あっちの魔剣士くんにでもお願いしようかなー。」
「…やります。」
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