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第13話 君はどっちを選ぶの?
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俺は彼女たちの話を聞き終え、大方、入れ替わってしまった経緯を知る。
ダウジングをしたら入れ替わっていましたなんて常識外な話だけれど――。
そんな嘘のような過去の出来事を、わざわざ家に押しかけてきてまで語ってくれた二人を俺は信じる。
そして真宮さんの話に出て来た男の子はおそらく、いや、間違いなくこの俺だ……。
だけど今の俺にとって入れ替わったきっかけ自体はどうでもいい。
もっと大きな問題がある。
それは――。
入れ替わりの事実を受け入れた今だからこそある目の前の現実。俺が想い続けてきた仲里エリカは、真宮葵だったということだ。
でも、そうなると俺は屋上で彼女にフラれてはいないことになる。
それどころか好きな人から彼女になってあげるとさえ言われた……つまり俺たちは……。
――春時。
「春時!」
「えっ? あ、あぁっと、な、なに?」
真宮さんの声に反応した俺は彼女と目が合った瞬間、意識してしまい緊張が隠せなかった。
この子が本当の仲里さんだと思ったら、今までと同じ目で見られなくなってしまった自分がいる。
「ねぇ、話は理解できた?」
真宮さんの言葉に、お、おう、と答えると彼女は話を続けた。
「それならもう気がついてるよね?」
多分、彼女はあのことを言っているんだろう……すぐに分かったさ、そして同時に俺との出会いをちゃんと覚えていてくれたことが嬉しい。
あれから暫くして、彼女と会えなくなってしまったから、てっきり忘れられてしまったのかと思っていたんだ。
教室でも基本、話しかけられることは無かったしな。
「……すぐに分かったよ。その話の男の子って、俺のことだよな」
「うん、そうだよ。だから春時、あなたの告白した相手はあたし、そして、あたしはあなたの告白を受け入れているわ」
「じゃ、じゃあ俺たちは……」
「ちょっとまってくださいっ! 早見くんと過去に出会っていたのは真宮さんだけじゃないです!」
俺が言いかけると仲里さんは話を遮り、気になることを口にした。
「仲里さん、それって……どういうこと?」
「それは……早見くんはあのとき、一週間後に彼女と会う約束をしていましたよね?」
「うん」
「そのとき会った彼女の中身……私だったんです」
「!?」
そ、そうか! 俺と別れたあとに二人は入れ替わっている――ということは、そのときから中身は真宮さんだったことになるんだ。
仲里エリカ。
仲里エリカの中にいた真宮葵。
俺が好きになった女の子は、どっちなんだ……。
「早見くん。あのね、聞いて欲しいです……屋上で告白してくれたとき、私が謝ったのは決して嫌いとかじゃなくて、本当の私は仲里エリカじゃないから……真宮葵だから……だからっ! 受け入れるわけにはいかなかったの! 私は真宮葵として、あなたに告白して欲しかったから!」
「仲……真宮さん……」
俺はそのとき、目の前の仲里さんの姿をした彼女を真宮さんと呼んだ。この瞬間だけは、そう言わないと失礼な気がしたからだ。
だってこれってもはや、告白……。
「春時……」
「早見くん……」
俺の名前を呼ぶ二人の視線に目を逸らしてしまいそうだ。
「ねぇ、春時……君はどっちを選ぶの?」
どっちって……真宮さんは突然なにを言い出すんだ。
中学――俺が困っていたとき助けてくれた仲里さん……その後、約束して再び会った中身が真宮葵の仲里さん……二人とも俺の好きな仲里エリカだった。
急に言われても、選ぶことなんて出来ない……。
「悪い……今の俺には答えられないよ」
「そう……わかった。春時、それなら良いアドバイスがあるよ!」
真宮さんの手にはペンデュラムが握られている。まさか……。
「これで決めればいいわ!」
やっぱり……。
「ちょっとまって! そんなの私は許さない」
仲里さんは言うと唇を震わせていた。まぁ、俺もこの話をダウジングで片付けるのは違うと思う。
「俺も仲里さんの意見に賛成だな。このことに関しては、ペンデュラム? で決めるようなことじゃない」
「春時もエリカも、そんなに怖い目で見ないでよ。冗談だってば」
「屋上の件があるから冗談に聞こえないんだよ」
「失礼しちゃうな。あれは本気だよ? まぁ、いいわ。あたしに良い提案があるから二人とも聞いて」
「おう……」
俺の返事に続いて仲里さんもコクンと頷く。
「いい? 春時……この夏休みの間、あたしたち二人を彼女にしてみない?」
「は?」
――ふ、二人を彼女にだってぇえええ⁉︎
ダウジングをしたら入れ替わっていましたなんて常識外な話だけれど――。
そんな嘘のような過去の出来事を、わざわざ家に押しかけてきてまで語ってくれた二人を俺は信じる。
そして真宮さんの話に出て来た男の子はおそらく、いや、間違いなくこの俺だ……。
だけど今の俺にとって入れ替わったきっかけ自体はどうでもいい。
もっと大きな問題がある。
それは――。
入れ替わりの事実を受け入れた今だからこそある目の前の現実。俺が想い続けてきた仲里エリカは、真宮葵だったということだ。
でも、そうなると俺は屋上で彼女にフラれてはいないことになる。
それどころか好きな人から彼女になってあげるとさえ言われた……つまり俺たちは……。
――春時。
「春時!」
「えっ? あ、あぁっと、な、なに?」
真宮さんの声に反応した俺は彼女と目が合った瞬間、意識してしまい緊張が隠せなかった。
この子が本当の仲里さんだと思ったら、今までと同じ目で見られなくなってしまった自分がいる。
「ねぇ、話は理解できた?」
真宮さんの言葉に、お、おう、と答えると彼女は話を続けた。
「それならもう気がついてるよね?」
多分、彼女はあのことを言っているんだろう……すぐに分かったさ、そして同時に俺との出会いをちゃんと覚えていてくれたことが嬉しい。
あれから暫くして、彼女と会えなくなってしまったから、てっきり忘れられてしまったのかと思っていたんだ。
教室でも基本、話しかけられることは無かったしな。
「……すぐに分かったよ。その話の男の子って、俺のことだよな」
「うん、そうだよ。だから春時、あなたの告白した相手はあたし、そして、あたしはあなたの告白を受け入れているわ」
「じゃ、じゃあ俺たちは……」
「ちょっとまってくださいっ! 早見くんと過去に出会っていたのは真宮さんだけじゃないです!」
俺が言いかけると仲里さんは話を遮り、気になることを口にした。
「仲里さん、それって……どういうこと?」
「それは……早見くんはあのとき、一週間後に彼女と会う約束をしていましたよね?」
「うん」
「そのとき会った彼女の中身……私だったんです」
「!?」
そ、そうか! 俺と別れたあとに二人は入れ替わっている――ということは、そのときから中身は真宮さんだったことになるんだ。
仲里エリカ。
仲里エリカの中にいた真宮葵。
俺が好きになった女の子は、どっちなんだ……。
「早見くん。あのね、聞いて欲しいです……屋上で告白してくれたとき、私が謝ったのは決して嫌いとかじゃなくて、本当の私は仲里エリカじゃないから……真宮葵だから……だからっ! 受け入れるわけにはいかなかったの! 私は真宮葵として、あなたに告白して欲しかったから!」
「仲……真宮さん……」
俺はそのとき、目の前の仲里さんの姿をした彼女を真宮さんと呼んだ。この瞬間だけは、そう言わないと失礼な気がしたからだ。
だってこれってもはや、告白……。
「春時……」
「早見くん……」
俺の名前を呼ぶ二人の視線に目を逸らしてしまいそうだ。
「ねぇ、春時……君はどっちを選ぶの?」
どっちって……真宮さんは突然なにを言い出すんだ。
中学――俺が困っていたとき助けてくれた仲里さん……その後、約束して再び会った中身が真宮葵の仲里さん……二人とも俺の好きな仲里エリカだった。
急に言われても、選ぶことなんて出来ない……。
「悪い……今の俺には答えられないよ」
「そう……わかった。春時、それなら良いアドバイスがあるよ!」
真宮さんの手にはペンデュラムが握られている。まさか……。
「これで決めればいいわ!」
やっぱり……。
「ちょっとまって! そんなの私は許さない」
仲里さんは言うと唇を震わせていた。まぁ、俺もこの話をダウジングで片付けるのは違うと思う。
「俺も仲里さんの意見に賛成だな。このことに関しては、ペンデュラム? で決めるようなことじゃない」
「春時もエリカも、そんなに怖い目で見ないでよ。冗談だってば」
「屋上の件があるから冗談に聞こえないんだよ」
「失礼しちゃうな。あれは本気だよ? まぁ、いいわ。あたしに良い提案があるから二人とも聞いて」
「おう……」
俺の返事に続いて仲里さんもコクンと頷く。
「いい? 春時……この夏休みの間、あたしたち二人を彼女にしてみない?」
「は?」
――ふ、二人を彼女にだってぇえええ⁉︎
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