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4.新事実
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なんと、ヒロインこと、ニア・トーニャさんは、恋ロマのシナリオ担当だったらしい。ちなみに、シナリオ担当といっても、イラスト以外は、ゲーム制作も全て彼女だったそうだ。
「プログラムの類はね、問題なかったんだけどねぇ、絵だけは壊滅的に下手くそだったんだわ」
あはは、とニアさんは笑った。
そして、俺にとって衝撃の新事実。
この世界は乙女ゲーム恋ロマではなく。シナリオ担当ご本人様による恋ロマの二次創作BLゲームの世界だったのだ。
「いや、ホントは作品発表しようかと思ったんだけど…乙女ゲーファンの中にはBL要素生理的嫌悪レベルで嫌いって人もいるし、アンチ増やしたいとかは思ってないから。どんなにただのパロディですっていっても公式がやっちゃったら駄目なことってあるかなって思って、身内とだけ遊んだ作品なんだけど」
ミニゲームなどの要素は一切ない、ノベル系で、立ち絵は本家恋ロマを引用し、スチルは絵担当さんが気が向いたのだけ描いてくれたらしい。
「まじっすか、すげぇやりたい」
「そう言ってもらえると嬉しいぃ。まぁ、させてあげられないんだけど」
「ですよねぇ…」
恋ロマのパロディ作品でもある、BL恋ロマは、世界観もキャラ設定もほぼ同じだったため、彼女にとっても今日の大講堂のイベントまで自分がどっちの世界にいるかは解ってなかったらしい。そして、今日ここがBL恋ロマの世界だと判明したわけだ。
「基本的に元とイベント発生場所とキャラは同じなんだよね、ただ、ヒロインはキャラ達のBLなあれそれに行き合って、野次馬したり、応援したり、っていう方向になってるだけで」
「なるほど。しっかし、しょっぱなのイベントからハードでした。うまうましてましたが」
「いやぁ、私も自分で書いといてなんだけど、少年達があんなに仕上がってくるとは予想外のうまうまでした」
「やばかったっす」
「エロい美少年は好きですかイエス一択って気持ちで作りましたから」
「最高ですありがとうございました」
「いえいえ…ところで」
「はい?」
「ルイ君ですよね?」
「あ、そうなんです。すみません。俺が転生しちゃったばっかりにたぶんシナリオを一部台無しに…」
「あ、いえいえ。それはしょうがないよぉ。というか、シナリオ外れてるんだよね?」
「え? ああ、たぶん。恋ロマのキャラ設定の寂しい過去を台無しにしちゃってるんで、概ねシナリオも外れてるかと」
「あ、じゃあ良かったです。私も流石に自分の作品のファンの人があんな目に遭うのは」
「え? どんな目に遭うんですか」
ニアさんは俺からそっと目を逸らした。
「あの、今後危険な目とかに遭いたくないんで教えていただいても良いですか?」
なんかごめんね。そういうニアさんから聞かされたルイの設定に思わず涙ぐむ俺。
俺、っていうか元のルイ可哀そす。
「プログラムの類はね、問題なかったんだけどねぇ、絵だけは壊滅的に下手くそだったんだわ」
あはは、とニアさんは笑った。
そして、俺にとって衝撃の新事実。
この世界は乙女ゲーム恋ロマではなく。シナリオ担当ご本人様による恋ロマの二次創作BLゲームの世界だったのだ。
「いや、ホントは作品発表しようかと思ったんだけど…乙女ゲーファンの中にはBL要素生理的嫌悪レベルで嫌いって人もいるし、アンチ増やしたいとかは思ってないから。どんなにただのパロディですっていっても公式がやっちゃったら駄目なことってあるかなって思って、身内とだけ遊んだ作品なんだけど」
ミニゲームなどの要素は一切ない、ノベル系で、立ち絵は本家恋ロマを引用し、スチルは絵担当さんが気が向いたのだけ描いてくれたらしい。
「まじっすか、すげぇやりたい」
「そう言ってもらえると嬉しいぃ。まぁ、させてあげられないんだけど」
「ですよねぇ…」
恋ロマのパロディ作品でもある、BL恋ロマは、世界観もキャラ設定もほぼ同じだったため、彼女にとっても今日の大講堂のイベントまで自分がどっちの世界にいるかは解ってなかったらしい。そして、今日ここがBL恋ロマの世界だと判明したわけだ。
「基本的に元とイベント発生場所とキャラは同じなんだよね、ただ、ヒロインはキャラ達のBLなあれそれに行き合って、野次馬したり、応援したり、っていう方向になってるだけで」
「なるほど。しっかし、しょっぱなのイベントからハードでした。うまうましてましたが」
「いやぁ、私も自分で書いといてなんだけど、少年達があんなに仕上がってくるとは予想外のうまうまでした」
「やばかったっす」
「エロい美少年は好きですかイエス一択って気持ちで作りましたから」
「最高ですありがとうございました」
「いえいえ…ところで」
「はい?」
「ルイ君ですよね?」
「あ、そうなんです。すみません。俺が転生しちゃったばっかりにたぶんシナリオを一部台無しに…」
「あ、いえいえ。それはしょうがないよぉ。というか、シナリオ外れてるんだよね?」
「え? ああ、たぶん。恋ロマのキャラ設定の寂しい過去を台無しにしちゃってるんで、概ねシナリオも外れてるかと」
「あ、じゃあ良かったです。私も流石に自分の作品のファンの人があんな目に遭うのは」
「え? どんな目に遭うんですか」
ニアさんは俺からそっと目を逸らした。
「あの、今後危険な目とかに遭いたくないんで教えていただいても良いですか?」
なんかごめんね。そういうニアさんから聞かされたルイの設定に思わず涙ぐむ俺。
俺、っていうか元のルイ可哀そす。
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