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第2章 影太くん前世を知る

転生リバーシブル

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 『しませんか?』と軽いノリで言ったのを後悔していた。
 だって《セックス》は俺の辞書に『大人になって結婚して子供が欲しくなった時に行なうえっちなこと』って書いてあるし。実際はもっとゆるい行為だとは思うんですが、《星食い》の件を知るまで他人と関われない人生だと思っていたので、同性のスゥにはそもそも意識すらなかったので、自分には起こらないイベントだと思ってました。……なので今俺はとても焦っている。

 ベッドの上でスゥと二人、全裸で座ったまま向かい合っていた。スゥはおさまらない興奮に肩で息をしている。股間へ目を向けるとシーツに大きな染みが広がっていた。小さいちんちんもビンビンに反っている。いつも以上に興奮しているスゥを前にゴクリと唾を飲み込んだ。
 今のスゥの超敏感体でシてしまったら大変なことになりそう。《千年の履き違い》は修正できたけど、それは平常時の興奮状態を鎮めたにすぎない。擬似膣口の性感帯は今からエッチをするっていう興奮で、ビンビンになってるっぽいです。この過剰な反応は、性器がスゥの体に馴染むまで続くんだと思う。
 今日はそっと抱き合うだけでよかったのに何で俺は……。今の俺たちに《セックス》は必要じゃない。なぜ誘ってしまったのか……それは、泣かせちゃったことが申し訳なくて、スゥが一番喜びそうなことを提案したからで……ちょっとカッコつけてしまったわけで……でもやっぱり擬似膣口が定着するのを待つべきかなと……
「えーた、しようね♡」
「……はい」

 さっきキスの興奮でスゥから出ちゃった体液に目を向けた。椅子にかけてある上着、それに飛んで染みこんでるんですが、ついに生産が追いついてしまった……。しかし何かあれ……あ、そういえば金木犀きんもくせいの香りが強くてバニラ臭がないことに今さら気付いた。この部屋、何かすごく爽やかじゃ……
 鼻をクンクンさせている俺にウフ♡ っとスゥが笑う。
「《おまんま》に入ったら……たいへんだからって……かえてもらったの♡」
「え……本当?!」
「だからえーた……いっぱいたべて♡」
 安全になったからって食べないよ。チンコから出る体液を飲みたいとは普通思わないよね? しかし……ついに成分変更です! 被害がスゥに及ぶとなった途端に変更とか、製造元が危険物と認めているようなものだった。香りも変更してるのか……これは……ミントかな?

「えーた……はやくしよ♡」
 いつまでも動かない俺をスゥが急かす。しかし俺は興奮状態のスゥのえっちな体を直視できない。乳首とか、触ってないのにすでに勃ってるし。白い肌も上気してピンク色に染まってるし。興奮で上がった息に言葉が途切れ途切れになってて、もうすべてがいつも以上にえっちだった。部屋の匂いもすごくて頭がおかしくなりそう。
「ねぇえーた……ボクの《おまんま》……さわって♡」
 膝を折って股を広げたスゥは陰嚢いんのうを持ち上げてそこを俺に向ける。濡れたつぼみがヒクヒクしてて……慌てて視線を逸らした。危険だ。これは本当に危険だ。お尻の穴の比じゃない。えっちすぎて呼吸が……心臓が……ッ!
「えーた……♡」
 擬似膣口からトロトロと蜜が流れ出て、それを目撃した眼球が血走った。ゴクッと生唾を飲み込む。バクバクしながらシーツの上をそろりそろりと移動して、震えながら人差し指で肛門みたいなその蕾にピトッと触れた。濡れてて柔らかい……
「ンッ♡」
 甘い声と同時にスゥのチンコからピュッと白濁が飛び出した。え……? い……イったの……?

 上気しながら肩で息をするスゥは、肌に飛んだソレを指で拭って俺の口もとに運ぶ。白い液体が指から滴っていた。
「えーた……あーん♡」
 なぜ? 俺が変態的なことをするのがそんなに見たいの? 安全になったから確かめろってこと? それはチンコから出た体液だって、何度言えば伝わるの?
 スゥの期待の眼差しに耐えかねて、新バージョンの味も気になるし、目をつむって指を舐めた。あ、やっぱりミント味……
「ひゃっ……ンンッ!!♡♡♡ ………はぁ……はぁ……え~たぁ♡」
 指を舐めた刺激でスゥの体が跳ね、新たなミントさんが生まれてしまった。目を丸くして固まってしまう。射精後もおさまることなくビクビクしているスゥのちんちんがえっちすぎる。折れる気配もないし。

 スゥの新バージョンですが、今回も甘かったです。練乳並みのバニラ味よりマイルドな甘味で、鼻に抜けるミントの香りが爽やかでした。お花の蜜と金木犀に加えて、スッキリミントフレーバー。ほのかな甘味の三重奏です……膣液の味は知らないけども。

「えーたのおちんちん……おっきくなってる♡ ……はやくしよ♡」
 急かさないで……!



 ◇◆◇◆◇◆◇◆



 スゥの肩を両手で持って、唇に軽いキスをする。乾いた唇がスゥの柔らかい唇にプニッとあたった。形だけのキス……激しい緊張で感覚がまったくない。唇がカサカサだ……
 スゥにはベッドに仰向けになってもらい、覆い被さるようにそれっぽい体勢になっている。股を大きく広げたスゥはそこへ俺が入りやすいようにと再び陰嚢いんのうを持ち上げる。唾を飲み込むけど唾液が出なかった。
 ど……どどどどどうしよう……
「えーた……だいじょーぶ♡ ……ボクのおまんま……きもちいよ♡」
「ぃい……い……れ……挿れます……ッ」
「ウフ♡ ……ちょーだい♡」
 汗ばんだ手で硬い陰茎を持って、蜜があふれ出るスゥのつぼみに先っぽを押しあてた。けど、うまく入りそうになくていったん上半身を起こして座る。もう一度位置を確認してから先っぽをあてて、押し込みながら体勢を整えた。挿れた刺激でスゥがビクンと跳ねて射精して、お腹に飛んだ精液を目に、俺の腰がゾゾッと震える。蕾は柔らかく開いて呆気なく亀頭を飲み込んだ。

 あったかい……そして締めつけがとても緩い。肛門を改造できなかった理由が何となくわかった。この緩さは重力に耐えられない気がする。スゥのぱんつが一生オムツになってしまう……
 亀頭が動くとスゥがまた達した。スゥのちんちんはファンタジー仕様なので装填も再起動もあり得ないほど早い。再起動というか、まったく折れない。勃ちっぱなし状態だった。おそらく連射も可能だと思う。なので俺の動きの分だけイってしまうみたいだ。
「だ……大丈夫?」
「うん……♡ ……えーたのおちんちん……ボクにはいったね♡」
 あ、本当だ。入った……入ってる……スゥの中に……入ってしまいました。

 不思議な気分だった。もっと感動すると思っていたけど、心が忙しくてまだよくわからない。でも、スゥの中は柔らかくて温かかった。月並みの感想だけど、幸せな温もりです。
 苦しい体勢だけどスゥにキスをする。さっきよりキスっぽいキスができた。唇を離して呼吸を整える。
「えーた、おくまでいれ……ヒャンッ!!!!」
「ごめ……ッ」
 一気に根もとまで挿れたらスゥが叫んで勢いよく射精した。ゆっくりやっていたらイキっぱなしでつらいと思ったんだけど、言われる前にやってしまって恥ずかしい。赤面しながらスゥを見るとガクガク震えていた。達した先っぽから透明の液がトロトロと流れ、俺をくわえた蕾からは蜜があふれて、甘い香りがムワッと広がった。スゥの閉じた目から涙がこぼれ、口から唾液が流れ出ている。眉を寄せて震えていた。ひどいことをしちゃったみたいで青くなる。スゥの意識が戻って来るのをドキドキしながらじっと待った。

「ハ……ハッ……ハァ…………えーたぁ……♡」
「スゥ、ごめんね……」
 切れ切れの呼吸にやっと笑顔が戻る。ギュッと抱き締めるように背中に手を回して密着し、スゥはビクビク感じながらも脚を俺の腰に緩くかける。背中に腕を回したスゥは俺の肩甲骨の辺りに手のひらを乗せた。
「ごめんね……痛かった?」
「ううん……すっごくよかった♡ ……ボクのなかに……えーたがいるの……うれし♡」
 涙をこぼして喜んでいるスゥの額にキスをした。アチェも入ったことのないスゥの中だ……
 このままずっと入れっぱなしにして抱き締めていたいけど、スゥの体勢がつらそうだった。脚はこれ、大変じゃないのかな。俺の腰にホールドしてるけど力加減が気になる。あと、下腹部に押し潰してる玉袋は痛くないの?
「だいじょーぶ♡ えーた……うごいていいよ? このままが……いいの?」
「こ……このままがいいな~………スゥの中にずっといたい♡」
「えーた……♡♡♡」

 だってこれ、相当動かないとイけそうにない。刺激を得るにもスゥの中は柔らかすぎる。水中に挿入した気分です。記念すべき『初めて』に手を使ったりナカヨシさんや三角を挟むのは何かやだし。今のスゥに擦る系は地獄だと思うから……

 少し落ち着いて、繋がった部分に意識を集中させる。これがスゥの中なのか……。人の体内にいるという生々しさ。そして……あったかい。心と体の一体感。スゥとひとつになった幸福感は半端ないです。
「えーた、えーた」
「何、スゥ?」
「あいしてる♡」
 愛しさが込み上げて深くキスをすると、スゥの体からまた温かなものが部屋に広がった。
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