113 / 321
学園での調査
しおりを挟む
私は、ルカから送られて来たメッセージを眺めながら考えていた。
いい噂を聞かないから近づかない方がいい……私はシロという人物の事を何も知らないし、生徒集会の時に会っただけで、話した事も無い。
だから、彼女がどんな人なのか全く分からない。
けれど、集会の時に見た時は優しそうな人でそんな悪い噂があるような人には
見えなかった。
「でも……ルカが言ってきたって事は何かあるって事なんだよね……」
私は、ルカから送られてきたメッセージを閉じて、そのまま寝ようとしたけれど 何故か頭の中はシロという人物の事で一杯だった。
明日、ルカにメッセージで聞いてみようかな……
「いや………ルカに頼りすぎてもダメだよね」
私だっていつまでもルカに頼ってばかりじゃダメだ、自分の周りの事は自分で解決しないと。
私だって学園に入ってから強くなったんだ、
ルカに頼ってばかりじゃいつまでも 弱いままの私になってしまう……それは、嫌だ。
今は、ルカに頼らなくてもいいように強くなりたい……だから私は、自分で動いてみようと思う。
「とりあえずは、明日生徒会室に顔出してみようかな……でも、フィリスが心配するかな」
フィリスにずっと心配かけっぱなしだ。
けれど、何も解決もしていない現状で フィリスと会長を会す訳にもいかない。
会いに行っても、フィリスをもっと不安にさせてしまうだけかもしれないからだ。
「でも、フィリスは気づいてるんだろうな……はは」
フィリスが気づかない訳がない、だってフィリスは私の事なら何でも分かるから。
だから、私はこれ以上心配かけないように頑張らないといけないんだ。
「フィリス待ってて、私がフィリスの事を助けてあげるから」
そう、私は心の中でフィリスに誓った。
次の日の朝、私はいつもより早く目が覚めた。
ちょうどいい、今日からシロと言う人物の事を調べようと思い、私はベッドから起き上がり身支度を整え学園へ向かった。
「まぁ、こんな時間時来ても誰もいないんだけれどね」
教室の自分の席に荷物を置いて、私は学園の中を歩き始めた。
シロと言う人物の素性が分かるまでは、あまり目立つ事はしたくなかったけれど、何も分からない状態だと動きようがなかった私は、調べられる範囲で情報を探すべく学園内の図書室へと向かった。
図書室は朝早い時間だと誰もおらず、私はゆっくりと本棚を物色する事が出来たので助かった。
「確か……学園の名簿みたいのとかもここにあるんだっけ?」
前に、ウィル先生から聞いた情報を思い出しながら、私は学園の名簿が置かれている本棚を探った。
すると、奥の方に棚がありそこにたくさんの名簿が並んでいた。
私は、そこからシロと言う人物の名前を探すために一つ一つ確認していった。
「えーっと……多分、この辺りかな……?しろ……しろ……」
そう、探していくとすぐにシロと言う人物の名前と写真が載っているページを
見つけることが出来た。
けれど、名簿には名前と写真ぐらいの情報しかなく、彼女について分かることは少なかった。
名前と写真、これだけでは彼女が一体どんな人物であるのかが想像もつかない。
ここで情報を仕入れる事は難しそうだと思い私は図書室を後にした。
そしてそのまま教室に戻り席に着くと、一人のクラスメイトが私に話しかけてきた。
「高木さんちょっといい?」
「ん?なに?」
「さっき、図書室にいたよね?何か調べもの?名簿を見ていたみたいだけど……」
何でそんな事を聞いてきたんだろう?そう思ったけれど私は素直に、図書室にいたよと答えた、名簿を見ていた理由はどうしても探したい子がいて……と答えた。すると、そのクラスメイトは不思議そうな顔をして、高木さんってそんな調べものとかするような人だったっけ?とそうに聞いてきた。
私、そんなに図書室に行かない感じの雰囲気でも出しているのかな……確かに、今まで自分から学園内の図書室に行ったことなんてないけれど……などと思いながら、私はその子の言葉に答えた。
「私だってたまには図書室ぐらい行くよ~」
笑いながらそう答えると、クラスメイトはそうなんだと言ってそれ以上は突っ込んでこなくなった。
それで納得するんだ……と思いつつ私は内心ほっとしていた。
何故かと言うと、色々と詮索されたら面倒だと思ったから。
でも、これからはもうちょっと慎重に行動しないとダメだなと思った。
いい噂を聞かないから近づかない方がいい……私はシロという人物の事を何も知らないし、生徒集会の時に会っただけで、話した事も無い。
だから、彼女がどんな人なのか全く分からない。
けれど、集会の時に見た時は優しそうな人でそんな悪い噂があるような人には
見えなかった。
「でも……ルカが言ってきたって事は何かあるって事なんだよね……」
私は、ルカから送られてきたメッセージを閉じて、そのまま寝ようとしたけれど 何故か頭の中はシロという人物の事で一杯だった。
明日、ルカにメッセージで聞いてみようかな……
「いや………ルカに頼りすぎてもダメだよね」
私だっていつまでもルカに頼ってばかりじゃダメだ、自分の周りの事は自分で解決しないと。
私だって学園に入ってから強くなったんだ、
ルカに頼ってばかりじゃいつまでも 弱いままの私になってしまう……それは、嫌だ。
今は、ルカに頼らなくてもいいように強くなりたい……だから私は、自分で動いてみようと思う。
「とりあえずは、明日生徒会室に顔出してみようかな……でも、フィリスが心配するかな」
フィリスにずっと心配かけっぱなしだ。
けれど、何も解決もしていない現状で フィリスと会長を会す訳にもいかない。
会いに行っても、フィリスをもっと不安にさせてしまうだけかもしれないからだ。
「でも、フィリスは気づいてるんだろうな……はは」
フィリスが気づかない訳がない、だってフィリスは私の事なら何でも分かるから。
だから、私はこれ以上心配かけないように頑張らないといけないんだ。
「フィリス待ってて、私がフィリスの事を助けてあげるから」
そう、私は心の中でフィリスに誓った。
次の日の朝、私はいつもより早く目が覚めた。
ちょうどいい、今日からシロと言う人物の事を調べようと思い、私はベッドから起き上がり身支度を整え学園へ向かった。
「まぁ、こんな時間時来ても誰もいないんだけれどね」
教室の自分の席に荷物を置いて、私は学園の中を歩き始めた。
シロと言う人物の素性が分かるまでは、あまり目立つ事はしたくなかったけれど、何も分からない状態だと動きようがなかった私は、調べられる範囲で情報を探すべく学園内の図書室へと向かった。
図書室は朝早い時間だと誰もおらず、私はゆっくりと本棚を物色する事が出来たので助かった。
「確か……学園の名簿みたいのとかもここにあるんだっけ?」
前に、ウィル先生から聞いた情報を思い出しながら、私は学園の名簿が置かれている本棚を探った。
すると、奥の方に棚がありそこにたくさんの名簿が並んでいた。
私は、そこからシロと言う人物の名前を探すために一つ一つ確認していった。
「えーっと……多分、この辺りかな……?しろ……しろ……」
そう、探していくとすぐにシロと言う人物の名前と写真が載っているページを
見つけることが出来た。
けれど、名簿には名前と写真ぐらいの情報しかなく、彼女について分かることは少なかった。
名前と写真、これだけでは彼女が一体どんな人物であるのかが想像もつかない。
ここで情報を仕入れる事は難しそうだと思い私は図書室を後にした。
そしてそのまま教室に戻り席に着くと、一人のクラスメイトが私に話しかけてきた。
「高木さんちょっといい?」
「ん?なに?」
「さっき、図書室にいたよね?何か調べもの?名簿を見ていたみたいだけど……」
何でそんな事を聞いてきたんだろう?そう思ったけれど私は素直に、図書室にいたよと答えた、名簿を見ていた理由はどうしても探したい子がいて……と答えた。すると、そのクラスメイトは不思議そうな顔をして、高木さんってそんな調べものとかするような人だったっけ?とそうに聞いてきた。
私、そんなに図書室に行かない感じの雰囲気でも出しているのかな……確かに、今まで自分から学園内の図書室に行ったことなんてないけれど……などと思いながら、私はその子の言葉に答えた。
「私だってたまには図書室ぐらい行くよ~」
笑いながらそう答えると、クラスメイトはそうなんだと言ってそれ以上は突っ込んでこなくなった。
それで納得するんだ……と思いつつ私は内心ほっとしていた。
何故かと言うと、色々と詮索されたら面倒だと思ったから。
でも、これからはもうちょっと慎重に行動しないとダメだなと思った。
0
あなたにおすすめの小説
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
お前のような地味な女は不要だと婚約破棄されたので、持て余していた聖女の力で隣国のクールな皇子様を救ったら、ベタ惚れされました
夏見ナイ
恋愛
伯爵令嬢リリアーナは、強大すぎる聖女の力を隠し「地味で無能」と虐げられてきた。婚約者の第二王子からも疎まれ、ついに夜会で「お前のような地味な女は不要だ!」と衆人の前で婚約破棄を突きつけられる。
全てを失い、あてもなく国を出た彼女が森で出会ったのは、邪悪な呪いに蝕まれ死にかけていた一人の美しい男性。彼こそが隣国エルミート帝国が誇る「氷の皇子」アシュレイだった。
持て余していた聖女の力で彼を救ったリリアーナは、「お前の力がいる」と帝国へ迎えられる。クールで無愛想なはずの皇子様が、なぜか私にだけは不器用な優しさを見せてきて、次第にその愛は甘く重い執着へと変わっていき……?
これは、不要とされた令嬢が、最高の愛を見つけて世界で一番幸せになる物語。
だから聖女はいなくなった
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
「聖女ラティアーナよ。君との婚約を破棄することをここに宣言する」
レオンクル王国の王太子であるキンバリーが婚約破棄を告げた相手は聖女ラティアーナである。
彼女はその婚約破棄を黙って受け入れた。さらに彼女は、新たにキンバリーと婚約したアイニスに聖女の証である首飾りを手渡すと姿を消した。
だが、ラティアーナがいなくなってから彼女のありがたみに気づいたキンバリーだが、すでにその姿はどこにもない。
キンバリーの弟であるサディアスが、兄のためにもラティアーナを探し始める。だが、彼女を探していくうちに、なぜ彼女がキンバリーとの婚約破棄を受け入れ、聖女という地位を退いたのかの理由を知る――。
※7万字程度の中編です。
【完結】王子は聖女と結婚するらしい。私が聖女であることは一生知らないままで
雪野原よる
恋愛
「聖女と結婚するんだ」──私の婚約者だった王子は、そう言って私を追い払った。でも、その「聖女」、私のことなのだけど。
※王国は滅びます。
老聖女の政略結婚
那珂田かな
ファンタジー
エルダリス前国王の長女として生まれ、半世紀ものあいだ「聖女」として太陽神ソレイユに仕えてきたセラ。
六十歳となり、ついに若き姪へと聖女の座を譲り、静かな余生を送るはずだった。
しかし式典後、甥である皇太子から持ち込まれたのは――二十歳の隣国王との政略結婚の話。
相手は内乱終結直後のカルディア王、エドモンド。王家の威信回復と政権安定のため、彼には強力な後ろ盾が必要だという。
子も産めない年齢の自分がなぜ王妃に? 迷いと不安、そして少しの笑いを胸に、セラは決断する。
穏やかな余生か、嵐の老後か――
四十歳差の政略婚から始まる、波乱の日々が幕を開ける。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
私を裁いたその口で、今さら赦しを乞うのですか?
榛乃
恋愛
「貴様には、王都からの追放を命ずる」
“偽物の聖女”と断じられ、神の声を騙った“魔女”として断罪されたリディア。
地位も居場所も、婚約者さえも奪われ、更には信じていた神にすら見放された彼女に、人々は罵声と憎悪を浴びせる。
終わりのない逃避の果て、彼女は廃墟同然と化した礼拝堂へ辿り着く。
そこにいたのは、嘗て病から自分を救ってくれた、主神・ルシエルだった。
けれど再会した彼は、リディアを冷たく突き放す。
「“本物の聖女”なら、神に無条件で溺愛されるとでも思っていたのか」
全てを失った聖女と、過去に傷を抱えた神。
すれ違い、衝突しながらも、やがて少しずつ心を通わせていく――
これは、哀しみの果てに辿り着いたふたりが、やさしい愛に救われるまでの物語。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる