若い聖女が現れたから私はお役御免!?それならこっちから婚約破棄します! ~今更私の力に気づいて戻ってきてと言ってももう遅いです~

桜乃

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ルカの家へ

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「ルーク様、起きてください」
「うぅ……ん…………メルか……今何時だ?」
重い体をソファから起こし、メルに問いかけるとメルは壁に掛けられた時計を指を指しこう言った。
「もう、お昼過ぎです」
それを聞いた俺は、慌てて飛び起き、自分でも時計を確認する。
確かに時計は、一時過ぎを指しており、パーティーまで後数時間しかない事を告げていた。
「何でもっと早く起こしてくれなかったんだ!?」
「起こしましたよ!でも、起きなかったのは
ルーク様です!」
メルがそう言うと、俺は何も言い返せなくなり。
あぁ……と情けない声で返事をする事しか出来なかった。
「とにかく!早く準備をしてください」
「あぁ、分かっている!」
そんなやり取りをした後、俺は急いで準備を始める。
『当日ははいつもの恰好で来てください』
招待状には、そう書かれていた。
なので、俺はいつも着慣れている洋服に身を包んだ。
それから、髪を整え、身だしなみを確認する。
すると、コンコンとドアがノックされ、どうぞ。と返事を返すと、メルが失礼しますと言って入ってくる。
「メル?どうかしたか?」
俺がそう問いかけると、メルは困った様な顔をして、俺に言った。
「ルーク様が持っていく予定だったプレゼントが見つからないのです……」
それを聞いた、俺は大きなため息を吐く。
「玄関に置いておいた筈だろう?ちゃんと探したのか?」
俺がそう問いかけると、メルは困った様な顔をしながら言った。
「はい、きちんと探したはずなのですが……」
「分かった、俺も探しに行くからメルも付いて来い」
「は、はい……!!」
そう言って、俺は玄関へと向かった。
全く……用意していたはずの物が無くなるだなんて……
はぁ……と、またため息を吐く。
「ここに置いた筈なんだが……」
そう言って、玄関にの周りを探す。
すると、俺が置いておいた場所から少し離れた
所に プレゼントが置いてあった。
それを見た俺とメルは、顔を見合わせる。
「ありましたね……」
「あぁ、誰かがここに除けて置いたのかもしれないな」
俺は、このプレゼントが本来置いてあるはずであろう場所に置かれていない所を見て、誰かが除けてここに置いてくれたのか?と考えた。
「まぁ、見つかったのならそれで良しとするか……」
そう呟いて、プレゼントを手に取った。
そして、それを手に取り俺は玄関に向かい、馬車に荷物を詰め込むと
最後の仕上げの支度が完了した。
「さぁ、向かおうか」
時刻はもうすでに、夕方。
もうすでに日は沈みかけており、空は黄昏色へと染まり、俺達を急かしている様だった。
ルカ達とのパーティーまであと少し、俺はワクワクしながらルカの家へと向かっていった。
********
ルカの家の前に着き、馬車から荷物を降ろすと俺は馬車を帰らせ、玄関に向かいノックをする。
「ルーク!いらっしゃいませ」
「ルカ……本日はお招きいただきありがとうございます」
「ふふ、そんなにかしこまらないで?ほら上がって上がって」
「うん、お邪魔します」
ガチャりと扉が開き中からルカが笑顔で出迎えてくれた。
そして、俺を中へ案内してくれた。
部屋の中は煌びやかに装飾の施され、テーブルの上には、美味しそうな食事やケーキが置かれていてテーブルの中央では、豪華な食事とケーキが並べられていた。
それを見て、俺は少し驚いてしまった。
ルカからは、パーティーをするとは聞いていたけどここまで豪華になるとは思っていなかったので これは予想外だった。
そんな俺の表情を見てなのかルカはくすくすと笑って言った。
「凄いでしょう?これ全部皆で手作りしたのよ?」
ルカは、まるで自分の事のように嬉しそうに微笑みながら俺にそう言ってくれ
俺はそんなルカにつられるように微笑み返した。
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