未来から来た女の子

しろきち

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転校生……

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~部屋~

チリリリリリと、甲高い音がなる。それは目覚まし時計だ。それを俺は止める。
「うるさいなぁ。この目覚まし時計。もっと静かなのを買おうかな。」
俺は体を起こし学校へ行く準備をする。それに……今の時間は何時だ?
「……は?遅刻じゃん!急げ!!」
そう今は、7時50分だ。学校へ着くまで20分かかるまずい。すぐに準備をして家を出る。

~通路~

「はぁ、はぁ、ここから歩いても間に合うだろ。それにしても昨日の奴誰なんだろう。」
と、ボソボソ呟きながら、学校へと向かう。

~正面玄関前~

内心、あぁぁぁぁ、っと複雑な気持ちで学校へ着く。ほんと嫌になってくる、昨日のことといい全く持って嫌な気持ちだ。
というより俺らのクラスはいつも何時に来てるのか気になるレベルだ。
「さ、早く教室に行くか」
そそくさと早足で教室へと急ぐ。

~教室~

何か騒がしい。この雰囲気はどこかでみた。そうだなぁ、思いつくと言えば………まさかの転校生じゃないか?
そして周りにいた男子共の会話が聞こえてくる。
A「なぁなぁやばくね!?女子生徒の転校生だってよ!!今日朝見かけちゃったわ!」
B「らしいね!超可愛いって噂されてるぜ?」
A「マジで楽しみだわぁ~速攻で告っちゃおっかなw」
などとほざいているが僕にとってはどうでもいい。むしろ不細工な方が光栄だ。そっちの方は滑稽でいいからだ。
なんて、考えていると、教師が入ってくる。
「席につけ~」
この教師は生徒にすぐ密着しようとする教師、いわゆる変態、もしくはロリコンみたいなものだ。しかも汗臭いという地獄だ。
こんな教師に抱きつかれたらたまったもんじゃない。死ぬ以前の問題だ。
「えーっと、みんなが知っているように、転校生が来た。」
「入ってこい」
するとドアがガラガラと開き教壇へとたち黒板に文字を書く。
スラスラときめ細やかな手で字を書いている。なんて綺麗なのか。っとこれ以上言うと俺が変態になるためやめておこう。
すると彼女は書き終わると、周りを見渡し、声を出す。
「どうも、未来ルカです。これから仲良く一緒に過ごさせていただきます。よろしくお願いします。」
は?と言うのも無理はない。聞き覚えのある名前だ。そしてさらには俺の苗字と一緒、つまりだ。
………桜の木で出会ったやつ!?
よく見ると、小柄な体形で、髪は緑の髪に近い、そしてさらには可愛い。
よくよく考えたら僕はこんな子と喋っていたのか、となる。
「そうだな、あそこの席でいいんじゃないか。」
と、教師は僕の前の席に指をさす。
そういうと、彼女、ルカは、こつん、こつん、歩き席に着く。
「それじゃ、ホームルーム、始めるぞ」
そういい、始まった。
これが俺の新しく始まった学校生活。非常に憂鬱になってくるな。
と、そう思いながら渋々授業を受けるのだった。。。
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