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第2章 少年期前編
第25話 運び屋
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第二回、夜の街の探検である。
相変わらず気配遮断をして夜の街を歩く。
誰一人として俺の存在に気付く者はいない。
逆に誰もいないと思って皆進んでくるので、俺は毎回避ける羽目になる。
出歩く人が少ないのがまだ救いというものだ。
前に訪れた酒場の場所はしっかり覚えていたのですぐに到着した。
酒場の前で立ち止まり、見上げれば、“ミーアの酒場”と書かれた看板が風に揺れていた。
扉を開いて中に入ると相変わらずの盛況ぶり。
そして目当ての人達もすぐに見つかる。
「どうよどうよ?
コッツマルズ産の鉱石と宝石だぜ!?
言い値を払うってんならおめぇらにも売ってやらねぇ事もないんだがな!」
ウハハハ、と下品に笑うのはザド。
そのテーブルには六人程度の男達が座ってその話に耳を傾けている。
皆酔っ払っているようで皆顔が赤い。
「こりゃあクロムダイトじゃねぇか!
小せぇけど、本物なのか!?」
透き通る翡翠色の小さな鉱石をマジマジと眺めてる年配の男がザドに尋ねる。
「たりめーだろ、買うか?」
ニヤニヤ顔のザド。
「むぅ、金貨十五枚でどうだ?」
「バカ言え、三○枚は出せよっ!」
「傷があるだろ!価値は落ちる。
金貨二○枚だ!」
しょーもな……。
俺は言い合う男達を通り過ぎて、隣のテーブルの席に向かう。
そのテーブルには呆れ顔のリゼットさん御一行が座っていた。
サリアさんとリゼットさんの間に木の椅子を持ってきてチョコンと座る。
「こんな所で売るより宝石商や鍛治師に売った方が言い値がつくってのに……。
バカだな、あいつは」
リゼットさんはそう呟く。
「他の商人に見せびらかして自慢したいだねでしょ。
ホント、子供みたいなヤツ」
ローラさんもジト目をしながら同意する。
「アホだけど、シンくんとの縁が出来たのはアイツのお陰ね。
そこだけは感謝しても良いわ」
隣のサリアさんが頬杖をついたままザドを眺めてそう言った。
「それはそれは、光栄です」
そう俺が返事をすると、皆がギョッとして俺を見る。
「ビビらせんなよ、坊主っ!
どっから湧いて出たんだ!?」
ガウェンさんが周りを見ながら俺に言う。
「すみません。一応子供なのであまり出歩いてる所を見られるべきじゃないかな、と思って気配を消していました」
俺はそう言ってポリポリ頭を掻く。
反省はしていない。
「もー!いるならいるって言ってよねっ、シンくん!」
抱きついてくるサリアさん。
それを羨ましそうに見るガウェンさん。
そんな目で見るな。
「まったく、毎度ホントに驚かせてくれるよ。
それで?夜遅くにこんなムサイ連中ばかりの酒場に何しに来たんだい?」
リゼットさんは微笑みながら聞いてくる。
「あーっと、実は明日用事が出来たので、護衛はお休みしたいんです。
リゼットさん達は次の行商はまだですかね?」
サリアさんに抱きつかれたまま俺は答える。
「アッハッハ、律儀な子だねぇ。
安心しな、明日またすぐに護衛を頼んだりしないよ。
コイツらも頼りになるからね。
でも、危険な場所へ行く時や遠くへの行商の時は声をかけさせてもらおうかね」
「えぇ!?
リゼットさん、もっとシンくんを頼りましょうよっ!」
サリアさんが抗議する。
「馬鹿言うんじゃないよ。
この子にだって生活がある。
行商の度に声を掛けていたらもはや護衛団に入ってるのと変わらないじゃないか。
坊やも断りたい時はそれでも構わないからね」
リゼットさんは俺が思ってる以上にしっかりこちらの事も考えてくれてるようだ。
やはりこういう所から人徳というモノが出来るてくるんだろうな。
しかし、それを聞いてシュンとなるサリアさん。
落ち込むな、大人なんだから。
「んー?おっ!?
おいおいっ!シン坊じゃあねぇかっ!
こっち来い!こっち!」
こちらのテーブルが騒ついたので、ついにサドに見つかった。
周りの男達も俺を見る。
「ダメよ、シンくんはこっちの席に座ったんだから。
ムサイ男どもは嫌だって!」
サリアさんが代弁して俺をギュッと抱きしめる。
く、苦しい……。
てか、別にそんな事一言も言ってませんけど。
「良いじゃねぇか!俺とシン坊の仲だろ?
一杯奢ってやるよ!」
そう言って猫耳ウェイトレスを呼び止め、あの子に飲み物用意したってくれっ!と指差して言うザド。
ウェイトレスは笑顔で返事をしてカウンターの奥へと消えていく。
俺は仕方ない、と思いつつ、サリアさんの腕をスルリと抜ける。
あっ!あーっ!と声を上げるサリアさん。
どんだけ好かれてんだ、まったく。
そしてザドの隣に座ると、ウェイトレスがテーブルに小樽のジョッキに入った果実酒を置く。
するとザドが俺の肩に手を回してくる。
「いいか、お前ら!
このシン坊こそが何度も窮地を救い、そして今回の危険な行商を成功させた立役者だ!」
そう言って俺に小樽のジョッキを持たせるザド。
「シン坊がついてりゃあまず行商に失敗する事はねぇ!
最強の護衛人よっ!なっ!」
「なんか変な紹介するのやめてもらえます?
でもまぁ、頂いたものはもらいますけど」
そう言ってザドとジョッキを打ち合わせ、中身をゴクゴク飲み込んでいく。
相変わらず量が多いな、これ。
ブハァと、息をついて空のジョッキをテーブルに叩きつける。
「しばらくの間は商人の護衛を承るシン・オルディールです。
興味がある方は声をかけて下さい」
グイッと口周りを袖で拭って、俺は周りの人達にそう言い放つ。
周りの男達からどよめきが起こる。
「坊主はいくつだい?」
年配の男が尋ねてくる。
「まだ十歳です」
「子供も子供だな……。
ホントに実力はあんのか?」
訝しげに言うのは片目を眼帯している男。
「実力は本物だよ。
それは私が保証するさ」
隣のテーブルのリゼットさんが声をかけてきた。
その顔はやれやれ、という顔をしている。
「リゼット……お前が言うのなら、間違いはないか」
そう言って納得する眼帯の男。
「あ、でも明日は護衛お休みですよ。
ザドさんも明日は用事が出来たのでダメです」
俺は慌てて本題を伝える。
勢いに押されて言い忘れる所だった。
「安心しろよ、シン坊。
明日は俺も色んな鍛冶屋や宝石商を回らなきゃいけねぇからよ。
四日後くらいに頼むぜ」
ザドがそう言うと、眼帯の男が口を開く。
「なら、明後日は坊主、空いてんだな?
俺ぁ商人のグリッドってんだが、護衛頼めるか?
日帰りで行ける距離だが、護衛無しって訳にもいかねぇ」
グリッドはそう言ってきたので、俺は頷く。
すると年配の男も手をあげる。
「ほいなら、次はワイの所を頼めるか?
ワイはダマエルってんだ。
ザドの行商が終わってからで構わなねぇからよ。
湿地帯へ行く用があるんだが、あそこはリザードマン達の縄張りの近くだから護衛がいるんだ。
そこそこ腕の立つ奴が、な。
どうだ?」
そう聞かれたので俺は頷く。
「ウハハハッ!お前ぇらシン坊の実力を見ておったまげんなよ!」
そう言って愉快そうに笑うザド。
お前は俺の何なんだ……。
俺は呆れ顔でリゼットさん達のテーブルに戻る。
「まったく、私がわざわざ自重してすぐ誘わないでおいたのに、自分から仕事を呼び込もうとするなんてね」
苦笑いしながら言うリゼットさん。
「あはは、ついつい調子に乗ってしまいました。
でも、当面は護衛しながら生活費を稼ぎますよ」
俺は恥ずかしそうに言う。
雰囲気に飲まれてしまって調子乗っちゃった。
「後で大変な思いしても知らないよ?
まぁ、そんな事なら私からも一つ護衛を頼みたいね。
私達も、聖都への行商が控えてる」
「えぇえっ!?聖都にまた行くんですかぁ!?」
凄く嫌そうな顔をしたのはラントさんだ。
「道中、危険なんですか?」
俺が尋ねると、セリーヌさんが答える。
「道中のラガット山脈の付近にはワイバーンの巣があり、そこを抜けた先のヴィジャの大森林にはトロルやサイクロプスがいます。
聖都への行商は私達が唯一断念した道のりです」
へぇ、この人達でも失敗があるのか。
それはなかなか、やりがいがあるな。
「その顔は、承諾って事でいいのかい?」
リゼットさんがニヤリと笑う。
「えぇ、勿論。皆さんのリベンジといきましょうか」
「やったー!またヨロシクね、シンくん!」
両手を上げて喜ぶサリアさん。
この人、なんか俺を前にすると性格変わるな。
「ガッハッハ、坊主がいりゃあ怖いものは無いわな」
相変わらずガハハと笑う変態マッチョメンのローランドさん。
そんな皆に微笑みながら、改めてよろしく!と声をかけたのであった。
そんなこんなで、俺は護衛の依頼を複数受けた。
そして、そのどれも一つとして行商を失敗させる事なく無事に目的地へと辿り着かせ、無事に帰還させる。
その実力と評価は瞬く間に商人の間に広まっていった。
水の都、ジーナスには最強の商人の護衛少年がいる、と。
そして商人達から俺は“運び屋シン”と呼ばれるようになり、何ヶ月も護衛ほぼ毎日行商に付き合い、色んな場所を渡り歩いたのであった。
相変わらず気配遮断をして夜の街を歩く。
誰一人として俺の存在に気付く者はいない。
逆に誰もいないと思って皆進んでくるので、俺は毎回避ける羽目になる。
出歩く人が少ないのがまだ救いというものだ。
前に訪れた酒場の場所はしっかり覚えていたのですぐに到着した。
酒場の前で立ち止まり、見上げれば、“ミーアの酒場”と書かれた看板が風に揺れていた。
扉を開いて中に入ると相変わらずの盛況ぶり。
そして目当ての人達もすぐに見つかる。
「どうよどうよ?
コッツマルズ産の鉱石と宝石だぜ!?
言い値を払うってんならおめぇらにも売ってやらねぇ事もないんだがな!」
ウハハハ、と下品に笑うのはザド。
そのテーブルには六人程度の男達が座ってその話に耳を傾けている。
皆酔っ払っているようで皆顔が赤い。
「こりゃあクロムダイトじゃねぇか!
小せぇけど、本物なのか!?」
透き通る翡翠色の小さな鉱石をマジマジと眺めてる年配の男がザドに尋ねる。
「たりめーだろ、買うか?」
ニヤニヤ顔のザド。
「むぅ、金貨十五枚でどうだ?」
「バカ言え、三○枚は出せよっ!」
「傷があるだろ!価値は落ちる。
金貨二○枚だ!」
しょーもな……。
俺は言い合う男達を通り過ぎて、隣のテーブルの席に向かう。
そのテーブルには呆れ顔のリゼットさん御一行が座っていた。
サリアさんとリゼットさんの間に木の椅子を持ってきてチョコンと座る。
「こんな所で売るより宝石商や鍛治師に売った方が言い値がつくってのに……。
バカだな、あいつは」
リゼットさんはそう呟く。
「他の商人に見せびらかして自慢したいだねでしょ。
ホント、子供みたいなヤツ」
ローラさんもジト目をしながら同意する。
「アホだけど、シンくんとの縁が出来たのはアイツのお陰ね。
そこだけは感謝しても良いわ」
隣のサリアさんが頬杖をついたままザドを眺めてそう言った。
「それはそれは、光栄です」
そう俺が返事をすると、皆がギョッとして俺を見る。
「ビビらせんなよ、坊主っ!
どっから湧いて出たんだ!?」
ガウェンさんが周りを見ながら俺に言う。
「すみません。一応子供なのであまり出歩いてる所を見られるべきじゃないかな、と思って気配を消していました」
俺はそう言ってポリポリ頭を掻く。
反省はしていない。
「もー!いるならいるって言ってよねっ、シンくん!」
抱きついてくるサリアさん。
それを羨ましそうに見るガウェンさん。
そんな目で見るな。
「まったく、毎度ホントに驚かせてくれるよ。
それで?夜遅くにこんなムサイ連中ばかりの酒場に何しに来たんだい?」
リゼットさんは微笑みながら聞いてくる。
「あーっと、実は明日用事が出来たので、護衛はお休みしたいんです。
リゼットさん達は次の行商はまだですかね?」
サリアさんに抱きつかれたまま俺は答える。
「アッハッハ、律儀な子だねぇ。
安心しな、明日またすぐに護衛を頼んだりしないよ。
コイツらも頼りになるからね。
でも、危険な場所へ行く時や遠くへの行商の時は声をかけさせてもらおうかね」
「えぇ!?
リゼットさん、もっとシンくんを頼りましょうよっ!」
サリアさんが抗議する。
「馬鹿言うんじゃないよ。
この子にだって生活がある。
行商の度に声を掛けていたらもはや護衛団に入ってるのと変わらないじゃないか。
坊やも断りたい時はそれでも構わないからね」
リゼットさんは俺が思ってる以上にしっかりこちらの事も考えてくれてるようだ。
やはりこういう所から人徳というモノが出来るてくるんだろうな。
しかし、それを聞いてシュンとなるサリアさん。
落ち込むな、大人なんだから。
「んー?おっ!?
おいおいっ!シン坊じゃあねぇかっ!
こっち来い!こっち!」
こちらのテーブルが騒ついたので、ついにサドに見つかった。
周りの男達も俺を見る。
「ダメよ、シンくんはこっちの席に座ったんだから。
ムサイ男どもは嫌だって!」
サリアさんが代弁して俺をギュッと抱きしめる。
く、苦しい……。
てか、別にそんな事一言も言ってませんけど。
「良いじゃねぇか!俺とシン坊の仲だろ?
一杯奢ってやるよ!」
そう言って猫耳ウェイトレスを呼び止め、あの子に飲み物用意したってくれっ!と指差して言うザド。
ウェイトレスは笑顔で返事をしてカウンターの奥へと消えていく。
俺は仕方ない、と思いつつ、サリアさんの腕をスルリと抜ける。
あっ!あーっ!と声を上げるサリアさん。
どんだけ好かれてんだ、まったく。
そしてザドの隣に座ると、ウェイトレスがテーブルに小樽のジョッキに入った果実酒を置く。
するとザドが俺の肩に手を回してくる。
「いいか、お前ら!
このシン坊こそが何度も窮地を救い、そして今回の危険な行商を成功させた立役者だ!」
そう言って俺に小樽のジョッキを持たせるザド。
「シン坊がついてりゃあまず行商に失敗する事はねぇ!
最強の護衛人よっ!なっ!」
「なんか変な紹介するのやめてもらえます?
でもまぁ、頂いたものはもらいますけど」
そう言ってザドとジョッキを打ち合わせ、中身をゴクゴク飲み込んでいく。
相変わらず量が多いな、これ。
ブハァと、息をついて空のジョッキをテーブルに叩きつける。
「しばらくの間は商人の護衛を承るシン・オルディールです。
興味がある方は声をかけて下さい」
グイッと口周りを袖で拭って、俺は周りの人達にそう言い放つ。
周りの男達からどよめきが起こる。
「坊主はいくつだい?」
年配の男が尋ねてくる。
「まだ十歳です」
「子供も子供だな……。
ホントに実力はあんのか?」
訝しげに言うのは片目を眼帯している男。
「実力は本物だよ。
それは私が保証するさ」
隣のテーブルのリゼットさんが声をかけてきた。
その顔はやれやれ、という顔をしている。
「リゼット……お前が言うのなら、間違いはないか」
そう言って納得する眼帯の男。
「あ、でも明日は護衛お休みですよ。
ザドさんも明日は用事が出来たのでダメです」
俺は慌てて本題を伝える。
勢いに押されて言い忘れる所だった。
「安心しろよ、シン坊。
明日は俺も色んな鍛冶屋や宝石商を回らなきゃいけねぇからよ。
四日後くらいに頼むぜ」
ザドがそう言うと、眼帯の男が口を開く。
「なら、明後日は坊主、空いてんだな?
俺ぁ商人のグリッドってんだが、護衛頼めるか?
日帰りで行ける距離だが、護衛無しって訳にもいかねぇ」
グリッドはそう言ってきたので、俺は頷く。
すると年配の男も手をあげる。
「ほいなら、次はワイの所を頼めるか?
ワイはダマエルってんだ。
ザドの行商が終わってからで構わなねぇからよ。
湿地帯へ行く用があるんだが、あそこはリザードマン達の縄張りの近くだから護衛がいるんだ。
そこそこ腕の立つ奴が、な。
どうだ?」
そう聞かれたので俺は頷く。
「ウハハハッ!お前ぇらシン坊の実力を見ておったまげんなよ!」
そう言って愉快そうに笑うザド。
お前は俺の何なんだ……。
俺は呆れ顔でリゼットさん達のテーブルに戻る。
「まったく、私がわざわざ自重してすぐ誘わないでおいたのに、自分から仕事を呼び込もうとするなんてね」
苦笑いしながら言うリゼットさん。
「あはは、ついつい調子に乗ってしまいました。
でも、当面は護衛しながら生活費を稼ぎますよ」
俺は恥ずかしそうに言う。
雰囲気に飲まれてしまって調子乗っちゃった。
「後で大変な思いしても知らないよ?
まぁ、そんな事なら私からも一つ護衛を頼みたいね。
私達も、聖都への行商が控えてる」
「えぇえっ!?聖都にまた行くんですかぁ!?」
凄く嫌そうな顔をしたのはラントさんだ。
「道中、危険なんですか?」
俺が尋ねると、セリーヌさんが答える。
「道中のラガット山脈の付近にはワイバーンの巣があり、そこを抜けた先のヴィジャの大森林にはトロルやサイクロプスがいます。
聖都への行商は私達が唯一断念した道のりです」
へぇ、この人達でも失敗があるのか。
それはなかなか、やりがいがあるな。
「その顔は、承諾って事でいいのかい?」
リゼットさんがニヤリと笑う。
「えぇ、勿論。皆さんのリベンジといきましょうか」
「やったー!またヨロシクね、シンくん!」
両手を上げて喜ぶサリアさん。
この人、なんか俺を前にすると性格変わるな。
「ガッハッハ、坊主がいりゃあ怖いものは無いわな」
相変わらずガハハと笑う変態マッチョメンのローランドさん。
そんな皆に微笑みながら、改めてよろしく!と声をかけたのであった。
そんなこんなで、俺は護衛の依頼を複数受けた。
そして、そのどれも一つとして行商を失敗させる事なく無事に目的地へと辿り着かせ、無事に帰還させる。
その実力と評価は瞬く間に商人の間に広まっていった。
水の都、ジーナスには最強の商人の護衛少年がいる、と。
そして商人達から俺は“運び屋シン”と呼ばれるようになり、何ヶ月も護衛ほぼ毎日行商に付き合い、色んな場所を渡り歩いたのであった。
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