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第4章 少年期後編
第74話 告白
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一足先に広場へと降り立ったリアナはゆっくりと舞い降りる俺を見つめていた。
「しばらく見ない間に随分と魔法の扱いが上手くなったね、リアナ」
俺は静かに着地すると素直に思った事を伝えた。
「ジノさんに指導してもらったからね。
私はジノさんの二番弟子。
一番弟子には、まだまだ遠く及ばないけど」
そう言って苦笑いするリアナ。
「いやいや、それでも大したものだって。
俺は小さい頃から鍛えてたけど、リアナはまだジノに教わってそれほど経ってないじゃないか」
そりゃあ俺と比べたら違いはあるだろうけど、魔法使いのローラさんでも飛翔は出来ないって言ってたはず。
きっとリアナも魔導に対して高い適性があるのだと俺は思った。
「ん……そうなら良いんだけど、ね。
それより、シン。
ちょっと歩いて話さない?
流石に広場だと人目が気になるから」
そう言って周囲を見回すリアナ。
幼い子供同士とは言え、男の子と女の子が面と向き合って話しをしてる様はやはり少なからず目立つもの。
幾人かの里の者はそんな俺達の様子を伺っていた。
「確かにら、そうだね。
なら、泉の方に行かない?
少し聖樹の所にも寄りたいから」
そう俺が提案すると頷くリアナ。
チラリと俺はあの王子を見上ると、あの王子はゆっくりとスキッドブラドニールに向かって降下しているところだった。
アイツがいつ動き出すのかはわからないけど、今は止めてくれよ、と俺は念じながら背を向けて歩き出した。
泉に向かう道中、静かな森の中に草木を踏みしめる音だけを響かせながら、俺とリアナは並んで歩いていた。
さて、なんだか考えもあまりまとまっていないのにリアナと話す事になった訳だが、どうしたものかね。
正直リアナから話しかけてきたのは意外だった。
表情を見る限り、怒ってる感じも今は無いし、逆にひどく落ち込んでいる訳でも無さそう。
だが、それ故に何を話すべきか思い悩む。
既に五分以上は並んで歩いているのだが、未だに沈黙が続いたままである。
何か話しかけてこの沈黙を打ち砕きたいが、一体何を話せば良いのやら。
ここは無難に天気の話題か?
それともお昼ご飯何にする?とか……。
……どうでも良すぎるな。
コミュ障がまだ治ってないのかよ、俺は……。
「……ゴメンね、シン」
「うぇ?」
その沈黙を破ったのはリアナだった。
俺は思わず間の抜けた声を出してしまぅた。
その反応が可笑しかったのかリアナはクスクスと笑う。
「……正直、私ね。
ショックだったんだ。
シンがあんな歳の離れたお姉さんを連れて戻ってくるとは思わなかったし。
私と再会するのを心待ちにしていたら嬉しいな、とか一人で思ってたりもしたし。
私は次にシンに会えるのが凄く楽しみにしてたし。
そういう私の想いを全然気にしてないシンに腹も立ったし」
俺の心へとグサグサグサッと立て続けに鋭い矢が突き刺さる。
俺はそれだけでノックアウト寸前になってしまい、ヨロヨロとよろめく。
心の自動回復スキルはいつか覚えられるのだろうか?
そんなよろめく俺を横目で見て、でもね、と続けるリアナ。
「自分でもわかってるの。
全部それは自分が勝手に期待してただけで、望んだモノが返ってこなくて癇癪を起こしてるだけなんだ、って。
だから、シンに当たり散らすのは間違ってる、ってわかってるんだ。
凄く、私は身勝手だな、って……そう思う」
遠くを見つめたまま、リアナはそう言って目尻に涙を溜める。
その真剣な眼差しと、色んな想いを抱えながら今日までに至ったリアナの気持ちを思うと、胸の辺りが締め付けられた。
「だから、ゴメンね、シン」
そう言って今にも泣きそうな顔で微笑むリアナ。
「そ、そんな事……。
謝らなくちゃいけないのは、俺の方だ。
気付かないうちに、リアナの気持ちを意図せずに踏み躙ってたんだな、って思う。
俺の方こそ、本当にゴメン」
そう言って俺は深々と頭を下げた。
「シン、顔を上げて。
私が謝りたかったのは、それだけじゃなく、帰ってきて一番に伝えるべき事を私はまだ伝えてなかったからなの。
言うのが遅くなって、ホントにごめんね」
そう言って少し小走りに前を進み、距離を開けてクルリと向き直るリアナ。
そしてとても優しくリアナは微笑んで口を開く。
「おかえりなさい、シン」
その言葉に、その一言に、そして花が咲いたようなリアナの微笑みに、彼女はいくつの想いを込めたのだろうと想いを馳せる。
とても優しく、穏やかな顔付きで告げられたその言葉は、俺の中に溶け込んでいくようだった。
「ただいま、リアナ」
俺もまた、小さく微笑み静かにそう応えた。
そして二人とも同時に笑う。
こうして笑い合えたのも、随分久しぶりな気がすると、そう思った。
結局、何かが変わった訳でもないし、わだかまりは残ったままなのだろうけれど、それでも二人に通じる何かを互いに感じる事が出来た気がした。
それからまた並んで歩き出す俺達だったが、しばし歩くとリアナが神妙な面持ちで口を開いた。
「お父さんとお母さんは、里から離れて王国に行く方が良いかもしれない、って言ってたわ」
その話を聞いて、俺は何とも言えない顔になる。
リリアさんとルーカスさんは里から離れる派なのか。
多分それはリアナの事を考えて、だろうな。
これから魔族の標的になる場所に留まるより、安全な場所にリアナを連れて行きたいのだろう。
「でも、私はここに残りたいの」
「え!?」
俺は思わず声を上げて驚き足を止める。
「だって、シンは残るんでしょ?」
リアナは違うの?と問いかけるような顔付きで振り返って俺を見る。
「そりゃあ、俺はここを守る約束もあるからだよ。
ここに残れば、魔族の脅威に晒されるんだ。
……怪我したり、痛い思いをするかもしれない。
運が悪ければ、もっと悪い事も——ッ!」
「でも、シンが守ってくれる。
そうでしょ?」
真っ直ぐに、揺るぎない眼差しを俺に送ってくるリアナ。
俺は二度三度口を開け閉めして、何かを口にしかけるが、すぐに首を横に振る。
「勿論、全力は尽くすよ。
誰一人傷つけるつもりはない。
だからこそ、怖いんだ。
もしもこの里の誰かを失ってしまったら、俺は——ッ!」
そう言って俯き肩を震わせる。
そんな俺にリアナはソッと近付き、優しく俺の手を握りしめる。
「私はね……。
シンが私達を守ってくれるように、私はシンを守りたい」
その言葉に俺はハッと顔を上げる。
リアナは真剣な表情で俺を真っ直ぐに見つめていた。
「そんな無茶な、って顔してる」
リアナは俺の鼻を人差し指で軽く小突く。
「私がどうしてジノさんに魔法の指導をしてもらえるよう頼んだのか、わかる?」
どうして……?
……そんなの、わからない。
俺の持つ力に少しでも近付く為?
自分の身を守る為?
里のみんなを守る為?
何も言えずにいる俺をしばし見つめて、答えの出せない俺に語り始めるリアナ。
「覚えてる?
小さい頃、シンってば私が話し掛けても魔導書を読みふけってて、生返事しかしてなかったから私すっごく怒った事あるでしょ」
あー、そんな事あったな。
あの時はリアナの髪の毛が逆立ってたように見えたものだ。
リアナは泣きながら「シンの耳は飾りなのッ!?」って怒鳴り散らしてたっけ。
あの時にリアナは怒ると怖い事を知ったのだ。
謝罪の時に手ぶらじゃなんだと思ってマナポを持っていったら、また怒られたっけ。
あれも俺なりの誠意だったんだけどな。
「そんな事も、あったね」
しかし、それと何が関係するんだ?
「シンは昔から魔導書ばかり読んで、魔法の訓練ばっかりしてたよね。
私は構って欲しくて、シンをいつも困らせてた。
でも、シンが居なくなって思ったの。
シンがあんなに心惹かれた魔法っていうものを私もしっかり学びたい、ってね」
そう言って照れ臭そうに笑うリアナ。
「よちよち歩きの私にジノさんは親身に教えてくれたから、ある程度までは魔法も扱えるけど、理解すればする程にシンとの差がわかるようになったの。
きっと、もうその差は埋まらないのも、今ならわかる……」
そう言って瞳を閉じて胸に手を置くリアナ。
「それでも、私がジノさんの指導を受け続けたのは、シンの事をもっと知りたかったから。
いつか……ううん、きっと、今日みたいな日の為に。
シンに、こんな事も出来るようになったんだ、って……胸張って言えるように……。
少しでもシンが私に対して興味を持ってもらえるように……」
ゆっくりと瞳を開き、祈るような眼差しを向けるリアナ。
「だから、シンが私達を守ってくれるのなら、私はシンを守る。
大した力にもなれないかもしれないけど、それでも、シンの為に何かをしたい。
だから、シンがここに残るなら、私も残る」
その言葉には、強い意志が込められているのがわかる。
そして改めて、リアナがどれ程俺の事を想ってくれていたのかがわかった。
そんなのも考えず、能天気に此処を訪れた自分が情けない。
俺はリアナの事を何んにもわかっちゃいない。
逆にリアナは俺の事をずっと考え続けてくれていたのだろう。
俺がここにいた時も、離れてからも、ずっと——。
少しでもわかろうと努力していた。
「どうして……そこまで……」
そんな事、もう聞かなくてもわかってる。
それでも、思わず俺はそう溢してしまった。
「そんなの、決まってるでしょ、シン」
リアナは当然のように微笑んで答える。
「私は、どうしようもなく、シンの事が好きだから」
ハッキリと、そして迷う事なくそう俺に告げたのだった。
「しばらく見ない間に随分と魔法の扱いが上手くなったね、リアナ」
俺は静かに着地すると素直に思った事を伝えた。
「ジノさんに指導してもらったからね。
私はジノさんの二番弟子。
一番弟子には、まだまだ遠く及ばないけど」
そう言って苦笑いするリアナ。
「いやいや、それでも大したものだって。
俺は小さい頃から鍛えてたけど、リアナはまだジノに教わってそれほど経ってないじゃないか」
そりゃあ俺と比べたら違いはあるだろうけど、魔法使いのローラさんでも飛翔は出来ないって言ってたはず。
きっとリアナも魔導に対して高い適性があるのだと俺は思った。
「ん……そうなら良いんだけど、ね。
それより、シン。
ちょっと歩いて話さない?
流石に広場だと人目が気になるから」
そう言って周囲を見回すリアナ。
幼い子供同士とは言え、男の子と女の子が面と向き合って話しをしてる様はやはり少なからず目立つもの。
幾人かの里の者はそんな俺達の様子を伺っていた。
「確かにら、そうだね。
なら、泉の方に行かない?
少し聖樹の所にも寄りたいから」
そう俺が提案すると頷くリアナ。
チラリと俺はあの王子を見上ると、あの王子はゆっくりとスキッドブラドニールに向かって降下しているところだった。
アイツがいつ動き出すのかはわからないけど、今は止めてくれよ、と俺は念じながら背を向けて歩き出した。
泉に向かう道中、静かな森の中に草木を踏みしめる音だけを響かせながら、俺とリアナは並んで歩いていた。
さて、なんだか考えもあまりまとまっていないのにリアナと話す事になった訳だが、どうしたものかね。
正直リアナから話しかけてきたのは意外だった。
表情を見る限り、怒ってる感じも今は無いし、逆にひどく落ち込んでいる訳でも無さそう。
だが、それ故に何を話すべきか思い悩む。
既に五分以上は並んで歩いているのだが、未だに沈黙が続いたままである。
何か話しかけてこの沈黙を打ち砕きたいが、一体何を話せば良いのやら。
ここは無難に天気の話題か?
それともお昼ご飯何にする?とか……。
……どうでも良すぎるな。
コミュ障がまだ治ってないのかよ、俺は……。
「……ゴメンね、シン」
「うぇ?」
その沈黙を破ったのはリアナだった。
俺は思わず間の抜けた声を出してしまぅた。
その反応が可笑しかったのかリアナはクスクスと笑う。
「……正直、私ね。
ショックだったんだ。
シンがあんな歳の離れたお姉さんを連れて戻ってくるとは思わなかったし。
私と再会するのを心待ちにしていたら嬉しいな、とか一人で思ってたりもしたし。
私は次にシンに会えるのが凄く楽しみにしてたし。
そういう私の想いを全然気にしてないシンに腹も立ったし」
俺の心へとグサグサグサッと立て続けに鋭い矢が突き刺さる。
俺はそれだけでノックアウト寸前になってしまい、ヨロヨロとよろめく。
心の自動回復スキルはいつか覚えられるのだろうか?
そんなよろめく俺を横目で見て、でもね、と続けるリアナ。
「自分でもわかってるの。
全部それは自分が勝手に期待してただけで、望んだモノが返ってこなくて癇癪を起こしてるだけなんだ、って。
だから、シンに当たり散らすのは間違ってる、ってわかってるんだ。
凄く、私は身勝手だな、って……そう思う」
遠くを見つめたまま、リアナはそう言って目尻に涙を溜める。
その真剣な眼差しと、色んな想いを抱えながら今日までに至ったリアナの気持ちを思うと、胸の辺りが締め付けられた。
「だから、ゴメンね、シン」
そう言って今にも泣きそうな顔で微笑むリアナ。
「そ、そんな事……。
謝らなくちゃいけないのは、俺の方だ。
気付かないうちに、リアナの気持ちを意図せずに踏み躙ってたんだな、って思う。
俺の方こそ、本当にゴメン」
そう言って俺は深々と頭を下げた。
「シン、顔を上げて。
私が謝りたかったのは、それだけじゃなく、帰ってきて一番に伝えるべき事を私はまだ伝えてなかったからなの。
言うのが遅くなって、ホントにごめんね」
そう言って少し小走りに前を進み、距離を開けてクルリと向き直るリアナ。
そしてとても優しくリアナは微笑んで口を開く。
「おかえりなさい、シン」
その言葉に、その一言に、そして花が咲いたようなリアナの微笑みに、彼女はいくつの想いを込めたのだろうと想いを馳せる。
とても優しく、穏やかな顔付きで告げられたその言葉は、俺の中に溶け込んでいくようだった。
「ただいま、リアナ」
俺もまた、小さく微笑み静かにそう応えた。
そして二人とも同時に笑う。
こうして笑い合えたのも、随分久しぶりな気がすると、そう思った。
結局、何かが変わった訳でもないし、わだかまりは残ったままなのだろうけれど、それでも二人に通じる何かを互いに感じる事が出来た気がした。
それからまた並んで歩き出す俺達だったが、しばし歩くとリアナが神妙な面持ちで口を開いた。
「お父さんとお母さんは、里から離れて王国に行く方が良いかもしれない、って言ってたわ」
その話を聞いて、俺は何とも言えない顔になる。
リリアさんとルーカスさんは里から離れる派なのか。
多分それはリアナの事を考えて、だろうな。
これから魔族の標的になる場所に留まるより、安全な場所にリアナを連れて行きたいのだろう。
「でも、私はここに残りたいの」
「え!?」
俺は思わず声を上げて驚き足を止める。
「だって、シンは残るんでしょ?」
リアナは違うの?と問いかけるような顔付きで振り返って俺を見る。
「そりゃあ、俺はここを守る約束もあるからだよ。
ここに残れば、魔族の脅威に晒されるんだ。
……怪我したり、痛い思いをするかもしれない。
運が悪ければ、もっと悪い事も——ッ!」
「でも、シンが守ってくれる。
そうでしょ?」
真っ直ぐに、揺るぎない眼差しを俺に送ってくるリアナ。
俺は二度三度口を開け閉めして、何かを口にしかけるが、すぐに首を横に振る。
「勿論、全力は尽くすよ。
誰一人傷つけるつもりはない。
だからこそ、怖いんだ。
もしもこの里の誰かを失ってしまったら、俺は——ッ!」
そう言って俯き肩を震わせる。
そんな俺にリアナはソッと近付き、優しく俺の手を握りしめる。
「私はね……。
シンが私達を守ってくれるように、私はシンを守りたい」
その言葉に俺はハッと顔を上げる。
リアナは真剣な表情で俺を真っ直ぐに見つめていた。
「そんな無茶な、って顔してる」
リアナは俺の鼻を人差し指で軽く小突く。
「私がどうしてジノさんに魔法の指導をしてもらえるよう頼んだのか、わかる?」
どうして……?
……そんなの、わからない。
俺の持つ力に少しでも近付く為?
自分の身を守る為?
里のみんなを守る為?
何も言えずにいる俺をしばし見つめて、答えの出せない俺に語り始めるリアナ。
「覚えてる?
小さい頃、シンってば私が話し掛けても魔導書を読みふけってて、生返事しかしてなかったから私すっごく怒った事あるでしょ」
あー、そんな事あったな。
あの時はリアナの髪の毛が逆立ってたように見えたものだ。
リアナは泣きながら「シンの耳は飾りなのッ!?」って怒鳴り散らしてたっけ。
あの時にリアナは怒ると怖い事を知ったのだ。
謝罪の時に手ぶらじゃなんだと思ってマナポを持っていったら、また怒られたっけ。
あれも俺なりの誠意だったんだけどな。
「そんな事も、あったね」
しかし、それと何が関係するんだ?
「シンは昔から魔導書ばかり読んで、魔法の訓練ばっかりしてたよね。
私は構って欲しくて、シンをいつも困らせてた。
でも、シンが居なくなって思ったの。
シンがあんなに心惹かれた魔法っていうものを私もしっかり学びたい、ってね」
そう言って照れ臭そうに笑うリアナ。
「よちよち歩きの私にジノさんは親身に教えてくれたから、ある程度までは魔法も扱えるけど、理解すればする程にシンとの差がわかるようになったの。
きっと、もうその差は埋まらないのも、今ならわかる……」
そう言って瞳を閉じて胸に手を置くリアナ。
「それでも、私がジノさんの指導を受け続けたのは、シンの事をもっと知りたかったから。
いつか……ううん、きっと、今日みたいな日の為に。
シンに、こんな事も出来るようになったんだ、って……胸張って言えるように……。
少しでもシンが私に対して興味を持ってもらえるように……」
ゆっくりと瞳を開き、祈るような眼差しを向けるリアナ。
「だから、シンが私達を守ってくれるのなら、私はシンを守る。
大した力にもなれないかもしれないけど、それでも、シンの為に何かをしたい。
だから、シンがここに残るなら、私も残る」
その言葉には、強い意志が込められているのがわかる。
そして改めて、リアナがどれ程俺の事を想ってくれていたのかがわかった。
そんなのも考えず、能天気に此処を訪れた自分が情けない。
俺はリアナの事を何んにもわかっちゃいない。
逆にリアナは俺の事をずっと考え続けてくれていたのだろう。
俺がここにいた時も、離れてからも、ずっと——。
少しでもわかろうと努力していた。
「どうして……そこまで……」
そんな事、もう聞かなくてもわかってる。
それでも、思わず俺はそう溢してしまった。
「そんなの、決まってるでしょ、シン」
リアナは当然のように微笑んで答える。
「私は、どうしようもなく、シンの事が好きだから」
ハッキリと、そして迷う事なくそう俺に告げたのだった。
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