3 / 36
中学生編
2.
しおりを挟む
「青山中学? それって……」
あかりが言葉を続けようとしたが先程と同じような黄色い歓声にかき消された。さっきからこの現象はなんなの。
男子5人? あぁ、漫画とかにありそうなイケメングループか。現実に存在したんだ。そしてあかりの席の周りに座った。え、もしかして……あかりがヒロインの乙女ゲーム? だったりするの? そうだったら、私はモブかな。それかよくてサポートキャラ。だから、平凡な私にあかりみたいなハイスペックの幼馴染がいたのか。
ということは……私陽キャの人達と関わらないといけないの!? あかりがヒロインだったら絶対注目されるよね? 偏見なのかな。でも、イケメンたちに席囲まれてるし。私は平凡な生活を送りたいのに。
「あ、青山中学のことだけど」
あ、忘れてた。そうだよこの返答で私がこの乙女ゲームみたいな世界に来ちゃったかどうか分かるんだよね。
「聞いたことないなあ。県外の中学校?」
え、死んだ?
ここは私が今まで生きてきた世界じゃないの?私の小学校の友達はみんな青山中学に進学だった。それに、皇学院には私の知り合いが一人もいない。一人もだ。
担任らしきイケメン(ここ重要)の先生が教室に入ってきたため、あかりは自分の席に戻った。その時あかりはイケメンに話しかけられていたが全て無視。周りの女の子たちから嫉妬の目で見られていた。ゲームだったらこの中の気が強い女の子が文句言いに行くんだよね。
今日は入学式だけだったのでプリントを配られすぐ解散となった。
「かなちゃん帰ろー!」
「後ろの3人は?」
「え?」
あかりの後ろにいたのはさっきのイケメンたち……ではなく、怖い顔をした女子三人。あ、真ん中の子美人だ。つり目って憧れるんだよね。
「高橋さん、私と帰りませんこと?」
「ちょっと、何言ってるの!」
周りの女の子たちが前に出てきてあかりを睨みつけた。
「れいなさんはあなたに言ってないわ!」
うーん、どうしよ。サポートキャラならヒロインとイケメンをくっつけるのが使命だ。正直言うと乙女ゲームを楽しむって言う気持ちも誰かを助けたり何かを回避したりするという意思はない。
「いいよ、いっしょに帰ろ。じゃあね。」
あかりは口をぽかんと開けて呆然としている。ごめんねあかり。最低なのは自覚してる。でも、私平凡なら人生を歩みたいんだ。
れいなというこの子は相澤財閥の一人娘で周りの二人はただの取り巻きということを聞いた。金持ちも大変なんだな。相澤さんには某高級車のお迎えがきていた。この学校の八割は相澤さんのようなお金持ちの子ばかり。私は庶民だけどあかりはどうなんだろ。普通の一軒家みたいだったけど。一緒に帰ると言ったがお迎えが来てるなら個々でお別れだな。
「じゃあまた明日ね」
「何を言っていますの? 乗って下さいませ?」
精神的に疲れてたからとても嬉しいお誘いだ。ありがとう相澤さん。
あかりが言葉を続けようとしたが先程と同じような黄色い歓声にかき消された。さっきからこの現象はなんなの。
男子5人? あぁ、漫画とかにありそうなイケメングループか。現実に存在したんだ。そしてあかりの席の周りに座った。え、もしかして……あかりがヒロインの乙女ゲーム? だったりするの? そうだったら、私はモブかな。それかよくてサポートキャラ。だから、平凡な私にあかりみたいなハイスペックの幼馴染がいたのか。
ということは……私陽キャの人達と関わらないといけないの!? あかりがヒロインだったら絶対注目されるよね? 偏見なのかな。でも、イケメンたちに席囲まれてるし。私は平凡な生活を送りたいのに。
「あ、青山中学のことだけど」
あ、忘れてた。そうだよこの返答で私がこの乙女ゲームみたいな世界に来ちゃったかどうか分かるんだよね。
「聞いたことないなあ。県外の中学校?」
え、死んだ?
ここは私が今まで生きてきた世界じゃないの?私の小学校の友達はみんな青山中学に進学だった。それに、皇学院には私の知り合いが一人もいない。一人もだ。
担任らしきイケメン(ここ重要)の先生が教室に入ってきたため、あかりは自分の席に戻った。その時あかりはイケメンに話しかけられていたが全て無視。周りの女の子たちから嫉妬の目で見られていた。ゲームだったらこの中の気が強い女の子が文句言いに行くんだよね。
今日は入学式だけだったのでプリントを配られすぐ解散となった。
「かなちゃん帰ろー!」
「後ろの3人は?」
「え?」
あかりの後ろにいたのはさっきのイケメンたち……ではなく、怖い顔をした女子三人。あ、真ん中の子美人だ。つり目って憧れるんだよね。
「高橋さん、私と帰りませんこと?」
「ちょっと、何言ってるの!」
周りの女の子たちが前に出てきてあかりを睨みつけた。
「れいなさんはあなたに言ってないわ!」
うーん、どうしよ。サポートキャラならヒロインとイケメンをくっつけるのが使命だ。正直言うと乙女ゲームを楽しむって言う気持ちも誰かを助けたり何かを回避したりするという意思はない。
「いいよ、いっしょに帰ろ。じゃあね。」
あかりは口をぽかんと開けて呆然としている。ごめんねあかり。最低なのは自覚してる。でも、私平凡なら人生を歩みたいんだ。
れいなというこの子は相澤財閥の一人娘で周りの二人はただの取り巻きということを聞いた。金持ちも大変なんだな。相澤さんには某高級車のお迎えがきていた。この学校の八割は相澤さんのようなお金持ちの子ばかり。私は庶民だけどあかりはどうなんだろ。普通の一軒家みたいだったけど。一緒に帰ると言ったがお迎えが来てるなら個々でお別れだな。
「じゃあまた明日ね」
「何を言っていますの? 乗って下さいませ?」
精神的に疲れてたからとても嬉しいお誘いだ。ありがとう相澤さん。
0
あなたにおすすめの小説
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる