美少女な幼馴染がいるのになぜか攻略対象(仮)が私に寄ってくる

海瀬

文字の大きさ
33 / 36
中学生編

31.

しおりを挟む
気持ち長めです。多分。
あと、急展開かなあ
━━━━━━━━━━━━━━

「ごめんなさいね、しゅんくん。」

「全然いいですよ。俺もかなと行ける口実出来て嬉しいし。」

今日は3日ぶりの学校だ。昨日の時点で退院はしてたけど、安静にということで一応お休みした。

そして、今日。何故かしゅんが迎えに来た。あかりだったらわかるんだけどね?  生憎あかりは熱が出てしまったらしい。それにお母さん馴染みすぎ。

「かなー、いこ!  早く行かないと遅刻するしね。」

お母さんが、車で送ってくれると思っていたから麻ゆっくりしていたのに。いまから歩いても間に合わない。


「……お願いします」

「はーい」

車に乗りこみ、しゅんが私の隣に腰を下ろすと車が動き出した。あかり大丈夫かな。

「大丈夫だと思うよ。元気だけが取り柄だからね。」

たしかにそうだけど……。でも、あかりは完璧美少女だから元気だけが取り柄でもない気がしてきた。昨日、あかりは私と久しぶりに学校に行けると喜んでくれていたのに、残念だよ。

「さびーの?  俺がいるのに?」

「ねぇ、さっきからなんで私の手握ってるの?」

許可した覚えないんだけど。

「寂しそううだから」

「じゃあなんで私の髪の毛触るの?」

「かながかわいいから?」

その言葉を聞くと同時に私はしゅんの腕の中にいた。

「かなって小さいよね。ほんと可愛い」

それって喧嘩売ってるの?  背低いの気にしてるのに……。毎日牛乳飲んでるんだけどなあ。そういえばしゅんって背高いよね。分けて欲しい。

「そんなに見ないで。照れる。」

そんなに見てるつもりなかったんだけど。そう答えるとおでこにちゅっとキスされた。


「うぇ!?  しゅんいい匂いする」

って、私が余計なこと言った!?  これだとしゅんと同レベルだ……。

「いや、あの、ちがくて……んっ」

い、いいいましゅんにキスされた……? しかも唇に。私は状況を処理できず気を失ってしまった。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

「んぅ……あれ、車?」

「おはよ。そんなに眠たかったの?  それに俺の名前呼んでてすごく可愛かった。」

え、もしかして全部夢? 私本当の変態だよ。でも、キスされた感覚がのこっているのは何故だろう。

「夢の中で僕と何してたの?」

「な、なにも」

「かおまっか。変なことしてたんでしょ」

あれ、しゅんってこんなにかっこよかったっけ?
「ん?」と傾げるしゅんだがそれさえもかっこよく見える。

「しゅんがかっこいい……?」

「え?」

「あっ……なんでもない」

夢の中です同じような夢を見たんだけど……? これは黙秘するべきだよね。

「俺にとってはかなは毎日可愛いよ。それに最近もっと可愛くなってる。クラスの男もカナのこと変なめで見るし殺したくなる。」

ちょっと…? あなたれん化してません?
それに男の子が私を見てたのは可愛いあかりに近づくなってことだよ。

「ずっと我慢してるのにそんな可愛いこといわれたら我慢出来なくなる。」

我慢ってなんの……? 私、しゅんに無理させてたの?

「ごめん、しゅん。私気づかなくて。もう我慢しなくていいから教えて?」

「はぁ、しんどい」

「え、熱? あかりの移ったの?」

「俺、かなのそういうところ嫌い。」

ごめん。そう言おうとすればしゅんに口を塞がれた。もしかしてこれも夢……?

「さっきのも夢じゃないよ。かな、すきだよ。俺だけを見て?」

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

「きゃー!!  しゅん様イケメンすぎ!」

「これってゲームなんじゃないの? 途中から選択肢さえ出てこなかったじゃん。」

「そうなんだよね。設定的にはかなは昔事故にあって植物状態になったの。でも、奇跡的に戻ったって感じ。」

「植物状態って戻るの?」

「わかんない。ゲームだしいいんじゃない?  しゅん様とかな、実は昔会ってるんだけどそれに気づけないんだよ。可哀想だよね。それに一部記憶喪失でね、どんどん思い出していくの。」

「へー。主人公大変すぎない?」

「それだからいいんだよ! そんな環境でも頑張って生きていくんだよ! 」

「顔の時点で勝ち組だけどね。」

「まぁね。」

「次、高校生編やろ。多分バグって私操作出来ないけど」

「ゲームじゃないじゃん。アニメ見てるみたい」

2人の少女はもう一度ゲームの電源をつけた。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

次高校生編です! 主人公が事故にあったのは察した人いたでしょうか?笑
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

処理中です...