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ヒロインに出会うまで
13 日本人
しおりを挟むそう言えば今日、すごく視線を感じるんです。呪いが解けてもまだ噂を信じている方がいるということでしょうか? それに…
『クローディアが呪いの大部分を持って行ったんだろう』
ネイル様がそう言っていました。クローディア様は私に何をしようと…。
言われてみればゲームの中よりは皆さんに嫌われていなかった気がします。クローディア様を見るのも嫌だと言った感じでしたし。
殿下が私に話しかけに来たのも意外な事でした。
「そう言えば、何故私が魔王だと知っている?」
「っ! 急に驚かせないでください。」
ネイル様、もとい魔王様が急に私の目の前に現れました。
「ここ、女子トイレですけど…。」
「ああ、悪い。これでいいか?」
ネイル様は見た目を可愛らしい女の子にしました。そういう問題でもない気がしますが…。
私はネイル様にここがゲームの世界だと言うことを説明しました。ゲームと言って、伝わるか不安でしたが…。
「あぁ、言ってなかったが私の側近も前世持ちというものだ。確かニホンだったか?」
「日本ですか!?」
「なんだ、お前と同じか?」
「はい! あ、だからゲームも驚かなかったんですね。」
「そうだな。ふむ、そういう事か。他の者には言うな。未来が分かるとなれば利用されるだろう。」
確かに、未来が分かるなんて下手したら監禁されそうですよね。まぁ、そこまで詳しくは知りません。ヒロインの身近な問題や、国際的な問題くらいです。例えば魔族の国でドラゴンが…
「ネイル様! あなたの国でドラゴンが暴れます!」
「ドラゴン? 私が飼っているペットか?」
「多分…? 何か薬をうたれて暴れ出すんです。どんな薬かは分かりません。申し訳ないです。」
あの大きいドラゴンが暴れたらどうなるか分かりません。魔族の国はもちろん人間の国でも少し被害があるはずです。炎が飛んでくるはずです。…少し所では無いですね。
「行くぞ。」
ネイル様に急に手を掴まれたかと思うと転移していました。
「わっ、これがドラゴン…」
「何をしている。ハルト」
「あ、魔王様~。あれ、その女性は?」
まさか、この人が元日本人? 私と違い日本人を思い出させるような黒髪です。ちなみに私は金髪碧眼ですよ。クローディア様は美人なのです。
「クローディアだ。ちなみにお前と同じ…」
「日本人!? え、日本の人? 初めて会ったわ…。それにしても美人やなあ。」
関西弁…?
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