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3章 王子サマの帰省
最強で最凶のタッグ ②
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「あら、紀伊助、来たのね?」
家に入ると、あえて言おう。ハリウッド版豪邸という高い天井の玄関に似つかわしくない、ちんまりとした可愛い小学校低学年位の少女が、上を見上げ、紀伊助達一行を出迎えている。
「…母さまが呼んだのよ?」
紀伊助は石長比売に抱っこされていたため、上から母親のポケイレンカに話しかける形になった。
石長比売は、なんと紀伊助とは逆の腕にポケイレンカを抱き上げ、そのまま真ん中で小さい子達の会話をニコニコ聞いている。
剛磨は羨ましそうに見ている。
「ええそうね、炎乃香が来た理由を調べて来てくれるかと思って。調べてくれた?」
「うん、クソ閻魔のせいだったの」
「ああ、やっぱり…あ、石長比売、そのままリビングに運んでくれる?」
「いいわよ」
相変わらずニコニコと石長比売は部屋の中に入っていく。
一行は後を着いていく。
剛磨は羨ましそうに見ている。
「母さまもそう思った?」
「じゃなきゃ、あの性悪女がうちになんて来るはずないもの。で、なんだったの?」
「うん、クソ閻魔、クソ婆ぁに格を上げる裏技を教えてた」
「「は?格ぅぅ?!」」
広いリビングに設置された巨大なソファに腰をおろした石長比売は、両脇に当然のように、紀伊助とポケイレンカを侍らせていたが、ココで初めて母親2人の声が揃った。
「あ、剛磨達は適当に座るの。母さま、お茶とお菓子が欲しいのよ」
「ああそうね、ごめんなさい、すぐに用意させるわ」
そう言って、パンパンと手を叩くと、「お茶とお菓子お願い!」と叫んだ。
どっかで誰かが聞いているのか?聞こえるのか?この広い豪邸で、ちんまい少女の声が?
という並男のつぶやきは誰も拾わなかった。
「うん、でね、すぐさま格を上げるにはどうすればいい、って聞かれたから、何も考えずにクソ閻魔はクソ婆ぁに答えたらしいの。
自分と違う属性で格上の者の身体の一部を取り込むこと、なんだって。
クソ婆ぁは炎だから、母さま達の髪の毛1本でも自分の炎で取り込めばいいの」
「「だからかぁ…」」
母親2人は声を揃えた。
「で?こっちでは、何があったの?」
紀伊助が尋ねると
「炎乃香がやたらと私をコーディネートするって聞かなくて、化粧をさせろ、髪を結わせろって言うのよ。
断ったのよ、貴女と私の趣味は違う、それを言うなら、石長比売にマスクで詐欺メイクでも伝授しろ、って言ったのよ」
「ぽーちゃんはハッキリ物事を言うのよねぇ。憐れんでるわけでも気を使うわけでもなく、事実を淡々と言うのよねぇ。それに詐欺メイク面白そうでしょう?だから、やって欲しいって言ったのよ?そしたら、まずはぽーちゃんだ、私は強すぎるからダメだ、ぽーちゃんじゃなきゃダメだ、って、段々ヒートアップしてきて、いきなりぽーちゃんに炎を出したから、表出ろや、って、つまみ出したの」
ウフフフフ、と笑う石長比売の目は笑っていなかった。
家に入ると、あえて言おう。ハリウッド版豪邸という高い天井の玄関に似つかわしくない、ちんまりとした可愛い小学校低学年位の少女が、上を見上げ、紀伊助達一行を出迎えている。
「…母さまが呼んだのよ?」
紀伊助は石長比売に抱っこされていたため、上から母親のポケイレンカに話しかける形になった。
石長比売は、なんと紀伊助とは逆の腕にポケイレンカを抱き上げ、そのまま真ん中で小さい子達の会話をニコニコ聞いている。
剛磨は羨ましそうに見ている。
「ええそうね、炎乃香が来た理由を調べて来てくれるかと思って。調べてくれた?」
「うん、クソ閻魔のせいだったの」
「ああ、やっぱり…あ、石長比売、そのままリビングに運んでくれる?」
「いいわよ」
相変わらずニコニコと石長比売は部屋の中に入っていく。
一行は後を着いていく。
剛磨は羨ましそうに見ている。
「母さまもそう思った?」
「じゃなきゃ、あの性悪女がうちになんて来るはずないもの。で、なんだったの?」
「うん、クソ閻魔、クソ婆ぁに格を上げる裏技を教えてた」
「「は?格ぅぅ?!」」
広いリビングに設置された巨大なソファに腰をおろした石長比売は、両脇に当然のように、紀伊助とポケイレンカを侍らせていたが、ココで初めて母親2人の声が揃った。
「あ、剛磨達は適当に座るの。母さま、お茶とお菓子が欲しいのよ」
「ああそうね、ごめんなさい、すぐに用意させるわ」
そう言って、パンパンと手を叩くと、「お茶とお菓子お願い!」と叫んだ。
どっかで誰かが聞いているのか?聞こえるのか?この広い豪邸で、ちんまい少女の声が?
という並男のつぶやきは誰も拾わなかった。
「うん、でね、すぐさま格を上げるにはどうすればいい、って聞かれたから、何も考えずにクソ閻魔はクソ婆ぁに答えたらしいの。
自分と違う属性で格上の者の身体の一部を取り込むこと、なんだって。
クソ婆ぁは炎だから、母さま達の髪の毛1本でも自分の炎で取り込めばいいの」
「「だからかぁ…」」
母親2人は声を揃えた。
「で?こっちでは、何があったの?」
紀伊助が尋ねると
「炎乃香がやたらと私をコーディネートするって聞かなくて、化粧をさせろ、髪を結わせろって言うのよ。
断ったのよ、貴女と私の趣味は違う、それを言うなら、石長比売にマスクで詐欺メイクでも伝授しろ、って言ったのよ」
「ぽーちゃんはハッキリ物事を言うのよねぇ。憐れんでるわけでも気を使うわけでもなく、事実を淡々と言うのよねぇ。それに詐欺メイク面白そうでしょう?だから、やって欲しいって言ったのよ?そしたら、まずはぽーちゃんだ、私は強すぎるからダメだ、ぽーちゃんじゃなきゃダメだ、って、段々ヒートアップしてきて、いきなりぽーちゃんに炎を出したから、表出ろや、って、つまみ出したの」
ウフフフフ、と笑う石長比売の目は笑っていなかった。
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