修道院に行きたいんです

枝豆

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突然

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ブリューの街に戻った私達は思いがけない人達の訪問を受けた。
ブルーノ殿下、クラリーチェ様。私の父と母。

「おめでとう。」
と父母は言い、
「やっと覚悟を決めたんだね。」
とブルーノ殿下は言い。
「ったくどんだけ時間が掛かるのよ!」
とクラリーチェ様は怒っていた。

「とにかく急がないとならないの。さっさと済ませて城に戻るわよ!」
というクラリーチェ様は私に大きな箱を開けるように言う。
中身は婚礼衣装だった。

「あの…これは?誰のですか?」
「…この状況でそれを聞くの?レーチェ流石にそれはあんまりだよ。」
隣に立って一緒に箱を覗き込んでいたエルンスト殿下が大きなため息を吐いた。

「…まさか?私の…?」
いやぁ、まさか!ナイナイ。
だって私がエルンスト殿下の求婚を受けて、それを受けたのはたったの1週間前だもの。
これから結婚の日取りを決めて衣装を用意して招待者を決めて…半年は掛かるに違いない。

「…はぁ、俺たち婚約してどのくらい経った?」
「えっ!?」
…言われてみて改めて思い返すと…。

そうだ、私は表向きエルンスト殿下の婚約者になってお城を出て、婚約の蜜月の名目でライナス領に来た…って!?
半年…経ってはいる。いるんだけれど。
まさか!?

「いつから本気だったんですか!?ずっと準備は進んでいたって事ですか!?」

シーンと部屋が静まり返った。
お父様もお母様もポカーンと口を開けて、ブルーノ殿下は額に掌を当てて。
クラリーチェ様は笑いを噛み殺していた。

「女だけにしてちょうだい。」
クラリーチェ様の一言で皆が部屋を出て、私と母とクラリーチェ様だけになった。

「レイチェル。確認するわね。これが最後よ。」
「はい。」
「まだステファンが好き?」
いいえ、と首を振った。
「エルンストと結婚する気はある?」
はい、と答えた。
もちろんだ。

「式や披露目やドレスに拘りはある?」
「具体的なことは思い付きません…が、」
ない訳じゃない、と言いたかったのに。

酷いことにクラリーチェ様は、…がの部分は聞こえないことにしたようだ。
「じゃあ、問題ないわね。
明日、礼拝堂でエルンストと挙式をして頂戴。」

「はあ?」
思わず変な声が出た。

「言ったでしょう?時間がないのよ。待ってあげたかったけど、あなた達がモタモタし過ぎたから、もう待ってあげられないの。」

「ちょっと…待って下さい。」
事情が見えません。
お母様に助けを求めた視線は、後ろめたそうに床を見ている母には届かなかった。

「言ったでしょう、待てないの!!
あなたは明日エルンストと結婚式を挙げて、明後日城に帰るの!」

これは決定事項です!
この話はもう終わり!!とクラリーチェ様は話を終えた。
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