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翠色の旋風
席
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な、なんで?
黒板に書かれた座席表は途中からひとつずれて、私の隣に和津くんの番号が振ってある。
あ、一人席。
縦6人、横6人、の、36人分の席がある教室は、34人クラスのために後ろの両端が削られていた。
そのため男子の7番と女子の36番からひとつずれてしまったのだ。
「一人席じゃん。ある意味平和。」
嬉々として一人席に陣取った皇子くんは、椅子を思いっきり下げて、長い脚を伸ばした。
隣に座った子が他の女子からどう思われるかを気配りできるモテ皇子はきっとわかってる。
こちらは平和じゃない。
つい恨みの目で一人席の皇子くんを見つめてた。
「翠!行こう!」
和津くんが腕を引く。
「隣じゃん!よろしくな。」
「う、うん…。」
渋々と席に着く。左に陣取る和津くんをまともに見れないでいると
「山本さん!」
と後ろから声を掛けられた。
そこにいたのは、昨年委員会が同じだった、若瀬さんだった。
「若瀬さん!」
多分縋るような態度だったと思う。
不安でしかないクラス編成の一縷の望み!唯一の希望!
「山本さん、一緒で良かったよ。
私、あんまり喋れる人がいなくて…。」
うんうん、わかるよその気持ち。
「あー!私も!」
「そっか良かった、じゃあよろしくね。
一緒にお昼も食べてくれる?」
「もちろん!こちらこそありがとう。
嬉しい!」
「翠、友達?」
和津くんが話しかけて来る。
「うん、去年委員会で一緒だった、若瀬さん。」
「若瀬、優です。和津くんですよね、よろしくね。」
「えっ?俺のこと知ってるの?」
「ああっ、あっ、名簿見た。」
「そっか、よろしくね。」
「優~!翠ぃ~!」
会話に割り込んだのは…中野さん!
「優と翠と同じクラスで良かった!
よろしくね。」
と手を掴まれてブンブン振られた。
(何故に翠?)
中野さんに翠と呼ばれたことは無かったから、最初誰に呼ばれたのかと思ったよ?
「和津くんですよね?私中野綾です。
あーやって呼んでくださいね。」
「あっ、中野さん?」
「違いますよ、あーやです。」
ああ、話すキッカケ。これが目的なのか。
「はい、席に着いて!」
担任が教室に入ってきて、みんなが一斉に移動し始めた。
黒板に書かれた座席表は途中からひとつずれて、私の隣に和津くんの番号が振ってある。
あ、一人席。
縦6人、横6人、の、36人分の席がある教室は、34人クラスのために後ろの両端が削られていた。
そのため男子の7番と女子の36番からひとつずれてしまったのだ。
「一人席じゃん。ある意味平和。」
嬉々として一人席に陣取った皇子くんは、椅子を思いっきり下げて、長い脚を伸ばした。
隣に座った子が他の女子からどう思われるかを気配りできるモテ皇子はきっとわかってる。
こちらは平和じゃない。
つい恨みの目で一人席の皇子くんを見つめてた。
「翠!行こう!」
和津くんが腕を引く。
「隣じゃん!よろしくな。」
「う、うん…。」
渋々と席に着く。左に陣取る和津くんをまともに見れないでいると
「山本さん!」
と後ろから声を掛けられた。
そこにいたのは、昨年委員会が同じだった、若瀬さんだった。
「若瀬さん!」
多分縋るような態度だったと思う。
不安でしかないクラス編成の一縷の望み!唯一の希望!
「山本さん、一緒で良かったよ。
私、あんまり喋れる人がいなくて…。」
うんうん、わかるよその気持ち。
「あー!私も!」
「そっか良かった、じゃあよろしくね。
一緒にお昼も食べてくれる?」
「もちろん!こちらこそありがとう。
嬉しい!」
「翠、友達?」
和津くんが話しかけて来る。
「うん、去年委員会で一緒だった、若瀬さん。」
「若瀬、優です。和津くんですよね、よろしくね。」
「えっ?俺のこと知ってるの?」
「ああっ、あっ、名簿見た。」
「そっか、よろしくね。」
「優~!翠ぃ~!」
会話に割り込んだのは…中野さん!
「優と翠と同じクラスで良かった!
よろしくね。」
と手を掴まれてブンブン振られた。
(何故に翠?)
中野さんに翠と呼ばれたことは無かったから、最初誰に呼ばれたのかと思ったよ?
「和津くんですよね?私中野綾です。
あーやって呼んでくださいね。」
「あっ、中野さん?」
「違いますよ、あーやです。」
ああ、話すキッカケ。これが目的なのか。
「はい、席に着いて!」
担任が教室に入ってきて、みんなが一斉に移動し始めた。
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