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翠色の旋風
班決め
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中野さんのあーや呼びは定着しなかった。
「急にさぁ、優とか呼ばれて焦ったよ。」と優ちゃんは笑う。
同じクラスだったけれど、優と呼ばれたことはなかったんだって。
「翠は同じ部活だから仲良いんでしょ?」
「うーん、あんまり。彼女は打楽器セクションだから練習は別だし。たまに話しかけられた程度、かな。」
(和津くんの事ばかりだったけど。)
そうか、なんかホッとした、と言われた。
「なんで優ちゃんは和津くんのこと知ってたの?」
「あー、中野がね。大声で和津くん和津くん煩くて。名簿で見てあー斜め前に座るんだぁってだけ。」
「あー、そうなんだ。」
「それよりさ、レクの班決めどうする?」
午後のホームルームで来週のレクリエーションの班を決める。バスに乗って郊外の自然公園に行くそうだ。
「うーん、私は優ちゃんがいればあとは別に。どこかに混ぜてもらう?」
「そうだね、そうしようか。
5人班か6人班だよね。花音ちゃんのところ3人班っぽいから頼んでみる?」
「あっ、それ良いかも。」
花音ちゃんと優ちゃんは同じ最寄駅で、なんとなく(同じ学校の子がいるなぁ…。)とお互いに思っていたんだって。
駅を出て北と南に分かれるから中学も違うし、去年のクラスも違う。
お互い名前も知らなくて、顔を見てやっと話しかけるきっかけが出来た。
花音ちゃん達も6人集められなくて困っていて、
「もちろん大歓迎!もっと仲良くなりたいね。」
と、言ってくれていた。
それなのに。
担任の
「あ、飯盒炊爨だから、男女混合班な。」
の一声で、クラスがざわついた。
「急にさぁ、優とか呼ばれて焦ったよ。」と優ちゃんは笑う。
同じクラスだったけれど、優と呼ばれたことはなかったんだって。
「翠は同じ部活だから仲良いんでしょ?」
「うーん、あんまり。彼女は打楽器セクションだから練習は別だし。たまに話しかけられた程度、かな。」
(和津くんの事ばかりだったけど。)
そうか、なんかホッとした、と言われた。
「なんで優ちゃんは和津くんのこと知ってたの?」
「あー、中野がね。大声で和津くん和津くん煩くて。名簿で見てあー斜め前に座るんだぁってだけ。」
「あー、そうなんだ。」
「それよりさ、レクの班決めどうする?」
午後のホームルームで来週のレクリエーションの班を決める。バスに乗って郊外の自然公園に行くそうだ。
「うーん、私は優ちゃんがいればあとは別に。どこかに混ぜてもらう?」
「そうだね、そうしようか。
5人班か6人班だよね。花音ちゃんのところ3人班っぽいから頼んでみる?」
「あっ、それ良いかも。」
花音ちゃんと優ちゃんは同じ最寄駅で、なんとなく(同じ学校の子がいるなぁ…。)とお互いに思っていたんだって。
駅を出て北と南に分かれるから中学も違うし、去年のクラスも違う。
お互い名前も知らなくて、顔を見てやっと話しかけるきっかけが出来た。
花音ちゃん達も6人集められなくて困っていて、
「もちろん大歓迎!もっと仲良くなりたいね。」
と、言ってくれていた。
それなのに。
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「あ、飯盒炊爨だから、男女混合班な。」
の一声で、クラスがざわついた。
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