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コハク島
北斗くんの秘密の場所
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北斗くんが教えてくれた秘密の場所はとても見晴らしの良いポイントだった。
メイン通りから細い道に入って、雑木林に囲まれた急な階段を登っていく。
この階段の先に住む住民の為の階段で、観光ガイドには載っていないんだって。
段々高齢化する町民のためにちょっとした休憩スペースが作られたのだそうで、ちょこっと屋根付きのベンチが置かれている。
ベンチから見えるのは、右手に対岸の浜辺、前と左手は海。遠くに富士山。
トビが青い空を舞い、海に小さな船が浮かんでいる。
方角的に夕日が綺麗に見えそうな場所だと思う。今はまだ見えないけど。
階段を登って少し汗ばんだ顔に、潮風が心地よく吹き付ける。
「…ここ、デートスポットじゃねえの?」
皇子くんの問いかけに北斗くんが
「そうだよ。地元民の憧れの場所。」
と答えた。
「北斗に似合わねえ。」
和津くんが笑い出す。
「前に来た時には内緒にしてたって事か?」
男子3人は騒いでいる。
「前にも来たことあるの?」
優ちゃんが聞く。
「ああ、去年バイトした時。あの時北斗は上手い飯屋とか、怖い婆ちゃんがやってる駄菓子屋とか、心霊スポットとか、海に飛び込める崖とか、まあ男だけだったし色気は全く無かったな。」
皇子くんが教えてくれた。
確かに去年のセレクトの方が北斗くんぽい気はする。小さい頃の遊び場なのかも。
だけど心霊スポットは行きたくないし、崖から海に飛び込みたくはないかも。
「私達に合わせてくれたんだね。こっちの方が私は嬉しい、ね?優ちゃんもそう思うでしょ。」
「うん、そうだけど。駄菓子屋と心霊スポットも私は気になる。」
優ちゃんの言葉に私は目を丸くし、和津くんと皇子くんはゲラゲラ笑い出した。
4月にどうなるか不安だった私は、優ちゃんと北斗くんという新しい友達のお陰で毎日こうやって笑っていられるんだ、とふと思った。
メイン通りから細い道に入って、雑木林に囲まれた急な階段を登っていく。
この階段の先に住む住民の為の階段で、観光ガイドには載っていないんだって。
段々高齢化する町民のためにちょっとした休憩スペースが作られたのだそうで、ちょこっと屋根付きのベンチが置かれている。
ベンチから見えるのは、右手に対岸の浜辺、前と左手は海。遠くに富士山。
トビが青い空を舞い、海に小さな船が浮かんでいる。
方角的に夕日が綺麗に見えそうな場所だと思う。今はまだ見えないけど。
階段を登って少し汗ばんだ顔に、潮風が心地よく吹き付ける。
「…ここ、デートスポットじゃねえの?」
皇子くんの問いかけに北斗くんが
「そうだよ。地元民の憧れの場所。」
と答えた。
「北斗に似合わねえ。」
和津くんが笑い出す。
「前に来た時には内緒にしてたって事か?」
男子3人は騒いでいる。
「前にも来たことあるの?」
優ちゃんが聞く。
「ああ、去年バイトした時。あの時北斗は上手い飯屋とか、怖い婆ちゃんがやってる駄菓子屋とか、心霊スポットとか、海に飛び込める崖とか、まあ男だけだったし色気は全く無かったな。」
皇子くんが教えてくれた。
確かに去年のセレクトの方が北斗くんぽい気はする。小さい頃の遊び場なのかも。
だけど心霊スポットは行きたくないし、崖から海に飛び込みたくはないかも。
「私達に合わせてくれたんだね。こっちの方が私は嬉しい、ね?優ちゃんもそう思うでしょ。」
「うん、そうだけど。駄菓子屋と心霊スポットも私は気になる。」
優ちゃんの言葉に私は目を丸くし、和津くんと皇子くんはゲラゲラ笑い出した。
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