16 / 17
16「優しく出来なそうだ」*
しおりを挟む
「あっ……」
それが何か理解するよりも早く、僕の身体は待っていたとばかりに、王子のモノにきゅうきゅうと吸い付く。
その動きに誘い込まれるように、太く熱いモノがナカに挿入り込んできた。強烈な圧迫感に支配され、息ができない。
「んっ……ふぅ……」
深く埋め込まれたところで動きが止まり、なんとか少しずつ呼吸をする。
いつの間にかぎゅっと閉じていた目を開けると、目の前に王子の顔があった。王子も息を止めていたのだろうか、肩で息をしている。
かなりツラい状態だろうに、僕のために動きを止めてくれているのだと思うと、心臓がきゅうっとした。
気持ちに連動するように、僕のナカもぎゅうっと王子を締め付けてしまう。
「ぐっ……」
小さく呻き声をあげる王子がなんだか可笑しくて、苦しかったはずなのに思わず笑みが零れた。
「ふふっ……」
「……余裕があるみたいだな。もう動くぞ」
興奮を必死で抑えているような低い声に少しドキッとする。
「はい……動いて欲しいです……」
圧迫感はすごいけれど、それ以上に、この先に待つ甘美な時を期待している僕がいた。もっと彼を感じたい。
「んっ、んっ……」
頑張って腰を少しずらして、意図的にナカを動かし王子に吸い付かせる。
その瞬間、がしっと肩を掴まれ、少し抜けかけた肉棒を勢いよく押し込まれた。
「んうぅっ!?」
全身を貫かれたような衝撃に、気を失いそうになる。
なんとか意識を保とうと必死で呼吸をしていると、唇を塞がれた。
「んっ……んふぅっ……」
息が出来ない程、激しく深く舌を絡められる。
ナカを深く貫かれながら、口内を貪られ、もう自分がどうなっているのか訳が分からない。極限の苦しさの奥から、得体の知れない快感がゾクゾクと込み上げてきた。
「んぁっ……ランヴェルセ、おうじ……」
縋る様に王子の頭に手を伸ばすと、奥深くに埋まったモノがさらに大きくなるのを感じる。
「ルセット、悪い……優しく出来なそうだ」
張り詰めた声で謝られたかと思うと、その大きなモノが勢い良く引き抜かれた。
「ひうぅっ!?」
強い衝撃に、変な声が出てしまう。しかし、そこに羞恥を感じている暇は無かった。
また、一気に貫かれ、そのまま激しく腰を打ちつけられる。
「あっ、あっ、あぁっ」
動きに合わせて、声が勝手に漏れていた。苦しいのか何だか良く分からない。いや、苦しいのは間違いないのだが、王子に身体を委ねているうちに、徐々に気持ち良くなっていったのだ。激しく抜き挿しされる度、快感で蕩けそうになる。
もう本当に僕の身体は溶けてしまっているんじゃないか……そんな錯覚に陥っていると、電流が流れたような感覚に意識を引き戻された。
「あっ、ああぁ!?」
何が起きたのか分からないほどの快感に、生理的な涙が零れる。
恐らく、さっき指で弄られていた時に強烈な快感を覚えた箇所だろう。そこを王子の肉棒で擦られているのだ。限界を超えた気持ち良さに、意識が飛びそうになる。
「ひあっ、あっ、ランヴェルセ王子……!」
「ルセット……ルセット!」
お互いの名前を呼び合いながら、怒涛のごとく求め合った。
猛烈な勢いで打ちつけられる腰も、獣のように貪られている舌も、求められているからこそだと思うとゾクゾクする。
僕もそれに応えるように、必死で縋りついた。
「あぁっ……王子……!気持ちいい……あぁっ……!」
奥の奥まで入り込まれ、全身で王子を感じる。心も身体も王子のものになったようで、その感覚に恍惚と酔いしれた。
「はぁっ……はぁっ……ルセット……」
「あっ、ああっ、あぁんっ……!」
打ちつけるリズムも、乱れる吐息も、すべてが堪らない。
気持ちよすぎて気を失いそうになった時、渾身の力で深く貫かれた。
最奥に王子の先端が達した瞬間、ドクン、とナカでいっそう膨張したそれが、弾ける。
「ルセット、愛してるっ……」
「僕も、愛してますっ……」
搾り出すように出した声に合わせて、王子の熱がドクドクと注ぎ込まれた。
王子の魔力に、欲が、執着が、愛が、色々な感情が混ざって注がれている。そんな風に感じながら、僕も同時に達した。
「あっ、あああああっ!」
僕のナカがぎゅうっと締まり、王子のモノがビクビクしているのを感じる。
王子は僕を強く抱きしめ、すべてを出し切るかのように、しばらく小刻みに震えていた。
「はぁ、はぁ、最高だったよ……」
「はい……すごかったです……」
2人揃って力尽き、抱き合ったまま脱力している。
――気持ち良すぎた。愛し合うことがこんなに気持ちいいなんて知らなかった。
それに、身体の快感だけでなく、王子に深く愛されているということがこの行為を通して伝わってきた。
恥ずかしいけれど、これは感情と相まってここまでの快感になっているのだろう。
「あぁ、僕、幸せです……」
無意識に言葉を発しながら余韻に浸っていると、まだナカに収まっていた王子のモノがむくっと大きくなるのを感じた。
「ルセット、もう一回……いいかな?」
「え!?そんな……もう……?」
王子の声は蕩けるほど優しく甘かったが、僕は身の危険を感じる。幸せな余韻に浸っている場合ではなかった。
そして、幸せだなんて呟いたことを後悔する一晩となったのだった。
それが何か理解するよりも早く、僕の身体は待っていたとばかりに、王子のモノにきゅうきゅうと吸い付く。
その動きに誘い込まれるように、太く熱いモノがナカに挿入り込んできた。強烈な圧迫感に支配され、息ができない。
「んっ……ふぅ……」
深く埋め込まれたところで動きが止まり、なんとか少しずつ呼吸をする。
いつの間にかぎゅっと閉じていた目を開けると、目の前に王子の顔があった。王子も息を止めていたのだろうか、肩で息をしている。
かなりツラい状態だろうに、僕のために動きを止めてくれているのだと思うと、心臓がきゅうっとした。
気持ちに連動するように、僕のナカもぎゅうっと王子を締め付けてしまう。
「ぐっ……」
小さく呻き声をあげる王子がなんだか可笑しくて、苦しかったはずなのに思わず笑みが零れた。
「ふふっ……」
「……余裕があるみたいだな。もう動くぞ」
興奮を必死で抑えているような低い声に少しドキッとする。
「はい……動いて欲しいです……」
圧迫感はすごいけれど、それ以上に、この先に待つ甘美な時を期待している僕がいた。もっと彼を感じたい。
「んっ、んっ……」
頑張って腰を少しずらして、意図的にナカを動かし王子に吸い付かせる。
その瞬間、がしっと肩を掴まれ、少し抜けかけた肉棒を勢いよく押し込まれた。
「んうぅっ!?」
全身を貫かれたような衝撃に、気を失いそうになる。
なんとか意識を保とうと必死で呼吸をしていると、唇を塞がれた。
「んっ……んふぅっ……」
息が出来ない程、激しく深く舌を絡められる。
ナカを深く貫かれながら、口内を貪られ、もう自分がどうなっているのか訳が分からない。極限の苦しさの奥から、得体の知れない快感がゾクゾクと込み上げてきた。
「んぁっ……ランヴェルセ、おうじ……」
縋る様に王子の頭に手を伸ばすと、奥深くに埋まったモノがさらに大きくなるのを感じる。
「ルセット、悪い……優しく出来なそうだ」
張り詰めた声で謝られたかと思うと、その大きなモノが勢い良く引き抜かれた。
「ひうぅっ!?」
強い衝撃に、変な声が出てしまう。しかし、そこに羞恥を感じている暇は無かった。
また、一気に貫かれ、そのまま激しく腰を打ちつけられる。
「あっ、あっ、あぁっ」
動きに合わせて、声が勝手に漏れていた。苦しいのか何だか良く分からない。いや、苦しいのは間違いないのだが、王子に身体を委ねているうちに、徐々に気持ち良くなっていったのだ。激しく抜き挿しされる度、快感で蕩けそうになる。
もう本当に僕の身体は溶けてしまっているんじゃないか……そんな錯覚に陥っていると、電流が流れたような感覚に意識を引き戻された。
「あっ、ああぁ!?」
何が起きたのか分からないほどの快感に、生理的な涙が零れる。
恐らく、さっき指で弄られていた時に強烈な快感を覚えた箇所だろう。そこを王子の肉棒で擦られているのだ。限界を超えた気持ち良さに、意識が飛びそうになる。
「ひあっ、あっ、ランヴェルセ王子……!」
「ルセット……ルセット!」
お互いの名前を呼び合いながら、怒涛のごとく求め合った。
猛烈な勢いで打ちつけられる腰も、獣のように貪られている舌も、求められているからこそだと思うとゾクゾクする。
僕もそれに応えるように、必死で縋りついた。
「あぁっ……王子……!気持ちいい……あぁっ……!」
奥の奥まで入り込まれ、全身で王子を感じる。心も身体も王子のものになったようで、その感覚に恍惚と酔いしれた。
「はぁっ……はぁっ……ルセット……」
「あっ、ああっ、あぁんっ……!」
打ちつけるリズムも、乱れる吐息も、すべてが堪らない。
気持ちよすぎて気を失いそうになった時、渾身の力で深く貫かれた。
最奥に王子の先端が達した瞬間、ドクン、とナカでいっそう膨張したそれが、弾ける。
「ルセット、愛してるっ……」
「僕も、愛してますっ……」
搾り出すように出した声に合わせて、王子の熱がドクドクと注ぎ込まれた。
王子の魔力に、欲が、執着が、愛が、色々な感情が混ざって注がれている。そんな風に感じながら、僕も同時に達した。
「あっ、あああああっ!」
僕のナカがぎゅうっと締まり、王子のモノがビクビクしているのを感じる。
王子は僕を強く抱きしめ、すべてを出し切るかのように、しばらく小刻みに震えていた。
「はぁ、はぁ、最高だったよ……」
「はい……すごかったです……」
2人揃って力尽き、抱き合ったまま脱力している。
――気持ち良すぎた。愛し合うことがこんなに気持ちいいなんて知らなかった。
それに、身体の快感だけでなく、王子に深く愛されているということがこの行為を通して伝わってきた。
恥ずかしいけれど、これは感情と相まってここまでの快感になっているのだろう。
「あぁ、僕、幸せです……」
無意識に言葉を発しながら余韻に浸っていると、まだナカに収まっていた王子のモノがむくっと大きくなるのを感じた。
「ルセット、もう一回……いいかな?」
「え!?そんな……もう……?」
王子の声は蕩けるほど優しく甘かったが、僕は身の危険を感じる。幸せな余韻に浸っている場合ではなかった。
そして、幸せだなんて呟いたことを後悔する一晩となったのだった。
応援ありがとうございます!
4
お気に入りに追加
383
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる