幼馴染と一緒に異世界に召喚されたら全裸でした

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33.お披露目でした

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その後、お昼ご飯を食べて、アテナの所へ行くことにした。
太陽も抱っこして一緒に連れて行く。
「こんにちは！昨日はどうもありがとうございました」
「こんにちは。いえいえ、体調は大丈夫ですか？」
アテナは心配してくれていたようだ。
「はい。問題ないです」
「それは良かったわ。子供の名前は決まったかしら？」
「はい。『太陽』という名前にしました」
「タイヨウ……空の太陽という意味ですね」
「はい！」
この世界にあるものの名前だと伝わりやすい。
「そう……いい名ですね」
アテナはとても優しい笑顔を見せた。

「それで……あの……」
俺は言いづらかったが思い切って聞いてみる。
「どうしました？」
「実は、元の世界に戻る方法を探そうと思っているんです」
「なるほど……」
アテナは少し考えたあと、口を開いた。
「私には分からないけれど、他の神なら知っているかもしれないわ」
「そうなんですね！他の神ってどこにいるんでしょうか……？」
「今度私が会いに行く時に、あなたたちも一緒に行きますか？」
どうしていいか分からなかったので、その提案はとてもありがたい。
「ぜひ連れていってください！よろしくお願いします」
俺は頭を下げた。アテナは優しい笑みを浮かべる。
「こちらこそ。少し準備が必要なので、3日後でどうかしら」
「わかりました！」
帰れるとは限らないが、帰る方法を知っているかもしれない存在がいるということだけでも大きな収穫だ。

「それから、子供が生まれたことを村の人たちに報告しましょう！」
確かにその通りだ。まだ村の人たちに知らせていなかった。
「そうですね。では早速行ってきます！」
「私も一緒に行きますね。みんな喜んでくれると思いますよ」
俺たちはみんなで村に向かった。

村の中心にある広場に着くと、多くの住民が集まっている。
子供が生まれたことがすでに広まっていて、きっともうすぐ俺たちが来るだろうと待っていてくれたようだ。
村人たちが俺たちの姿を見ると歓声を上げた。
「おおー！！ついに生まれたんだな！！」
「おめでとう！」
次々と祝福の言葉を投げかけてくれる。
「みなさん、ありがとうございます！」
俺たちは村のみんなに感謝を伝えた。

「よう、元気にしてたか？」
「久しぶりだねぇ～」
レオンとルシアンも来てくれていたようだ。2人一緒で相変わらず仲が良い。
「はい！無事に赤ちゃんが生まれました！」
「そりゃあよかったなぁ～！」
「可愛いねぇ～名前はなんていうの？」
2人は太陽の頭を撫でている。
「太陽といいます」
「へえ……いい名じゃねえか」
「うんうん、太陽くん、よろしくね～」
「あうぅ……キャハハッ！」
2人の言葉を理解しているかのように、太陽は嬉しそうに笑った。

「それから、あの……実は……」
「おっ、どうした？」
「この子を連れて元の世界に帰りたいと思っているんです」
レオンとルシアンにも、戻る方法を探そうと決めたことを伝える。
「そっかぁ～寂しくはなるけど、お前らが幸せになれるんなら応援するぜ」
「僕たちはいつでも君たちの味方だよ。困ったことがあれば相談してね」
そう言って2人とも笑顔を見せてくれた。
「ありがとう……本当にありがとうございます……」
涙が出そうになるのを必死に抑える。本当にみんな優しい。
ずっとこの世界で暮らすのもいいかもしれないと思ってしまう程だ。
でも、やはり元の世界に戻りたいという気持ちが強い。
「ふぁっ……うわあああん！」
俺が泣きそうな顔になっていたせいか太陽が泣いてしまった。
「よしよし、泣かないの」
ルシアンが優しく太陽をあやす。
俺も涙目になりながら、太陽を抱きかかえた。
「ぐずっ……」
太陽はまだ生まれたばかりなのに、一生懸命俺たちの感情を理解しようとしているようだ。
「可愛いなぁ……」
俺は思わず笑顔になる。すると太陽も笑顔になった。
「可愛いねぇ～将来が楽しみだ」
周りの人達も太陽を見て微笑んでいる。
こうして、村の人々との挨拶を終えた。

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