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閑話 ポカポカする芽生え
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私が弟と伯爵様に引き取られたのは私と弟が5歳の時でした。双子の私達は所謂忌み子と呼ばれる存在。だから両親に捨てられたと皆からよく言われてました。
伯爵様の家での仕事は凄く辛かったです。痛くて苦してくて・・・でも、弟を守るためには従うしかありませんでした。
鎖に繋がれて物みたいに扱われる。薬とかも使ってたみたいで記憶も曖昧。そんな苦しくて辛い生活が永遠と続くと思ってた時にそれは起こりました。
いつものように朦朧とする意識の中で私はふと何やら柔らかい感触に包まれたような気がしたのです。本当に空からのお迎えが来たのかと思ったほどでしたが・・・その予想は大きく外れることになりました。
気がつくと鎖が外れてて、怪我も治ってる。そして他の子を助けてるその方を見て思わず聞いていました。
「・・・助けてくれたの?」
「ああ、もう大丈夫だ。弟くんかお兄さんも助けたから問題ないよ」
「・・・ありがとう」
そうして意識を失ってしまった私が次に目覚めたのは別のお屋敷のことでした。
「おねえちゃん!」
「・・・ハーブなの?」
「うん。良かった無事で・・・」
聞けば、ここはソーン公爵家のお屋敷で、私達を助けてくれたのは、”賢者”と呼ばれる凄い方なのだということでした。他の子も自分の弟か兄に再会出来て喜んでいましたが・・・私は少しだけ不安でした。もしかしたら、今度こそ弟と離されてしまうのではないかと。
どんなに優しくしてくれても、私は忌み子。それも双子となると嫌われてもおかしくないと思って、私は弟の目を盗んで部屋を抜け出しました。どうしても賢者様に会ってお話したかったからです。
ふと、浴室に向かう賢者様を発見しました。それを見て私は、伯爵様の家での出来事を思い出して泣きそうになりましたが・・・自分にはこれしか出来ないと思って裸で賢者様のいる浴室へと向かったのです。
「あの・・・どうも」
声をかけると賢者様は驚いていましたが・・・それでも優しい表情をしていました。今まで見たことないその顔とこれからする事に私は色々ドキドキしながらもなんとか言葉にしました。
「あの・・・さっきはありがとうございました。弟も助けて貰って・・・」
「・・・いや、構わないよ。ただ、女の子が好きでもない異性に気安く肌を晒すものではないよ?」
「・・・私、これしかお礼の方法思いつかなくて・・・あの、伯爵様も気持ちいいって言ってましたし」
辛い記憶だけど、私が苦しいと伯爵様は気持ちいいようでした。しばらくそうして返事を待つと、賢者様は少しだけ悲しそうな表情で私に言いました。
「・・・とりあえず。寒いだろう。湯船に入りなさい」
「えっと・・・いいのですか?私、汚いし・・・」
「なら、洗ってあげるよ。来なさい」
そうして手を引かれて、そういうことをするんだとぎゅっと目を瞑ったのは杞憂に終わりました。賢者様は私の体を優しく洗ってくれて、その温もりになんだかホッとしてしまいました。そう、賢者様は本当にそれだけしかしなかったのです。湯船に浸かると賢者様は私に聞いてきました。
「名前はなんて言うの?」
「・・・ミント。弟はハーブ」
「そうか、ならミント。君には、いや、君たちには明日から色々勉強して貰うが、これからの衣食住は約束しよう。それに前のようなことも今後はしなくていい。代わりに働いて貰うが・・・何かあったら我慢せずに言うこと。いいね?」
「・・・賢者様はどうしてそんなに優しいの?私、忌み子なのに・・・」
どうしてこんなに優しいのだろうか?忌み子の私なんか何の価値もないのに・・・そう思っていると賢者様は私の頭を撫でながら優しく微笑んで言いました。
「私にとっては可愛い子供の1人だからね。それに双子はいけないことじゃない。君も君の弟も産まれてきてくれて私はとても嬉しいよ」
産まれてきて嬉しい。初めて言われた言葉でした。嘘でも冗談でもなく、本気で言ってくれる賢者様に私は思わずまた涙を流してしまいました。初めて嬉しくて泣いてしまったのです。今までは痛くて苦しいから出るものだと思ってましたが・・・そうじゃなくても出ると初めて知りました。
そうして私が泣き止むまで優しく撫でてくれた賢者様のことを私は大好きになりました。きっとこれが初恋なのでしょう。だから・・・私は賢者様のお側にいたいと思いました。
伯爵様の家での仕事は凄く辛かったです。痛くて苦してくて・・・でも、弟を守るためには従うしかありませんでした。
鎖に繋がれて物みたいに扱われる。薬とかも使ってたみたいで記憶も曖昧。そんな苦しくて辛い生活が永遠と続くと思ってた時にそれは起こりました。
いつものように朦朧とする意識の中で私はふと何やら柔らかい感触に包まれたような気がしたのです。本当に空からのお迎えが来たのかと思ったほどでしたが・・・その予想は大きく外れることになりました。
気がつくと鎖が外れてて、怪我も治ってる。そして他の子を助けてるその方を見て思わず聞いていました。
「・・・助けてくれたの?」
「ああ、もう大丈夫だ。弟くんかお兄さんも助けたから問題ないよ」
「・・・ありがとう」
そうして意識を失ってしまった私が次に目覚めたのは別のお屋敷のことでした。
「おねえちゃん!」
「・・・ハーブなの?」
「うん。良かった無事で・・・」
聞けば、ここはソーン公爵家のお屋敷で、私達を助けてくれたのは、”賢者”と呼ばれる凄い方なのだということでした。他の子も自分の弟か兄に再会出来て喜んでいましたが・・・私は少しだけ不安でした。もしかしたら、今度こそ弟と離されてしまうのではないかと。
どんなに優しくしてくれても、私は忌み子。それも双子となると嫌われてもおかしくないと思って、私は弟の目を盗んで部屋を抜け出しました。どうしても賢者様に会ってお話したかったからです。
ふと、浴室に向かう賢者様を発見しました。それを見て私は、伯爵様の家での出来事を思い出して泣きそうになりましたが・・・自分にはこれしか出来ないと思って裸で賢者様のいる浴室へと向かったのです。
「あの・・・どうも」
声をかけると賢者様は驚いていましたが・・・それでも優しい表情をしていました。今まで見たことないその顔とこれからする事に私は色々ドキドキしながらもなんとか言葉にしました。
「あの・・・さっきはありがとうございました。弟も助けて貰って・・・」
「・・・いや、構わないよ。ただ、女の子が好きでもない異性に気安く肌を晒すものではないよ?」
「・・・私、これしかお礼の方法思いつかなくて・・・あの、伯爵様も気持ちいいって言ってましたし」
辛い記憶だけど、私が苦しいと伯爵様は気持ちいいようでした。しばらくそうして返事を待つと、賢者様は少しだけ悲しそうな表情で私に言いました。
「・・・とりあえず。寒いだろう。湯船に入りなさい」
「えっと・・・いいのですか?私、汚いし・・・」
「なら、洗ってあげるよ。来なさい」
そうして手を引かれて、そういうことをするんだとぎゅっと目を瞑ったのは杞憂に終わりました。賢者様は私の体を優しく洗ってくれて、その温もりになんだかホッとしてしまいました。そう、賢者様は本当にそれだけしかしなかったのです。湯船に浸かると賢者様は私に聞いてきました。
「名前はなんて言うの?」
「・・・ミント。弟はハーブ」
「そうか、ならミント。君には、いや、君たちには明日から色々勉強して貰うが、これからの衣食住は約束しよう。それに前のようなことも今後はしなくていい。代わりに働いて貰うが・・・何かあったら我慢せずに言うこと。いいね?」
「・・・賢者様はどうしてそんなに優しいの?私、忌み子なのに・・・」
どうしてこんなに優しいのだろうか?忌み子の私なんか何の価値もないのに・・・そう思っていると賢者様は私の頭を撫でながら優しく微笑んで言いました。
「私にとっては可愛い子供の1人だからね。それに双子はいけないことじゃない。君も君の弟も産まれてきてくれて私はとても嬉しいよ」
産まれてきて嬉しい。初めて言われた言葉でした。嘘でも冗談でもなく、本気で言ってくれる賢者様に私は思わずまた涙を流してしまいました。初めて嬉しくて泣いてしまったのです。今までは痛くて苦しいから出るものだと思ってましたが・・・そうじゃなくても出ると初めて知りました。
そうして私が泣き止むまで優しく撫でてくれた賢者様のことを私は大好きになりました。きっとこれが初恋なのでしょう。だから・・・私は賢者様のお側にいたいと思いました。
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