悪役令嬢の祖父に転生しました!・・・え?マジで!?

yui

文字の大きさ
25 / 29

22 お悩み!

しおりを挟む
「なぁ、アルベルト。どうすればいいと思う?」

とある昼下がり、皆で昼食を終えてから、書類仕事をしながら俺は敏腕執事のアルベルトと雑談をしていた。最近は専属侍女としていつもそばに居るミントも丁度勉強の時間で席を外しているので本当に久しぶりに男だけの空間だ。

「何がでございますか?」
「杖を使うか使わないかについてだ」
「魔法のことはあまり詳しくないので」
「違う。日常生活での話だ」

まだ一応動くとはいえ、そろそろ必要かもしれないと思い始めた。これまでのリリィとエミリアの2人抱っこでも腰がやんごとなきことになっていたが、そこにミントが加わって俺の腰は砂塵とかそうとしていたのだった。

まあ、そこに時々精神が不安定になる子供もフォローも含めると俺さんが何人いても足りない。いや、こんな老いぼれ増えても全員腰が崩壊して終わりか。

なのでその予防で杖を使うかどうかを検討していると、アルベルトは呆れたような表情で言った。

「回復魔法ではダメなのですか?」
「一時しのぎにしかならないんだよ」
「ですが子供達の傷は綺麗に消えてますよ?」
「他人に使うならある程度コントロールも出来るさ。でも自分にとなるとなかなかハードルが高いんだ」

補助や防御ならともかく、回復は微細なコントロールが要求される。特に自分に使うには針の糸より細いコントロールが要求されるのでぶっちゃけムズすぎるのだ。

「それで杖ですか」
「ああ。でも、カッコ悪く見えないか心配でね。特に孫たちに」
「お嬢様方なら大丈夫かと思いますよ。お嬢様はどんなグロ様でもおそらく受け入れるかと。エミリア様とミントさんに関しては・・・まあ、お二人の様子を見れば大丈夫かと」
「我が孫と同じで優しくていい子だからなぁ・・・」

杞憂でも考えてしまうのは仕方ないだろう。

「それよりも・・・グロ様はどなたか妻に迎える気はあるのですか?」
「いきなり悲しいこと言うなよ。誰もそんな候補いないだろ」
「エミリア様とミントですよ」
「はぁ?こんなジジイに惚れるって?いやー難しいでしょ」
「ですが、もし本気でそれを願ってたらどうなさるのですか?」

まあ、無さそうだけど・・・

「本気で願うなら受け入れるよ。誰から何を言われてもそれが本気であの子達の幸せに繋がるならね」
「・・・かしこまりました」
「それでどう思う?」

有り得ない雑談をバッサリ切り捨てて先程の本題に戻る。うん、恋愛したいけどこんなジジイがモテるわけないもの。その辺理解してるから悲しくなんてない。ついでに腰も痛くないとおもいこみたい。

「そうですね・・・いっそのこと、必要な時だけ若返っては如何ですか?」
「・・・(ガタッ)」

思わず椅子から立ち上がってしまった。なん・・・だと・・・。その手があったか!

「アルベルト!」
「はい?」
「よくやった!」
「はぁ・・・ありがとうございます」
「よし、早速魔法式を書かねば」
「仕事終わってからですよ」

そうして俺はこの日から極秘の研究を始めるのだった。ぐへへ・・・これで腰痛ともおさらばだぜ!

なお、根本的な解決にならないことには触れないでおくれ。俺も心がぴょんぴょーーーごほん!早っていたんだよ。


しおりを挟む
感想 49

あなたにおすすめの小説

転生したら悪役令嬢になりかけてました!〜まだ5歳だからやり直せる!〜

具なっしー
恋愛
5歳のベアトリーチェは、苦いピーマンを食べて気絶した拍子に、 前世の記憶を取り戻す。 前世は日本の女子学生。 家でも学校でも「空気を読む」ことばかりで、誰にも本音を言えず、 息苦しい毎日を過ごしていた。 ただ、本を読んでいるときだけは心が自由になれた――。 転生したこの世界は、女性が希少で、男性しか魔法を使えない世界。 女性は「守られるだけの存在」とされ、社会の中で特別に甘やかされている。 だがそのせいで、女性たちはみな我儘で傲慢になり、 横暴さを誇るのが「普通」だった。 けれどベアトリーチェは違う。 前世で身につけた「空気を読む力」と、 本を愛する静かな心を持っていた。 そんな彼女には二人の婚約者がいる。 ――父違いの、血を分けた兄たち。 彼らは溺愛どころではなく、 「彼女のためなら国を滅ぼしても構わない」とまで思っている危険な兄たちだった。 ベアトリーチェは戸惑いながらも、 この異世界で「ただ愛されるだけの人生」を歩んでいくことになる。 ※表紙はAI画像です

ヒロイン不在だから悪役令嬢からお飾りの王妃になるのを決めたのに、誓いの場で登場とか聞いてないのですが!?

あさぎかな@コミカライズ決定
恋愛
ヒロインがいない。 もう一度言おう。ヒロインがいない!! 乙女ゲーム《夢見と夜明け前の乙女》のヒロインのキャロル・ガードナーがいないのだ。その結果、王太子ブルーノ・フロレンス・フォード・ゴルウィンとの婚約は継続され、今日私は彼の婚約者から妻になるはずが……。まさかの式の最中に突撃。 ※ざまぁ展開あり

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。

下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。 またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。 あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。 ご都合主義の多分ハッピーエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました

美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?

【完結】転生したので悪役令嬢かと思ったらヒロインの妹でした

果実果音
恋愛
まあ、ラノベとかでよくある話、転生ですね。 そういう類のものは結構読んでたから嬉しいなーと思ったけど、 あれあれ??私ってもしかしても物語にあまり関係の無いというか、全くないモブでは??だって、一度もこんな子出てこなかったもの。 じゃあ、気楽にいきますか。 *『小説家になろう』様でも公開を始めましたが、修正してから公開しているため、こちらよりも遅いです。また、こちらでも、『小説家になろう』様の方で完結しましたら修正していこうと考えています。

彼女が高級娼婦と呼ばれる理由~元悪役令嬢の戦慄の日々~

プラネットプラント
恋愛
婚約者である王子の恋人をいじめたと婚約破棄され、実家から縁を切られたライラは娼館で暮らすことになる。だが、訪れる人々のせいでライラは怯えていた。 ※完結済。

婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?

こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。 「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」 そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。 【毒を検知しました】 「え?」 私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。 ※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。

処理中です...