悪役令嬢の父親に転生したので、妻と娘を溺愛します

yui

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しばらくするとサーシャは疲れたのか眠りについたので、俺はサーシャを優しくベッドに戻してから部屋をあとにした。

しかし・・・サーシャにあんな表情をさせてしまうなんて、本当に俺は愚かだ。サーシャとローリエには笑っていてほしい、その一心で色々と手をまわしたのに、その結果心配をかけてしまうなんてダメだな。

自己犠牲の精神と言えば人聞きはいいかもしれない。けど、大切な人に心配をかけるというのは何よりも悪いことだ。うん、反省反省。

そんなことを考えているといつの間にかローリエと母上がお茶をしている部屋に着いたので、俺は気持ちを切り替えて部屋に入った。

「あら?思ったより時間掛かってたわね」

部屋に入ると優雅にお茶を飲む母上の姿。流石貴族、物凄く優雅な光景だが、俺のサーシャはこれよりもさらに神々しい、そう・・・女神のようなお茶の嗜みかたをしているからそれ自体は特に気にせずに俺は半眼で母上に言った。

「母上・・・その羨ましい光景はなんですか?」
「羨ましいって何のことかしら?」
「その膝ですやすや寝ている俺の愛娘についてです」

そう、部屋に入ってからすぐに気づいた。母上がローリエを膝枕しているのだ。なんと羨ましい光景だろうと、俺は言うと母上はわざとらしく笑いながら言った。

「あらあら、カリスも膝枕して欲しいのかしら?サーシャでは満足出来ずに母親に甘えるのはどうなのかしら」
「色々言いたいですが、少なくとも甘えるのはサーシャだけと決めているので違いますよ。まったく、わかっていて言ってますよね?」

まあ、どちらかと言えば俺はサーシャに甘えて欲しいので正確には少し違うかもしれないけど・・・うん、まあ、サーシャに甘えるのもありなので、今度試してみよう。

そんなことを密かに決めていると、母上は少し真面目な表情になってから言った。

「まあ、これは半分くらいはあなたの責任だからとやかく言われることではないわね」
「私の?」
「ローリエ、朝からあなたの様子がおかしいって心配していたのよ。ずっと気にしていたのかあなたの無事の帰宅に安心してすぐに寝ちゃったのよ」
「それは・・・私の責任ですね」

ローリエにもそこまで心配をかけていたなんて・・・本当に俺はダメだな。これじゃあ前のカリスさんと大差ないじゃないか。二人に心配かけて、サーシャにはあんな顔をさせてしまうなんて・・・今度からは二人に心配かけないようにさらに注意して行動するべきだろう。うん。

「母上、後で私のことを叩いてくれませんか」
「痛いのが好きならサーシャに叩いてもらいなさい」
「サーシャの手が傷つくのは嫌なのでそれはダメですね。それに、サーシャは優しすぎます。私を罰することなんで出来ないでしょうしね」

だからこそ、気持ちを切り替えるために、一度罰して貰いたいのだ。サーシャやローリエは優しすぎて俺を罰することは出来ないだろうし、何よりもこれも俺の勝手なケジメというものなので、頼れるのは母上しかいないのだ。

そんな俺の言葉に母上はため息をついてから言った。

「わかったわ。ローリエとサーシャには内緒であなたを叱ってあげるわ」
「ありがとうございます・・・あと、もう少ししたらローリエの膝枕変わってくれませんか?」
「嫌」

そんな感じて俺と母上はローリエが目を覚ますまで、静かにローリエを巡って争ったのだった。




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