悪役令嬢の父親に転生したので、妻と娘を溺愛します

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42 国王陛下の招待状

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「招待状だと?」
「はい。どうやら国王陛下主催の小さなお茶会への招待状みたいです」

書類仕事をしている俺にそう報告してきたのは我が家の執事のジークだ。そして渡されたものを読むとどうやら嘘ではなく、俺にローリエ、サーシャと全員に共にお茶会へ招待する内容が書かれていた。しかし・・・

「よりによってこのタイミングか・・・」

サーシャは一応安定期に入ったとはいえ長時間の外出はあまり喜ばしくない。何かのトラブルでサーシャに負担がかかるようなことになっては困るが・・・果たしてどうするべきか。

「カリス様・・・まさか断るとは仰いませんよね?」
「ジーク。地味に心を読むのはやめなさい」

最近になりジークはどうやら俺の人格を把握したのか時々心を軽く読まれる時がある。うん、地味に優秀なんだけどあんまりうれしくない。どうせならサーシャやローリエに心を読まれ・・・いや、それは逆にダメか。俺の二人への愛情が二人に伝われば流石にひかれるかもしれない。いや、優しいふたりならあまり気にしないで受け入れてくれそうだし、ローリエはまあ笑顔で、サーシャは照れそうでそれはそれでいいが、うむ・・・

などと脱線しそうになる思考を無理やり戻して俺は答えた。

「サーシャの体調次第だな。それにサーシャとローリエが嫌なら断るつもりだ」
「へ、陛下主催のお茶会をですか!?」
「陛下ならこの程度のことで無礼とは言わんさ。まあ他の貴族はうるさいだろうが・・・それは俺がなんとかするから問題はない」

基本的に俺の第一優先は家族だ。国は二の次。確かに次の世代により良きものを残すことも大切なことだが、それ以前に目先の幸せを逃すようなことはしたくないのだ。先ばかりみて目の前をスルーしてはもったいない。

貴族としてはあまり褒められた考え方ではないが、俺としては自分の大切なものを守れないなら貴族なんて肩書き不要だとも思っている。もしこの国が乙女ゲームの強制力とかでローリエやサーシャを不幸にするなら剣を手に二人を連れて旅をする意思もある。まあ非常用としてその手のルートも確保してるし、使用人にももしもの際の話はしてあるので大丈夫だろう。

それに国王陛下主催のお茶会をスルーするのは確かに不敬だが、陛下はその程度のことで怒りをみせるような人間ではないので大丈夫だろう。
まあ、他の貴族連中がそのことを知ったら攻撃材料にしてこちらを叩いてきそうだが・・・それはそれで手の打ちようもあるのでまったく問題はない。

まあ、なんにしても・・・

「サーシャとローリエにまず相談だな」

二人のことだから嫌でも頷いてくれそうだが・・・そこは俺が本心をちゃんと聞けばいいので問題ないだろうと俺は一度仕事を切り上げて部屋を後にしたのだった。
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