悪役令嬢は溺愛される

yui

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親子の対面(初対面?)

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案の定、学園は今回の騒ぎでしばらく休みに入ると使いが来たので、俺とエミリー、ロインとマリーナの4人は早々に城に向かうことにした。

「アルト様」

準備を終えて馬車に乗ろうとするとジークフリードが唐突に話しかけてきた。

「どうかしたのか?」

「例の件ですが・・・アルト様の予想通り、訪問の予定がある姫君が一人いるそうです」

「そうか・・・」

ジークフリードに調べさせていたのはジェシカから警告のあった続編・・・アナザーストーリーのヒロイン候補になりそうな他国の姫の情報だ。

あいつの言葉を全面的に信用するわけではないが・・・用心にこしたことはない。

「名前と国はわかるか?」

「隣国であるアスター王国の第2王女・・・シル・アスター王女です」

「シル・アスター・・・婚約者はいるのか?」

「いいえ。一応、今回の訪問はアルト様の弟であるバス様との親睦が目的らしいですが・・・」

「タイミングが気になるな・・・バスとは前から交流があったのか?」

「いいえ。何回かこの国で見かけてはおられるでしょうが、特別親しくはないそうです。今回は王女様が是非ともと、言ってきているそうです。ただ、アルト様達とタイミングが被る可能性が高いですが・・・」

厄介だな・・・狙いが弟のバスであれば問題はないが・・・その王女が本当にヒロインで尚且つシナリオを知ってる記憶持ちならこちらが圧倒的に不利だ。

原作の『茨の園』の内容は俺でも知ってるから対応は出来たが・・・今回はストーリーどころかヒロインすら誰かわからない状況なのが辛い。

当面はその王女がヒロイン候補と見て警戒するべきか?

「それから・・・例の女子生徒は現在は宣言通り伯爵家に入ったそうです」

「そちらは本当だったか」

まあ、念のためだ。余計な動きをされると面倒なのでジェシカの行動も最後まで監視させていたが・・・あいつは宣言通り伯爵家に嫁として行ったようだ。

こちらは予想通りなので対して気になりはしないが・・・やはり面倒なのは続編関連か?

ストーリーだけでもヒロインに聞いておけば良かったんだろうが・・・

「アルト様?どうかされましたか?」

そんなことを考えていたら馬車に乗っているエミリーが心配そうに声をかけてきた。
いけないいけない・・・。
俺は表情をイケメンアルトにシフトさせると「なんでもないよ」と言って微笑んで馬車に乗った。

うん。面倒だけど、あちらから派手なアクションがなければスルーで行くか?
エミリーの安全が大丈夫ならとりあえずスルーで、もしもの時は潰せばいいかな?

そんなことを考えならがら馬車ではエミリーを愛でていた。






「こちらで陛下と王妃様がお待ちです」

アルトの記憶では久しぶり(俺の体感では初めて)の城で、侍女に案内された応接間に入ると中にはダンディーな金髪の男性・・・アルトの父親である国王のマルス・フォン・クロードとブロンドの薄い髪の若い女性・・・母親で王妃のエスト・フォン・クロードが待っていた。

あ、ちなみにロイン達はロインの父親とマリーナの父親が城に今、いるらしく、そちらに先に行っているので、俺とエミリーだけだ。

父親と母親は俺を見ると嬉しそうな表情を浮かべていたが・・・直後になぜかフリーズした。

どうかしたのかな?

「お久しぶりです父上、母上」

「ご、ご無沙汰しております。陛下、王妃様」

俺の隣で緊張ぎみに少し顔を赤くして挨拶をするエミリー・・・やっぱり未来の義父と義母には緊張するものなのかな?

「お、おう・・・アルトだよな?」

「そうですが・・・お二人とも何故そんな驚いた表情をなさっているのですか?」

意味がわからずそう聞くと二人は顔を合わせてから父上が恐る恐る口を開いた。

「いや・・・お前がエミリーと共に訪問するとは聞いていたが・・・手を繋ぐほどにラブラブとは思わずついな」

「あぁ・・・これですか」

そういえば無意識にエミリーの手を握っていた。
ん?もしかしてエミリーの顔が少し赤いのもそれが原因か?

「すみません。無意識にエミリーのことを求めていたようで・・・」

「まぁ!アルト本当にエミリーのことを・・・」

「ええ。母上。私は本当にエミリーのことが愛しく思っておりますよ」

その返事に・・・母上は顔を輝かせて父上は驚愕の表情を浮かべた。
ちなみにエミリーは顔をさらに赤くしていた・・・二人の前でなければ愛でれたのに・・・残念。
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