8 / 50
6話 父と母とメイド達
しおりを挟む
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
~ハーヴェスト侯爵家 別宅にて~
シエラとメイリスが家を出た頃、
ハーヴェスト家先代当主、ユーグ・ハーヴェストはノアから受け取った手紙を読んでいた。そして静かに、とても静かに怒っていた。
「ほぅ、あそこまで頼まれて結婚させてやったのにこんなことになっていたとは」
「私がついていながら申し訳ございません。」
謝っているのは、シエラに手紙を託されたノアだった。
「貴方は何も悪くないわ。手紙を届けて、事情を説明しただけだもの」
と言って微笑むのは、シエラの母 ラミエ・ハーヴェストだ。
手紙を読んでいたユーグは、急に目を見開き、慌てだした。
「な...っ!シエラは国を出たのか!?」
「私がいた時はまだ家から出ていませんが、その後のことはわかりません」
「なんてことだ......」
とユーグは項垂れた。ラミエは手紙を受け取り、顔を歪めた。
「...............ぞ」
「え?」
「今すぐ!シエラのところに行くぞ!!それと、早急にマノンを帰宅させろ!」
と言うと、慌ただしく外出の準備を始めるのだった。
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
~ ハーヴェスト侯爵家にて ~
一方その頃、
「ちょっと!どういうことよ!!」
「ですから、先程から言っている通り、お嬢様は今外出しておりますので、家に入れることは出来ません」
ハーヴェスト家の門の前ではリリー・アバズリーが訪れていた。
「だーかーら!なんでマノン様の家なのに、この私が入れないのよ!あんな奴が居なくても当主の愛人よ!?お腹の子供がどうなってもいいの!?」
リリーは、外にいるメイドに手当り次第、中に入れろ!と言い続けていた。
呼び止められたメイド達は仕事の邪魔をされて迷惑でしかなかった。
「申し訳ございません。当主からの許可がない限り入れることは出来ません。では、私は洗濯の途中ですので」
などと理由を付けてさっさと立ち去っていくメイド達を見てリリーは腹が立っているようだった。
「当主からの許可なんて要らないわよ!私は愛されているんだから!!」
なんて、訳の分からない事を叫んでいた。
ちょっと!そこのあんた!! と外の掃除をしていたメイドを呼びつけたが、その子は
「リリー様は1週間後に来る、と仰ってましたので、まさか次の日に、また来るとは思っておりませんでした。なので、来客の準備が出来てません。お帰りくださいませ」
と少し嫌味を混ぜて言うと、周りの人達がクスクスっと笑った。
それを見てバカにされてるとわかったようで顔を真っ赤にさせていた。
「なっ......貴方!私が誰かわかってて言ってんの!?」
「えぇ、学生時代の時から男漁りに必死だった、リリー・アバズレさんですよね?噂はよく聞いておりました」
本当にその通りですね、と言ったら周り笑いが少し大きくなった。
「アバズレじゃないわよ!アバズリーよ!!今は帰ってあげるけど、貴方の言ったことを全部マノン様に教えるんだからっ!!」
ここまでバカにされて、居づらくなったのか 覚えてなさいよ!と捨て台詞を吐いて、そそくさと帰っていった。
ハーヴェスト家には、当主交代してから男爵家や子爵家から長子以外の人ががメイドとして働きに来ることがあった。
その理由は様々だが、大体はシエラに憧れてやってくるため、ちゃんと忠誠を尽くしてくれている。
今、アバズリーに嫌味を言ったのは元々、子爵令嬢だ。
だから、自分より下の身分のリリーに対して少し嫌味を言うくらい大して問題にならない。
まぁ、バカだからそんなことも知らないんでしょうけど...と言うとその場にいた人達は声をあげて笑った。
今回の勝者
ハーヴェスト家のメイド( 子爵令嬢 ) 笑
~ハーヴェスト侯爵家 別宅にて~
シエラとメイリスが家を出た頃、
ハーヴェスト家先代当主、ユーグ・ハーヴェストはノアから受け取った手紙を読んでいた。そして静かに、とても静かに怒っていた。
「ほぅ、あそこまで頼まれて結婚させてやったのにこんなことになっていたとは」
「私がついていながら申し訳ございません。」
謝っているのは、シエラに手紙を託されたノアだった。
「貴方は何も悪くないわ。手紙を届けて、事情を説明しただけだもの」
と言って微笑むのは、シエラの母 ラミエ・ハーヴェストだ。
手紙を読んでいたユーグは、急に目を見開き、慌てだした。
「な...っ!シエラは国を出たのか!?」
「私がいた時はまだ家から出ていませんが、その後のことはわかりません」
「なんてことだ......」
とユーグは項垂れた。ラミエは手紙を受け取り、顔を歪めた。
「...............ぞ」
「え?」
「今すぐ!シエラのところに行くぞ!!それと、早急にマノンを帰宅させろ!」
と言うと、慌ただしく外出の準備を始めるのだった。
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
~ ハーヴェスト侯爵家にて ~
一方その頃、
「ちょっと!どういうことよ!!」
「ですから、先程から言っている通り、お嬢様は今外出しておりますので、家に入れることは出来ません」
ハーヴェスト家の門の前ではリリー・アバズリーが訪れていた。
「だーかーら!なんでマノン様の家なのに、この私が入れないのよ!あんな奴が居なくても当主の愛人よ!?お腹の子供がどうなってもいいの!?」
リリーは、外にいるメイドに手当り次第、中に入れろ!と言い続けていた。
呼び止められたメイド達は仕事の邪魔をされて迷惑でしかなかった。
「申し訳ございません。当主からの許可がない限り入れることは出来ません。では、私は洗濯の途中ですので」
などと理由を付けてさっさと立ち去っていくメイド達を見てリリーは腹が立っているようだった。
「当主からの許可なんて要らないわよ!私は愛されているんだから!!」
なんて、訳の分からない事を叫んでいた。
ちょっと!そこのあんた!! と外の掃除をしていたメイドを呼びつけたが、その子は
「リリー様は1週間後に来る、と仰ってましたので、まさか次の日に、また来るとは思っておりませんでした。なので、来客の準備が出来てません。お帰りくださいませ」
と少し嫌味を混ぜて言うと、周りの人達がクスクスっと笑った。
それを見てバカにされてるとわかったようで顔を真っ赤にさせていた。
「なっ......貴方!私が誰かわかってて言ってんの!?」
「えぇ、学生時代の時から男漁りに必死だった、リリー・アバズレさんですよね?噂はよく聞いておりました」
本当にその通りですね、と言ったら周り笑いが少し大きくなった。
「アバズレじゃないわよ!アバズリーよ!!今は帰ってあげるけど、貴方の言ったことを全部マノン様に教えるんだからっ!!」
ここまでバカにされて、居づらくなったのか 覚えてなさいよ!と捨て台詞を吐いて、そそくさと帰っていった。
ハーヴェスト家には、当主交代してから男爵家や子爵家から長子以外の人ががメイドとして働きに来ることがあった。
その理由は様々だが、大体はシエラに憧れてやってくるため、ちゃんと忠誠を尽くしてくれている。
今、アバズリーに嫌味を言ったのは元々、子爵令嬢だ。
だから、自分より下の身分のリリーに対して少し嫌味を言うくらい大して問題にならない。
まぁ、バカだからそんなことも知らないんでしょうけど...と言うとその場にいた人達は声をあげて笑った。
今回の勝者
ハーヴェスト家のメイド( 子爵令嬢 ) 笑
362
あなたにおすすめの小説
幼馴染の王女様の方が大切な婚約者は要らない。愛してる? もう興味ありません。
藍川みいな
恋愛
婚約者のカイン様は、婚約者の私よりも幼馴染みのクリスティ王女殿下ばかりを優先する。
何度も約束を破られ、彼と過ごせる時間は全くなかった。約束を破る理由はいつだって、「クリスティが……」だ。
同じ学園に通っているのに、私はまるで他人のよう。毎日毎日、二人の仲のいい姿を見せられ、苦しんでいることさえ彼は気付かない。
もうやめる。
カイン様との婚約は解消する。
でもなぜか、別れを告げたのに彼が付きまとってくる。
愛してる? 私はもう、あなたに興味はありません!
一度完結したのですが、続編を書くことにしました。読んでいただけると嬉しいです。
いつもありがとうございます。
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
沢山の感想ありがとうございます。返信出来ず、申し訳ありません。
殿下、幼馴染の令嬢を大事にしたい貴方の恋愛ごっこにはもう愛想が尽きました。
和泉鷹央
恋愛
雪国の祖国を冬の猛威から守るために、聖女カトリーナは病床にふせっていた。
女神様の結界を張り、国を温暖な気候にするためには何か犠牲がいる。
聖女の健康が、その犠牲となっていた。
そんな生活をして十年近く。
カトリーナの許嫁にして幼馴染の王太子ルディは婚約破棄をしたいと言い出した。
その理由はカトリーナを救うためだという。
だが本当はもう一人の幼馴染、フレンヌを王妃に迎えるために、彼らが仕組んだ計略だった――。
他の投稿サイトでも投稿しています。
私のことは愛さなくても結構です
ありがとうございました。さようなら
恋愛
サブリナは、聖騎士ジークムントからの婚約の打診の手紙をもらって有頂天になった。
一緒になって喜ぶ父親の姿を見た瞬間に前世の記憶が蘇った。
彼女は、自分が本の世界の中に生まれ変わったことに気がついた。
サブリナは、ジークムントと愛のない結婚をした後に、彼の愛する聖女アルネを嫉妬心の末に殺害しようとする。
いわゆる悪女だった。
サブリナは、ジークムントに首を切り落とされて、彼女の家族は全員死刑となった。
全ての記憶を思い出した後、サブリナは熱を出して寝込んでしまった。
そして、サブリナの妹クラリスが代打としてジークムントの婚約者になってしまう。
主役は、いわゆる悪役の妹です
婚約者が妹と婚約したいと言い出しましたが、わたしに妹はいないのですが?
柚木ゆず
恋愛
婚約者であるアスユト子爵家の嫡男マティウス様が、わたしとの関係を解消して妹のルナと婚約をしたいと言い出しました。
わたしには、妹なんていないのに。
【長編版】この戦いが終わったら一緒になろうと約束していた勇者は、私の目の前で皇女様との結婚を選んだ
・めぐめぐ・
恋愛
神官アウラは、勇者で幼馴染であるダグと将来を誓い合った仲だったが、彼は魔王討伐の褒美としてイリス皇女との結婚を打診され、それをアウラの目の前で快諾する。
アウラと交わした結婚の約束は、神聖魔法の使い手である彼女を魔王討伐パーティーに引き入れるためにダグがついた嘘だったのだ。
『お前みたいな、ヤれば魔法を使えなくなる女となんて、誰が結婚するんだよ。神聖魔法を使うことしか取り柄のない役立たずのくせに』
そう書かれた手紙によって捨てらたアウラ。
傷心する彼女に、同じパーティー仲間の盾役マーヴィが、自分の故郷にやってこないかと声をかける。
アウラは心の傷を癒すため、マーヴィとともに彼の故郷へと向かうのだった。
捨てられた主人公がパーティー仲間の盾役と幸せになる、ちょいざまぁありの恋愛ファンタジー長編版。
--注意--
こちらは、以前アップした同タイトル短編作品の長編版です。
一部設定が変更になっていますが、短編版の文章を流用してる部分が多分にあります。
二人の関わりを短編版よりも増しましたので(当社比)、ご興味あれば是非♪
※色々とガバガバです。頭空っぽにしてお読みください。
※力があれば平民が皇帝になれるような世界観です。
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
何年も相手にしてくれなかったのに…今更迫られても困ります
Karamimi
恋愛
侯爵令嬢のアンジュは、子供の頃から大好きだった幼馴染のデイビッドに5度目の婚約を申し込むものの、断られてしまう。さすがに5度目という事もあり、父親からも諦める様言われてしまった。
自分でも分かっている、もう潮時なのだと。そんな中父親から、留学の話を持ち掛けられた。環境を変えれば、気持ちも落ち着くのではないかと。
彼のいない場所に行けば、彼を忘れられるかもしれない。でも、王都から出た事のない自分が、誰も知らない異国でうまくやっていけるのか…そんな不安から、返事をする事が出来なかった。
そんな中、侯爵令嬢のラミネスから、自分とデイビッドは愛し合っている。彼が騎士団長になる事が決まった暁には、自分と婚約をする事が決まっていると聞かされたのだ。
大きなショックを受けたアンジュは、ついに留学をする事を決意。専属メイドのカリアを連れ、1人留学の先のミラージュ王国に向かったのだが…
〖完結〗王女殿下の最愛の人は、私の婚約者のようです。
藍川みいな
恋愛
エリック様とは、五年間婚約をしていた。
学園に入学してから、彼は他の女性に付きっきりで、一緒に過ごす時間が全くなかった。その女性の名は、オリビア様。この国の、王女殿下だ。
入学式の日、目眩を起こして倒れそうになったオリビア様を、エリック様が支えたことが始まりだった。
その日からずっと、エリック様は病弱なオリビア様の側を離れない。まるで恋人同士のような二人を見ながら、学園生活を送っていた。
ある日、オリビア様が私にいじめられていると言い出した。エリック様はそんな話を信じないと、思っていたのだけれど、彼が信じたのはオリビア様だった。
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる