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19話 ハニーアside
しおりを挟むこうしてお父様にも根回しが済んで、お兄様も私の本気度に気付いてくれたみたいです。
「あっちの国で、王子を誑かした奴がいたらしいが失敗したらしいぞ」
と教えてくれました。
私のアルフレッド様なのに!と思ったけど、きっと可愛くないから失敗したんでしょうね。
今まで勉強とかは自信なかったんですが、顔だけは自信がありますの。
お父様に愛されているだけあって、お母様は皆が認めるほど美人で、私はそんなお母様の娘ですから不細工なわけがありませんわ。
そう考えると、私を見たらアルフレッド様は一目惚れしてしまうんじゃないかしら?
なんてことを日々考えているうちに、ついに留学の日が決まりましたわ。
お父様は凄く寂しがっていたけど、どうせ結婚したら離れるんだし気にしないわ。
一応挨拶が心配だから、とお母様が一緒についてきてくれることになったけど、正直余計なお世話だわ。
だって、私が1人じゃ何もできないって言ったるみたいじゃない!
なんて思いながら、最初は不機嫌なまま隣国に向かったけど、アルフレッド様の顔を見たらそんなの吹き飛んだわ!
写真で見るよりもイケメンで、きっと私と並ぶとお似合いだって言われると思いますの!
そう思っていたのに、アルフレッド様は私とお母様が挨拶をしているのに見向きもせず、隣にいる自分の婚約者のことばかり見つめて.......。
正直アルフレッド様以外は目に入ってきていないから、改めてしっかりと見たけどなーんだ、って思いましたわ。
お兄様もこんなのが良いなんてレベルが低いにもほどがありますわね。
そう思ったから
「まぁ、見た目は私の方が」
なんて言ったけど、なんかよく見るとアルフレッド様とこの令嬢、凄くお似合いじゃない。
2人とも大人っぽくて落ち着いているような雰囲気で、なんか凄く悔しい気持ちになりましたわ。
でも、それくらいで諦めませんけどね。
学園が始まってからは、私の味方を増やすことに専念しましたわ。
すると思った以上にあの令嬢が嫌われていることが分かったので、すぐに皆私の味方になってくれましたの。
でもあの令嬢は
「王妃を侮辱している」
なんて言ってきましたわ。
しかもアルフレッド様にも同じことを言われたからお母様にも相談したんですの。
すると
「人の婚約者を奪おうなんて娼婦のすることよ。やめなさい」
と止められました。
でも、どうしても諦めきれないことをお母様に話すと
「そんな姑息な真似をする人なんか誰も好きになりませんわ。自分の良いところをアピールして、それでも相手にされないなら興味がないのよ」
と助言されました。
なので次の日からは、味方とかそんなのじゃなくて、アルフレッド様に自分のアピールをすることにしましたの。
それなのに全く話も続かないですし、最近は必ずと言ってもいいほどあの令嬢が隣にいるんですの!
私に見せつけているつもりなんですかね?
でもそんなことで諦めるような私じゃないわ!
もっともっとアピールして、アルフレッド様が良い子だな、って思うまで頑張らなきゃ!
明日はどんなアピールをしようかしら?
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