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36話
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お父様との話が終わって部屋に戻ると、ちょうどエリザベス様の様子が落ち着いていましたわ。
私が部屋に入ってきたのに気付いたお母様に
「お母様、ありがとうございます」
私がお礼を言うと、物凄く心配そうな顔をして
「いいのよ。あまり無茶はしちゃダメよ?」
と言ってくれましたわ。
私の中では無茶なんてしていないつもりでしたが、今回のことは反省ですわね。
そう思いながら
「えぇ、わかっていますわ」
と頷くと、お母様は部屋を後にしました。
一応医者に診てもらったところ、ストレスだ、ということでしたわ。
まぁ、そうなりますわよね.......。
「エリザベス様、大丈夫ですの?」
私がそう尋ねると、
「えぇ......流石に取り乱してしまいましたわ」
こればかりは仕方のない事ですのに、エリザベス様は申し訳なさそうに小さくなっていますわ。
なので、なるべく優しく
「無理もありませんわ。私だって信じたくありませんもの」
私がそう言うと、エリザベス様は目に麻見田を浮かべながら
「なんでそんなに落ち着いていられるんですの?私はあれだけで弱ってしまいましたのに......」
と私に尋ねてきました。
落ち着いている、ですか......。
なぜでしょう?やっぱり
「慣れ、でしょうかね?」
私がそう言うと、エリザベス様は大きく目を見開いています。
まぁ、驚きますわよね。
この歳で、こんなことに慣れている、なんて聞いたら。
なので
「こんなことに慣れたくもないですが、王太子の婚約者になって、色んな方々と接してくる機会がありましたもの。もちろん裏切る人いましたわ。だから嫌でも慣れていかなければいけませんでしたの」
と軽く説明をすると、エリザベス様は複雑そうな表情をしていますわ。
そして、
「そうですか.......マリアンヌ様は強いですわね」
とだけ呟きました。
「そんなことはありませんわ。エリザベス様がこんな状況になっても戸惑うことしか出来ませんでしたし」
私は強くなんてありませんわ。
実際、私はいざ、というときに何も出来ませんでしたもの。
なんて思いながら、なんだか重くなってしまった空気を換えるために
「お父様がここまでエリザベス様を連れてきてくれましたのよ」
となるべく明るく言うと、エリザベス様は驚きながら
「そ、そうでしたの?後でお礼に行かないとですわ」
そう言っています。
まぁ、確かに運んでくれたのはお父様が、
「お兄様が連絡してくれたんですって」
この連絡がなければ、誰かが通るまで馬車の中でしたわ。
あ、今考えると御者に頼めば解決しましたのね。
私も取り乱していた証拠ですわ。
なんて思っていると、エリザベス様はお兄様が連絡してくれたのに驚いたのか
「えぇ!?」
と今日一大きな声で驚いていますわ。
なのでにっこりと笑って
「後で一緒にお礼を言いに行きましょうね」
そう言うと、小さく頷きました。
すると
「マリアンヌ様」
エリザベス様が真剣な顔で私を見ているので、
「どうしましたの?」
と返すと
「まだ決まったわけじゃないですわよね?」
そう言いました。
なので、私も
「えぇ、そうですわ」
と返しましたが、違っていて欲しいですわよね。
私もそう思いますわ。
そう思っていると、エリザベス様は
「もしそうだったとしても、真実を受け止めないといけませんわよね」
そう言った表情は、さっきまでの暗い顔ではなく、何かを決意したような、凛とした表情をしていますわ。
なので余計なことは言わず
「......えぇ、そうですわね」
とだけ返して、その話は終わりました。
私が部屋に入ってきたのに気付いたお母様に
「お母様、ありがとうございます」
私がお礼を言うと、物凄く心配そうな顔をして
「いいのよ。あまり無茶はしちゃダメよ?」
と言ってくれましたわ。
私の中では無茶なんてしていないつもりでしたが、今回のことは反省ですわね。
そう思いながら
「えぇ、わかっていますわ」
と頷くと、お母様は部屋を後にしました。
一応医者に診てもらったところ、ストレスだ、ということでしたわ。
まぁ、そうなりますわよね.......。
「エリザベス様、大丈夫ですの?」
私がそう尋ねると、
「えぇ......流石に取り乱してしまいましたわ」
こればかりは仕方のない事ですのに、エリザベス様は申し訳なさそうに小さくなっていますわ。
なので、なるべく優しく
「無理もありませんわ。私だって信じたくありませんもの」
私がそう言うと、エリザベス様は目に麻見田を浮かべながら
「なんでそんなに落ち着いていられるんですの?私はあれだけで弱ってしまいましたのに......」
と私に尋ねてきました。
落ち着いている、ですか......。
なぜでしょう?やっぱり
「慣れ、でしょうかね?」
私がそう言うと、エリザベス様は大きく目を見開いています。
まぁ、驚きますわよね。
この歳で、こんなことに慣れている、なんて聞いたら。
なので
「こんなことに慣れたくもないですが、王太子の婚約者になって、色んな方々と接してくる機会がありましたもの。もちろん裏切る人いましたわ。だから嫌でも慣れていかなければいけませんでしたの」
と軽く説明をすると、エリザベス様は複雑そうな表情をしていますわ。
そして、
「そうですか.......マリアンヌ様は強いですわね」
とだけ呟きました。
「そんなことはありませんわ。エリザベス様がこんな状況になっても戸惑うことしか出来ませんでしたし」
私は強くなんてありませんわ。
実際、私はいざ、というときに何も出来ませんでしたもの。
なんて思いながら、なんだか重くなってしまった空気を換えるために
「お父様がここまでエリザベス様を連れてきてくれましたのよ」
となるべく明るく言うと、エリザベス様は驚きながら
「そ、そうでしたの?後でお礼に行かないとですわ」
そう言っています。
まぁ、確かに運んでくれたのはお父様が、
「お兄様が連絡してくれたんですって」
この連絡がなければ、誰かが通るまで馬車の中でしたわ。
あ、今考えると御者に頼めば解決しましたのね。
私も取り乱していた証拠ですわ。
なんて思っていると、エリザベス様はお兄様が連絡してくれたのに驚いたのか
「えぇ!?」
と今日一大きな声で驚いていますわ。
なのでにっこりと笑って
「後で一緒にお礼を言いに行きましょうね」
そう言うと、小さく頷きました。
すると
「マリアンヌ様」
エリザベス様が真剣な顔で私を見ているので、
「どうしましたの?」
と返すと
「まだ決まったわけじゃないですわよね?」
そう言いました。
なので、私も
「えぇ、そうですわ」
と返しましたが、違っていて欲しいですわよね。
私もそう思いますわ。
そう思っていると、エリザベス様は
「もしそうだったとしても、真実を受け止めないといけませんわよね」
そう言った表情は、さっきまでの暗い顔ではなく、何かを決意したような、凛とした表情をしていますわ。
なので余計なことは言わず
「......えぇ、そうですわね」
とだけ返して、その話は終わりました。
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