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75話
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とりあえず、挨拶も終わって客室にお母様たちを案内することになりましたわ。
お兄様2人はアルフレッド様が、お母様とハーレミアは私が案内することになっていますの。
まず、最初は何も問題がないみたいで良かったですわ。
そう思っていると、急にお母様が
「ねぇ、ユーフェミアが今住んでいる部屋を見て見たいわ」
そう言ってニコニコしていますわね。
私の部屋ですか...........それって、特に何もないんですのよ。
新しいドレスもありませんし、私が来てから買い足した家具もない。
かといって、元々がシンプルなお部屋だったので、お母様たちからしたら、こんなに質素な部屋に住んでいるの?という風に思ってしまいます。
そう思った私は、ニッコリと笑って
「後で案内しますわ」
とだけ言って、素早く私の部屋の前を通り過ぎると
「お姉様、今見せたくないって思いましたわね」
ハーレミアがジト目で私を見ながらそう言ってきましたわ。
流石誤魔化すというのは無理でしたわね。
なので、誤魔化すのは諦めて
「なんでわかりましたの?」
とハーレミアに尋ねると
「お姉様のことなら全てわかりますわ!」
となぜか自信満々にいわれてしまいましたわ。
確かに、なぜかハーレミアには嘘は通用しませんのよね。
すると、お母様も、うふふ、と笑ってから
「私もわかったわよ。そんなことを言ったら余計に気になるわ」
そう言って私の部屋の扉を見ています。
お母様.....そんなに早くから気付いていましたのね。
もう、こうなったらどうやっても誤魔化せない、そう思ったので
「わかりましたわ」
そう言って今通り過ぎたばかりの扉を開けました。
「ここですわよ」
と中に入ると、私達の目の前に上からシュンっと黒い影が振ってきましたわ。
まぁ、誰なのか、なんて確認しなくてもわかりますわ。
「側室様、妹様、お久しぶり」
そう言ったのは私の部屋を見張ってくれているロンです。
普段なら自分の意志で出てくることはありませんが、流石にお母様たちですからね。
出てこないわけにもいきません。
「あら!ロン、久しぶりね」
「本当ね。元気ですの?」
お母様とハーレミアも、上から人が下りてくるのは慣れていることなので、悲鳴を上げることなくロンと挨拶をしていますわ。
久しぶりのお母様たちにロンも嬉しそうです。
後でリンも会わせてあげないとですわね。
そう思っていると、ロンはお母様たちの問いに
「元気、ご飯、美味し」
と言って頷いています。
確かに、従業員のご飯も、料理長がしっかりと美味しく作ってくれているのでメイドからも美味しいと評判でしたわ。
そんなロンを見てお母様は
「そう、それなら良かったわ」
とニコニコしています。
なんか、こうやって話をしていると国に戻ってきた、みたいな気分になりますわね。
まぁ、私の後ろにはメイド長がいるのですぐに現実に引き戻されるというのが何とも言えませんが。
メイド長は急に現れたロンに
「ひぃぃっ!」
と言って後ろに逃げていきましたからね。
そんなに怖がらなくても、何もしなければ味方ですわよ?と後で言っておきましょう。
お兄様2人はアルフレッド様が、お母様とハーレミアは私が案内することになっていますの。
まず、最初は何も問題がないみたいで良かったですわ。
そう思っていると、急にお母様が
「ねぇ、ユーフェミアが今住んでいる部屋を見て見たいわ」
そう言ってニコニコしていますわね。
私の部屋ですか...........それって、特に何もないんですのよ。
新しいドレスもありませんし、私が来てから買い足した家具もない。
かといって、元々がシンプルなお部屋だったので、お母様たちからしたら、こんなに質素な部屋に住んでいるの?という風に思ってしまいます。
そう思った私は、ニッコリと笑って
「後で案内しますわ」
とだけ言って、素早く私の部屋の前を通り過ぎると
「お姉様、今見せたくないって思いましたわね」
ハーレミアがジト目で私を見ながらそう言ってきましたわ。
流石誤魔化すというのは無理でしたわね。
なので、誤魔化すのは諦めて
「なんでわかりましたの?」
とハーレミアに尋ねると
「お姉様のことなら全てわかりますわ!」
となぜか自信満々にいわれてしまいましたわ。
確かに、なぜかハーレミアには嘘は通用しませんのよね。
すると、お母様も、うふふ、と笑ってから
「私もわかったわよ。そんなことを言ったら余計に気になるわ」
そう言って私の部屋の扉を見ています。
お母様.....そんなに早くから気付いていましたのね。
もう、こうなったらどうやっても誤魔化せない、そう思ったので
「わかりましたわ」
そう言って今通り過ぎたばかりの扉を開けました。
「ここですわよ」
と中に入ると、私達の目の前に上からシュンっと黒い影が振ってきましたわ。
まぁ、誰なのか、なんて確認しなくてもわかりますわ。
「側室様、妹様、お久しぶり」
そう言ったのは私の部屋を見張ってくれているロンです。
普段なら自分の意志で出てくることはありませんが、流石にお母様たちですからね。
出てこないわけにもいきません。
「あら!ロン、久しぶりね」
「本当ね。元気ですの?」
お母様とハーレミアも、上から人が下りてくるのは慣れていることなので、悲鳴を上げることなくロンと挨拶をしていますわ。
久しぶりのお母様たちにロンも嬉しそうです。
後でリンも会わせてあげないとですわね。
そう思っていると、ロンはお母様たちの問いに
「元気、ご飯、美味し」
と言って頷いています。
確かに、従業員のご飯も、料理長がしっかりと美味しく作ってくれているのでメイドからも美味しいと評判でしたわ。
そんなロンを見てお母様は
「そう、それなら良かったわ」
とニコニコしています。
なんか、こうやって話をしていると国に戻ってきた、みたいな気分になりますわね。
まぁ、私の後ろにはメイド長がいるのですぐに現実に引き戻されるというのが何とも言えませんが。
メイド長は急に現れたロンに
「ひぃぃっ!」
と言って後ろに逃げていきましたからね。
そんなに怖がらなくても、何もしなければ味方ですわよ?と後で言っておきましょう。
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