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23話
しおりを挟むカイロス様は、私に挨拶をした後にディーヴァンにも挨拶をすると、
「手紙で話がある、としか書いていなかったから何事か、と心配していたんだよ」
と言いながら王宮の中へと案内をしてくれましたわ。
あぁ、カルロス様というのは一体どちら様?と皆疑問ですわよね。
久しぶりに会えたことで少し気分が上がってしまって、説明をするのをすっかり忘れていましたわ。
カルロス様はこの国の第二王子で、そしてグレズリューン王国に3人いる竜騎士の中の1人ですのよ。
なので、当然ですが物凄く強いんですのよ。
しかもカルロス様はそれに加えて勉強も出来る、とのことで、この国の次期陛下と言われていますわ。
ただ、第一王子がいるのでどうなるかはわからない、と毎回言っていますけどね。
そんなことを思いながらカルロス様の横顔を見ると、相変わらず整った顔立ちをしていて、金色のサラサラな髪の毛、そしてグレズリューン王国の王族特有と言われている藍色の瞳。
鍛えているだけあって筋肉がしっかりと付いているのにも関わらず、細見で凄くスタイルが良い、という........一言で言い表すとしたら勝ち組、ですわよね。
性格も良くて、顔もカッコいい、そして強くて賢い。
今まで生きてきた中で、これほどまで完璧な人間は今後現れないのでは?と思うくらいにはカイロス様は完璧な人ですわ。
なんて思っていると、人間の姿になって私の隣を歩くディーヴァンに
「ボーっとしていたらぶつかるぞ」
と言われてしまいましたわ。
そこでハッと我に返りましたが、確かに私の目の前には花瓶が置いてある棚があって、あと少し声をかけるのが遅かったら思いっきりぶつかるところでしたわ。
なので、心の中でディーヴァンに感謝をしながら、今度はしっかりと前を見て歩いていると
「そういえば、アリスティア嬢の婚約者様はバジューリアー王国の第一王子だよね?そろそろ婚姻の時期も決まったの?」
興味津々でカイロス様にそう聞かれましたわね。
これには、咄嗟に何と言って良いのかわからず
「え.......あー....何と言いますか.........」
と言葉を詰まらせてしまいましたわよ。
だって、本当にどうしたらいいのかわからなかったんですもの。
え、えーっと、とりあえず今からこの話もする、ということはあまりペラペラと話してしまうようなことではありませんわよね?
なので、なんと返すのが正解なのか......。
そう思いながら、ただただ苦笑して歩いていると、私のこの雰囲気を察したカイロス様が
「もしかして、あまり仲が良くない、とか?」
心配そうな顔をしてそう聞いてきました。
なので、これをチャンスと言わんばかりに
「まぁ、そんな感じですわね」
と答えてこれ以上聞かないでくれ、というオーラを思いっきり出しておきましたわ。
だって、詳しく聞かれたら全て話してしまいそうですもの。
そうなると、カルロス様は私の婚約破棄なんてつまらない内容の話を再び聞く羽目になってしまいますのよ?
流石に申し訳なさすぎますわ。
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