(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅

あかる

文字の大きさ
8 / 166

ダンジョンと新たな仲間

しおりを挟む
    もやしの水耕栽培を始めた。
    亜空間の中はほんのり明るいけど、影響はない気がする。もし緑の芽が生えてきたら、また何か考えてみよう。

    今日もダンジョンだ。ミニスライムだけど、気を付けないと酸で溶かされる事が分かった。シュガーの毛が溶かされていたのだ。幸い皮膚までは行かずに済んだけど、毛も治るように回復魔法をかけたら、もふもふが戻った。

    緑豆を集めながら進んだら、下りの階段を見付けた。
   二階層だ。魔物はアシッドアント。飛ばしてくる酸を避けながら双剣を振るう。さすがミスリル。軽い力でもよく切れる。
    だけど酸を避けて切るよりも…試してみるか。

    収納庫から取り出したのは鍬。耕すように振るうと、丁度首の所に刃が当たる。
    ドロップアイテムは酸袋か、甲殻の一部。
    うん。これならサクサク行ける。通路が狭いのが欠点だよね?
「鍬の扱いが堂に入ってますね」
「絶対褒めてないでしょ。これは農園のゲームと、昔、おばあちゃん家が農家だったからお手伝いでやってた事を覚えていただけだよ」

「…すみません」
    …へ?聞き間違いだろうか?シュールが謝るなんて。
「あ、あなたが若かったせいで、死因を作る事も出来ず、向こうでは大変な事になっていたんですよ!…確認を怠った私のちょっとした凡ミスのせいですね」

    事故なんかだと、ドライバーのちょっとしたミスが事故に繋がる事もある。だから事故だったと割り切る事も出来るけど、事故を起こした人だってちゃんと罰を受ける。
「ちゃんと反省してるなら、もういいよ」
「メイさん…ま、まあ。今は死神に復帰出来るように頑張るだけです」

    さて。次は三階層だ。
    おお!羊が2本足で立って歩いている!名前はモコモコ。
「もふもふふわふわー!ああ…愛が痛い」
「何やってるんですかメイさん!それは愛じゃなくて攻撃です!」
「うにゃにゃ!」
(うん?シュガーの事は大好きだよ?)
    ヤキモチ?シュガーは可愛いな。

    もう、やっつければいいんでしょ?てか、ほんの少し試したけど、ダンジョン内の魔物はテイムは出来そうもない。

    倒すと肉か毛が残る。うん…せめてジンギスカンにして美味しく完食するね?
    肉も毛も絶対に一匹分はないけど、さっきの蟻だって全部残った訳じゃない。
    そんなもんなのかな?

    このもふもふの毛はとっておけば暖かい服を作れるかもしれない。
   お金は適当に貰ったけど、価値とか全く分からないし。

    階段は見付けたけど、もふもふの毛も肉ももっと集めたいな。
    まあ一応、魔法石には触れておく。そっと下を覗くと、大きなカマキリ。絶対に食べられない奴だ。
    
(あ!待って、シュガー!)
    勘違いしたシュガーが行ってしまった。
(シュガー!今日は降りないよ!)
    魔法で牽制しつつ、シュガーが戻ってくるのを待つ。
    階段前に陣取っているこいつは倒そう。
「うわ…リーチ長いのは狡い!」
    鎌の動きを良く見ながら躱し、風の槍を叩き込む。
    体力があるカマキリだな。大分動きが鈍くなったところに、シュガーが後ろから爪攻撃する。

   やっと倒れた。鎌が残ったけど要らない。
シュガーの傷を治してやりながら、魔力を見ているけど回復が異様に遅い。
「あれー?ダンジョンに魔力、吸われてる?」
「こういった施設が只で利用出来るはずはないと思いますが?」

    うん…そりゃそうか。
(シュガー、戻ろうか)
    魔法石に触れて外に出たいと思うと、出られた。

    私達がダンジョンから出ると、驚いたように大きなもふもふが飛びすさった。
「グルル…」
    唸り声と共に、バチバチと雷が爆ぜた。
    結界で弾いて改めてもふもふを見る。
「待って、シュガー。とても凛々しいもふもふだね。ね、従魔にならない?」
「ガウッ!」
    攻撃は、結界に弾かれた。うーん。何か手はないかな?

    肉串を投げる。
「名前はランスでどう?私の従魔になってくれるなら食べていいよ?」
    槍のように鋭い気配。きっとこの子は強いのだろう。こんなもふもふが…じゃなくて、こんなに強い子が仲間になってくれたらいいな。

    肉と私を交互に見て、肉を食べた。それと同時にパスが繋がった。…もしかして、テイムの基本て餌付け?
(宜しくね!ランス)
    ランスなんて名前付けちゃったけど、女の子だったらどうしよう?嫌がったら変える事は…できそうもないな。
    ごめん。次があったら気をつける。

    よし!じゃあランス、ステータスオープン!

   ランス(5)   メイの従魔
    サンダーウルフ    レベル52

     スキル
    雷魔法    風魔法    氷魔法    咆哮
    状態異常耐性    魔法耐性    威圧
    空歩    縮地    探知    忍び足
    気配隠蔽    魔眼    爪攻撃
    噛み砕き

    思ってたよりも強い子だった。よく私にテイムされたな…食欲に負けたんじゃないよね?

(私はメイ。こっちはシュガー。仲良くしてね。この骸骨は…)
(メイさん、どうせ私の姿は見えてませんよ)
    そうなのか。可愛い妖精ならともかく、不気味なミニ骸骨じゃな…
「今、何か失礼な事考えませんでしたか?」
    無駄に鋭い。

    クリーンで綺麗にしてやると、銀の毛並みは輝くように綺麗になった。
    シュガーとランスの魔眼の効果は別物みたいだ。シュガーは夜目と麻痺の目。ランスは夜目と遠視。二つ以上の効果があると統合されるスキルもあるみたいだ。
   
    私も頑張れば夜目のスキルを取れるかな?
    …やっぱ無理。夜ご飯を食べたらすぐに眠くなっちゃうんだもん。お陰で最近は小説も読めない。

    今日の夜ご飯は昨日仕込んでおいたモツ煮込み。2回も下茹でしてお湯を変えて、肉の臭みを取るハーブも使って煮込んだ。
    歯応えが凄い。そういえば私の歯は乳歯だ。うーん。顎の力が強くなりそうだな。
    シュガーも、ランスは特に大食いかも?体が大きいもんね。モツ煮込みは鍋一つ一回でなくなってしまった。
(二人共、足りた?)
    うん。満足そうだ。ランス用の水を飲む器を用意して魔法で水を満たしてやると、凄い勢いで飲んだ。味付け濃かったかな?

    さすがにランスはベッドに入れない。町に行ったらみんなで寝られるような大きいベッドが欲しいな。
しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

神による異世界転生〜転生した私の異世界ライフ〜

シュガーコクーン
ファンタジー
 女神のうっかりで死んでしまったOLが一人。そのOLは、女神によって幼女に戻って異世界転生させてもらうことに。  その幼女の新たな名前はリティア。リティアの繰り広げる異世界ファンタジーが今始まる!  「こんな話をいれて欲しい!」そんな要望も是非下さい!出来る限り書きたいと思います。  素人のつたない作品ですが、よければリティアの異世界ライフをお楽しみ下さい╰(*´︶`*)╯ 旧題「神による異世界転生〜転生幼女の異世界ライフ〜」  現在、小説家になろうでこの作品のリメイクを連載しています!そちらも是非覗いてみてください。

滅びる異世界に転生したけど、幼女は楽しく旅をする!

白夢
ファンタジー
 何もしないでいいから、世界の終わりを見届けてほしい。  そう言われて、異世界に転生することになった。  でも、どうせ転生したなら、この異世界が滅びる前に観光しよう。  どうせ滅びる世界なら、思いっきり楽しもう。  だからわたしは旅に出た。  これは一人の幼女と小さな幻獣の、  世界なんて救わないつもりの放浪記。 〜〜〜  ご訪問ありがとうございます。    可愛い女の子が頼れる相棒と美しい世界で旅をする、幸せなファンタジーを目指しました。    ファンタジー小説大賞エントリー作品です。気に入っていただけましたら、ぜひご投票をお願いします。  お気に入り、ご感想、応援などいただければ、とても喜びます。よろしくお願いします! 23/01/08 表紙画像を変更しました

転生したので好きに生きよう!

ゆっけ
ファンタジー
前世では妹によって全てを奪われ続けていた少女。そんな少女はある日、事故にあい亡くなってしまう。 不思議な場所で目覚める少女は女神と出会う。その女神は全く人の話を聞かないで少女を地上へと送る。 奪われ続けた少女が異世界で周囲から愛される話。…にしようと思います。 ※見切り発車感が凄い。 ※マイペースに更新する予定なのでいつ次話が更新するか作者も不明。

【大賞・完結】地味スキル《お片付け》は最強です!社畜OL、異世界でうっかり国を改革しちゃったら、騎士団長と皇帝陛下に溺愛されてるんですが!?

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞で大賞をいただきました】→【規約変更で書籍化&コミカライズ「確約」は取り消しになりました。】 佐藤美佳子(サトウ・ミカコ)、享年28歳。死因は、過労。連日の徹夜と休日出勤の果てに、ブラック企業のオフィスで静かに息を引き取った彼女が次に目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界だった。 新たな生を受けたのは、田舎のしがない貧乏貴族の娘、ミカ・アシュフィールド、16歳。神様がくれた転生特典は、なんと《完璧なる整理整頓》という、とんでもなく地味なスキルだった。 「せめて回復魔法とかが良かった……」 戦闘にも生産にも役立たないスキルに落胆し、今度こそは静かに、穏やかに生きたいと願うミカ。しかし、そんな彼女のささやかな望みは、王家からの突然の徴収命令によって打ち砕かれる。 「特殊技能持ちは、王宮へ出仕せよ」 家族を守るため、どうせ役立たずと追い返されるだろうと高をくくって王都へ向かったミカに与えられた任務は、あまりにも無謀なものだった。 「この『開かずの倉庫』を、整理せよ」 そこは、数百年分の備品や資材が山と積まれ、あまりの混沌ぶりに探検隊が遭難したとまで噂される、王家最大の禁足地。 絶望的な光景を前に、ミカが覚悟を決めてスキルを発動した瞬間――世界は、彼女の「お片付け」が持つ真の力に震撼することになる。 これは、地味スキルでうっかり国のすべてを最適化してしまった元社畜令嬢が、カタブツな騎士団長や有能すぎる皇帝陛下にその価値を見出され、なぜか過保護に甘やかされてしまう、お仕事改革ファンタジー。

【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです

yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~ 旧タイトルに、もどしました。 日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。 まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。 劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。 日々の衣食住にも困る。 幸せ?生まれてこのかた一度もない。 ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・ 目覚めると、真っ白な世界。 目の前には神々しい人。 地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・ 短編→長編に変更しました。 R4.6.20 完結しました。 長らくお読みいただき、ありがとうございました。

転生令息は攻略拒否!?~前世の記憶持ってます!~

深郷由希菜
ファンタジー
前世の記憶持ちの令息、ジョーン・マレットスは悩んでいた。 ここの世界は、前世で妹がやっていたR15のゲームで、自分が攻略対象の貴族であることを知っている。 それはまだいいが、攻略されることに抵抗のある『ある理由』があって・・・?! (追記.2018.06.24) 物語を書く上で、特に知識不足なところはネットで調べて書いております。 もし違っていた場合は修正しますので、遠慮なくお伝えください。 (追記2018.07.02) お気に入り400超え、驚きで声が出なくなっています。 どんどん上がる順位に不審者になりそうで怖いです。 (追記2018.07.24) お気に入りが最高634まできましたが、600超えた今も嬉しく思います。 今更ですが1日1エピソードは書きたいと思ってますが、かなりマイペースで進行しています。 ちなみに不審者は通り越しました。 (追記2018.07.26) 完結しました。要らないとタイトルに書いておきながらかなり使っていたので、サブタイトルを要りませんから持ってます、に変更しました。 お気に入りしてくださった方、見てくださった方、ありがとうございました!

大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!

古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。 その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。 『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』 昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。 領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。 一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――

貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ

ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます! 貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。 前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?

処理中です...