(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅

あかる

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    フレイムは、とりあえず影の中に入れた。ここなら走っての移動にも、突然の魔物襲撃にも安心だ。
    幾度か魔物に遭遇したが、問題なく撃退できた。

    森の出口に近づくにつれて、魔物も弱くなっていくみたいだ。
    アオナやアジタケ、薬草を採取しながら進むと、ようやく高い塀に囲まれた町が見えてきた。

    私は西にある村からお使いに来た子供。魔法が得意なので、どうにか来られた。両親は用事があるので一緒には来られない。
 
    両親がいないとなると、ろくな目に合わないかもしれない。とりあえず今は、買い物ができるだけでいい。

    森は南側に広がっているので、西門を目指す。
    ここからはランスもシュガーも影の中だ。平地にはゴブリンやホーンラビット等、私でも容易に対処出来る魔物しかいない。
    恐らくはレベルが上がったからだろう。あっという間にレベルは18になっていた。

「止まりなさい。お嬢さん、親とはぐれたのかな?」
「ううん、あっちから来たの。お使いなの」
    3歳ってこんな感じでいいのかな?
「トマル村から?一人で?魔物には会わなかったのかな?」
「いたけど、魔法でやっつけたの」
「参ったな…」
    綺麗な服を着ている。平民ではないのか?
「お兄さんが案内してあげようか?」
「大丈夫」
    5歳に満たない子供には、入街税も取れない。

「身分証は…それもないか。けど、本当に一人で大丈夫かな?」
「あの、身分証って?」
「ああ。5歳になると役所等で発行して貰えるんだよ。各種ギルドでも発行して貰えるけど、労働の義務が発生するからね」

    身分証か…親がいなくても発行して貰えるのかな?
    まあ、あと2年あるし、その時は考えよう。

    お金の価値は良く分からないけど、文字は読める。
    鉄貨という何の装飾もない四角くて装飾のないこれが、10円位?
    銅、銀、金と価値は上がっていくみたいだ。それに伴って偽造出来ないようにか、装飾が増える。でも、銀貨も金貨もメッキだ。
    恐らくその辺は金属の価値が違うのだろう。

    このやたら装飾の多いお金はもっと価値がありそうだ。出さない方が賢明だろう。素材はミスリルっぽいし。

    家具屋は基本的に受注生産らしい。ただ、リサイクル店もあって、そちらに大きなベッドがあった。
    これならもふもふに挟まれて眠れる大きさだ。
    ベッドは板の上に皮を敷いて眠るのが普通らしい。

    子供用のベッドは、柔らかい敷物が敷いてある。きっとネリーが作ってくれたのだろう。
    とりあえず綿花は収穫出来る状態になっている。綿入り布団を作ろう。
    亜空間の中はいつも適温なので、被る物は必要ないけど、一応薄手の毛布を使っている。まあ、子供用だけど。
    シュガーはかけると嫌がるので、そのままだ。

    即金で支払って収納庫に入れたら驚ろかれた。私の稼いだお金じゃないから、親に貰った事にした。ある意味合ってるよね。

    残念ながら米は売っていない。米も育てられたらいいな。陸稲だったら水田にする必要ないからゲームの中でも育てられるよね?
    小麦粉は、ゲーム内とは違って白くない。全粒粉みたいな感じだ。
    うん…?白いのもあるのか。全粒粉の方が安いなんて、逆じゃないのかな?
    
    屋台も並んでいる。それぞれ少しずつ買って、味の研究をしよう。なんて、この世界の料理に興味があるだけなんだけど。

    んー?このスープ、出汁が入ってないな。コンブーでもカシオブツでもいいから、使えばもっと美味しくなるのにな。残念。

    オーク肉の串焼きにベーコン串。ホーンラビットの肉にタレを付けて焼いた物。この辺はお土産に多く買った。ベーコンか…オークもハイオークも収納庫の中に入っているから、作ってみようかな?
    燻製箱なら割と簡単に作れそうだし、魚や卵も燻製にしたら美味しいだろうな。

    ここは調味料を置いてある。残念ながら醤油はない。味噌もないな。
    でもビネガー…酢がある。よし!これでフレッシュチーズが作れる!
    フレッシュチーズもだけど、マヨネーズも作れる。
    動物性の油も売ってるけど、植物性の油だけ買った。
    ソースはさすがにないか。仕方ない。自作しよう。

    この瓶に入った液体は…甘水?何だろう?鑑定ではそのまま甘い水としか出なかったけど、水飴みたいなものかな?しかもそんなに高くないし。
    いや、おやつって考えると高いかな?でも、砂糖代わりに使えたら嬉しいな。
    普通の砂糖はないみたいだし、少し買ってみよう。

    まだ育てられない野菜も買ったし、そろそろ町を出よう。西門から出てまっすぐ進み、途中で人の目の届かない所で亜空間に入り、みんなを影から出した。

(人族の町は初めて見たにゃあんなに大勢人がいるなんて、凄いにゃ)
(え?見えてたの?)
(メイが見てた景色が見えてたにゃ。不思議にゃー?)
    良く分からないけど、そういう物なのかな?

    フレイムは、ずっと眠っていたみたいだ。起きたらすぐに、餌を要求してくる。ミンチにしたオーク肉は多めに用意してあるので、すぐにあげた。
    相変わらず凄い食欲だ。

(この小さな身体のどこに入っていくんだろうね)
(にゃー達もご飯にするにゃ!)

    とりあえず、肉串を出してやる。
(ん?あんまり美味しくない?)
(にゃー達はメイの魔力の味がした方が好きなだけにゃ。気にしなくてもちゃんと食べるにゃ)
    魔力の味、か。料理をしてると魔力が移るって事?私には全く分からないけど、そういう事なら頑張って料理しよう。

    よし!今日道具屋で見つけた物を試してみよう。
(二人共、これでブラッシングしてあげる)
    硬めの毛が細かく並んだそれは、人間用というより、動物用かも。
    いつもクリーンで綺麗にはしてるけど、これでより一層艶々になるに違いない。
    二人共気持ち良さそうだ。触り心地も最高だ。

    さて、これからどうしよう?ダンジョンも続きが気になるんだよね。ランスが加わった事で戦力は大幅にアップしたし、カマキリの下はまた美味しい食べ物かもしれない。

    季節は実りの秋だ。森を探索すれば何か見つかるかもしれない。

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