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熱交換の魔道具
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二段ベッドの下の段に、シュガーと二人で寝る。
「姉妹が一緒だと羨ましいわ。私の姉さんは、家業の手伝いをしているのよ」
「家業って?」
「あら、やっぱり知らなかった?うちは魔道具と薬のお店よ。残念ながらおばあちゃんの才能を受け継いだのはエリー姉さんだけなのよ。将来は錬金術師ね」
「へえ…」
「だから私が色々材料を取ってこられるように、冒険者になるのよ?」
「そっか…春になったらアルマのお店、行ってみたいな」
「うん!良かったら、購入もお願いね?」
「あ…私も一応錬金術師。大した物は作れないけど」
「そうなんだ…メイって多才ね」
神様直伝の技術です。
でもオージェの作り方と他の人の作り方は違うかもしれない。魔法だってそうなのだ。
ポーションは薬学台を使わなくても結構作れるようになった。でも魔道具はそういう便利台がないし、一から勉強して、どうにか単一属性魔法を使う物が出来るようになったばかりだ。
魔道具に関してはまだまだ素人。プロの錬金術師に話を聞いてみたいな。
「明日は休みだね…でもこの雪じゃ、どこも行けないけど」
雪か…せめて主要道路だけでもどうにかならないかな?
ギルド依頼でも雪かきがあるけど、安い上に次々降るから不人気依頼らしい。大変だしね。
温泉でも出ればその熱で…いや、そもそも温泉が通っているか。
井戸はあるけど、あるとすれば温泉はかなりの深さだ。魔法でも掘るのは難しいし、それを煉瓦の下に通せるかというと…
現実的じゃないな。でも、地熱か…ほんの1メートル下でも、地面は凍らない。0度以下にならないからだ。
雷魔法が普及してないのも、その仕組みが理解出来ないから?魔物が雷魔法を使っても、特性だとしか思われてないのだろう。
煉瓦の全てを魔道具にするのは難しい。魔道具にはエネルギーが必要だからだ。交互に一つ飛ばしで設置するとしても、どれだけの魔石が必要になるか…
なら、本当に地熱を利用したら?1メートル下の熱と、表面の煉瓦の熱をもし交換出来るようにしたら?
熱を発するのには結構魔力が必要。でも濃度の差はあるけど、魔素はどこにでもある。
ただ、魔素を利用するやり方とか、そういう物がどうやればいいか、全く想像がつかない。
明日の休み、無理してでも教会に行ってみよう。オージェがいるかは分からないけど、こういう相談が出来るのはオージェだけだ。
朝早くに目を覚ましたメイは、いつものように魔物の姿になっているシュガーを起こして、朝食を食べる。
(シュガー、私は教会に出掛けてくるね。留守は適当によろしく)
(適当にゃ?)
(訓練してるとか、適当に)
(分かったにゃ…気をつけてにゃ?)
姿を消して飛んで行くだけだ。
インビジブルと反重力、それに慣性制御の魔法。
飛ぶというよりは漂っている。しかも地面からは1メートルも離れていない。
だって怖いじゃん?私、ジェットコースターとか苦手だったし、羽根がないんだから、人は空を飛ぶようにはできていない。
教会では、辛うじて敷地内は雪かきされている。
教会はスキルの宝庫だそうで、加護や祝福が付く可能性もあるから、修行に来る人も多い。一方で、心付けをすれば傷も癒してもらえる。
神託…というか、一方的なお喋りを受け取るのもここだし、教会には神様の世界に繋がる何かがあるのかな?
オージェ…いてくれるといいな。
浮遊感。因みに私がこっちに来ている間は地上の時間は止まっているそうだ。
「オージェ…良かった」
というか、寝てる…あれ?この前出荷したスルメ?
「うっかり飲み過ぎたわい。久しぶりじゃの、メイ」
「うん。このスルメは?神様って食べなくてもいいんでしょ?」
「嗜好品というやつじゃな。酒のツマミじゃ。メイの手作り料理が最近の楽しみじゃ」
やっぱり農園の出荷箱は神様の世界に繋がっていたんだね。
「それは…まあいいや。聞きたい事があったの」
メイは、熱を交換する魔道具が出来ないか、相談した。
「なるほどな…メイは面白い事を考えるな。そして知識も、この世界だけで生きていたら持ち得ない物が多い。ネリーも感心していた。メイの科学的知識による魔法は、リンドルグにはなかった魔法だからな」
「使ってたらまずいかな?」
「心配はないさ。独自の魔法ばかり研究してる奴らもいる位だし、まあ、雷の魔法を使う時は気をつけてくれ」
オージェは設計図を書いてくれる。
「自然に漂う魔素を利用する時はこう書く。大昔は使われていたが、使われる力が大きい時には役に立たない。それで、この部分で…」
分かりやすく説明して貰えた。
「メイ、お前さんの持つ神器は落としても失くしても戻ってくる便利な物だが、従魔以外には見せてはならん。旨い物を作ってもらっているお礼に、その中での労働を助ける物を今、作っている所じゃ。出来るのを楽しみに待っておれ」
へえ…何かな?
確かに人の倍働いている感じだから、大変でもあるけど、結構楽しい。達成感があるからね。
「ご飯はみんなで分けてるとして、魔道具は?」
「ダンジョンの宝箱の中身じゃな」
「ええっ?!じゃあ、私が造った物も私が受け取る事もあるの?」
「確率としてはかなり低いな。今通っているダンジョンもそうだが、ダンジョンには罠もあるし、危険はかなりある。気をつけてな」
「うん、ありがとう」
あとはラスカームがいたので、折角だから稽古をつけてもらった。
「メイも強くなったな」
「レベルのお蔭だよ。それと、ラスカームも色々教えてくれるし」
「対人戦のやり方も少し覚えたみたいだな。何、肉体がここにはなくても、魂が動きを覚えるさ」
魂だけなのに、かなりの疲労感だ。
「大丈夫か?メイ。盗賊なんかの討伐は、なまじ記憶がある分、辛いかもしれない。だけど人の道を外れた奴らに遠慮は無用だ」
「大丈夫。私には自分以外にも大切な物があるから」
教会に戻ると、やっぱり時間は全く経っていない。朝から疲れたな…今日はのんびり過ごそう。
「姉妹が一緒だと羨ましいわ。私の姉さんは、家業の手伝いをしているのよ」
「家業って?」
「あら、やっぱり知らなかった?うちは魔道具と薬のお店よ。残念ながらおばあちゃんの才能を受け継いだのはエリー姉さんだけなのよ。将来は錬金術師ね」
「へえ…」
「だから私が色々材料を取ってこられるように、冒険者になるのよ?」
「そっか…春になったらアルマのお店、行ってみたいな」
「うん!良かったら、購入もお願いね?」
「あ…私も一応錬金術師。大した物は作れないけど」
「そうなんだ…メイって多才ね」
神様直伝の技術です。
でもオージェの作り方と他の人の作り方は違うかもしれない。魔法だってそうなのだ。
ポーションは薬学台を使わなくても結構作れるようになった。でも魔道具はそういう便利台がないし、一から勉強して、どうにか単一属性魔法を使う物が出来るようになったばかりだ。
魔道具に関してはまだまだ素人。プロの錬金術師に話を聞いてみたいな。
「明日は休みだね…でもこの雪じゃ、どこも行けないけど」
雪か…せめて主要道路だけでもどうにかならないかな?
ギルド依頼でも雪かきがあるけど、安い上に次々降るから不人気依頼らしい。大変だしね。
温泉でも出ればその熱で…いや、そもそも温泉が通っているか。
井戸はあるけど、あるとすれば温泉はかなりの深さだ。魔法でも掘るのは難しいし、それを煉瓦の下に通せるかというと…
現実的じゃないな。でも、地熱か…ほんの1メートル下でも、地面は凍らない。0度以下にならないからだ。
雷魔法が普及してないのも、その仕組みが理解出来ないから?魔物が雷魔法を使っても、特性だとしか思われてないのだろう。
煉瓦の全てを魔道具にするのは難しい。魔道具にはエネルギーが必要だからだ。交互に一つ飛ばしで設置するとしても、どれだけの魔石が必要になるか…
なら、本当に地熱を利用したら?1メートル下の熱と、表面の煉瓦の熱をもし交換出来るようにしたら?
熱を発するのには結構魔力が必要。でも濃度の差はあるけど、魔素はどこにでもある。
ただ、魔素を利用するやり方とか、そういう物がどうやればいいか、全く想像がつかない。
明日の休み、無理してでも教会に行ってみよう。オージェがいるかは分からないけど、こういう相談が出来るのはオージェだけだ。
朝早くに目を覚ましたメイは、いつものように魔物の姿になっているシュガーを起こして、朝食を食べる。
(シュガー、私は教会に出掛けてくるね。留守は適当によろしく)
(適当にゃ?)
(訓練してるとか、適当に)
(分かったにゃ…気をつけてにゃ?)
姿を消して飛んで行くだけだ。
インビジブルと反重力、それに慣性制御の魔法。
飛ぶというよりは漂っている。しかも地面からは1メートルも離れていない。
だって怖いじゃん?私、ジェットコースターとか苦手だったし、羽根がないんだから、人は空を飛ぶようにはできていない。
教会では、辛うじて敷地内は雪かきされている。
教会はスキルの宝庫だそうで、加護や祝福が付く可能性もあるから、修行に来る人も多い。一方で、心付けをすれば傷も癒してもらえる。
神託…というか、一方的なお喋りを受け取るのもここだし、教会には神様の世界に繋がる何かがあるのかな?
オージェ…いてくれるといいな。
浮遊感。因みに私がこっちに来ている間は地上の時間は止まっているそうだ。
「オージェ…良かった」
というか、寝てる…あれ?この前出荷したスルメ?
「うっかり飲み過ぎたわい。久しぶりじゃの、メイ」
「うん。このスルメは?神様って食べなくてもいいんでしょ?」
「嗜好品というやつじゃな。酒のツマミじゃ。メイの手作り料理が最近の楽しみじゃ」
やっぱり農園の出荷箱は神様の世界に繋がっていたんだね。
「それは…まあいいや。聞きたい事があったの」
メイは、熱を交換する魔道具が出来ないか、相談した。
「なるほどな…メイは面白い事を考えるな。そして知識も、この世界だけで生きていたら持ち得ない物が多い。ネリーも感心していた。メイの科学的知識による魔法は、リンドルグにはなかった魔法だからな」
「使ってたらまずいかな?」
「心配はないさ。独自の魔法ばかり研究してる奴らもいる位だし、まあ、雷の魔法を使う時は気をつけてくれ」
オージェは設計図を書いてくれる。
「自然に漂う魔素を利用する時はこう書く。大昔は使われていたが、使われる力が大きい時には役に立たない。それで、この部分で…」
分かりやすく説明して貰えた。
「メイ、お前さんの持つ神器は落としても失くしても戻ってくる便利な物だが、従魔以外には見せてはならん。旨い物を作ってもらっているお礼に、その中での労働を助ける物を今、作っている所じゃ。出来るのを楽しみに待っておれ」
へえ…何かな?
確かに人の倍働いている感じだから、大変でもあるけど、結構楽しい。達成感があるからね。
「ご飯はみんなで分けてるとして、魔道具は?」
「ダンジョンの宝箱の中身じゃな」
「ええっ?!じゃあ、私が造った物も私が受け取る事もあるの?」
「確率としてはかなり低いな。今通っているダンジョンもそうだが、ダンジョンには罠もあるし、危険はかなりある。気をつけてな」
「うん、ありがとう」
あとはラスカームがいたので、折角だから稽古をつけてもらった。
「メイも強くなったな」
「レベルのお蔭だよ。それと、ラスカームも色々教えてくれるし」
「対人戦のやり方も少し覚えたみたいだな。何、肉体がここにはなくても、魂が動きを覚えるさ」
魂だけなのに、かなりの疲労感だ。
「大丈夫か?メイ。盗賊なんかの討伐は、なまじ記憶がある分、辛いかもしれない。だけど人の道を外れた奴らに遠慮は無用だ」
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