(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅

あかる

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ダンジョンと本マグロ

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    本当に、あの魔物は何とかならないものか…というか、サイズも大きくなって、気色悪さは上がっているし。
    出来れば記憶ごと消し去りたいよね。
「もしかして、アレの上位種とかもいるのかな」
「主にそこまで毛嫌いされるとは、その魔物も哀れに感じるな」

「しょうがないじゃん。生理的に受け付けないんだから」
    というか、ダンジョンにいるような魔物じゃないよね。食べ残しだってダンジョンに吸収されちゃうし。

    気を取り直して7階層からだ。音が聞こえてくるけど、それは気にしない事にする。

    7階層の魔物はフライバイパーだ。蛇の体に皮膜が付いていて、それを使って飛べるみたいだ。
    木から木に飛び移る蛇はいたけど、こっちの蛇は滑空、旋回して飛んでいる。
    風魔法かな。倒すと、皮膜か切り身が残る。

    看破    フライバイパーの切り身     白身で癖がなく、美味だが肉質は硬い    一夜干し等が人気

    ほほう。冒険者さん達もおつまみ狙いだね。

    ここには飛ぶ魔物ばかりだな。空中戦が無理なシュガーは魔法でやるか、支援するしかない。
    こう冒険者が多かったら、他のみんなも実力は発揮出来ていないけど、空中に足場を作ったりして、剣で戦っている。

    ヤブランは弓矢がかなり上手くなった。飛んでるのを訳なく射落としている。

    ドロップアイテムが全体的に小さいせいか、ここのダンジョンには食べ物階層でも冒険者が多い。町の近くだからというせいもあるのだろう。

    蛇肉も結構集まったので、上に行く事にした。

    8階層は…バードック。犬に羽根が生えていて、足も鉤爪だ…
「ふむ…ダンジョン故に食べられないのが残念だ」
「えええ…食べるの?その場合、肉は鶏肉なの?それとも犬肉?」
「普通に魔物の肉だな」

    それもそうか…でも食べたくないな。ドロップアイテムは、魔石か…首輪?しかもサイズ自動調節付きだ。
    でも、元の姿のランスには使えなさそう。
    ああ。でも罠に使うのか。バードックより弱い魔物なら、拘束する事が出来る…蛇のロープと似た感じのアイテムだな。

    試しに使ったら、バードックを拘束する事も出来た。でも、長時間は無理そうだ。
    そうしてやっぱり使い捨てアイテムだ。
    でも、形状からして、首がない魔物には使えなさそう。だったらまだ、ロープの方が使える。
    蛇の勝利?食べられる事を考えると、勝利だね。

    9階層は、ホワイトホークだ。氷魔法を扱う鳥で、暗いダンジョンの中を縦横無尽に飛び回る。
    鳥目とかないのかな…ダンジョンにいるのにそれはないか。

    ドロップアイテムは勿論鶏肉だ。焼鳥食べたいな…タレでねぎまにして食べたい。
「今日は焼鳥にするよ!いっぱい集めてね!」

    冒険者の姿もないので、思いっきり戦える。
    
「寒いのは嫌なの」
    得意の火魔法で物理的に焼鳥にしてるけど、ドロップアイテムは生肉だ。
「ほら、シュガーも頑張って!焼鳥にしてあげるから」
「にゃーは…応援してるにゃ」

    木があれば立体機動を使ってシュガーも活躍出来るんだけどね。
    このダンジョンはシュガーにとっては楽しくないかな?

    みんなの食欲を満たす程の肉はちょっと難しいので、ビッグコッコの肉も使う事にする。こんな風にみんな張り切って動いた後は、特にヤブランの食欲が凄い事になるからね。

    ダンジョンを出て、早速スマホに入って、熟成小屋で一夜干しの準備をする。
    メタルにも手伝って貰って串も作り貯めした。火にかけるから、串は持たないんだよね。

「メタル、一緒に釣りしない?」
    効率を考えるなら別行動の方がいいけど、一人だと寂しい釣りも、二人なら何となく嬉しい。メタルもそう思ってくれたら嬉しいけど、眷属達のようにはっきりとは伝わらない。

    岩場に座って、並んで釣糸を垂れる。最近作ってなかったけど、いかの燻製も作りたいな。
    おつまみ系はランスやヤブランのおやつにもなる。ジャーキー系は切らさないように作っているけど、なくなるのも早い。

「海老は釣れるのに、蟹は釣れないんだよね…ゲームの頃からそうだったから仕方ないけど」
(海で捕獲して来ますか?)
「んー…今日はいいや。のんびり釣りしたい気分…おお?!」
    と、思ったけど、かなり引きが強い。メタルに竿を任せて、私は網の準備をする。

    網じゃ足りない!久しぶりのマグロだよこれ!
    海岸でマグロが釣れるのはゲームだからだけど、今回のは今までになく大きい!

    二人で力を合わせて、魔法も使ってやっと釣り上げたのは、200キロ越えのクロマグロだった!クロマグロは初めてだな…キハダやメバチ、ミナミは何度かあったけど。

「うはー…身長なんて、私の倍はあるよ…胴周りはランスを超えてるね」
    刺身にしたら何食分かな…ヤブランでも食べきれないよね。
   
    ていうか、解体だけでもひと苦労だ。以前に作ったマグロを切る為の包丁よりも、ダークソードの方が楽に切れそうだ。

    うわ…カマトロ旨っ!さすが本マグロは違うね!
「ああ…幸せ!」

    カマトロの出荷用と、今日食べる分を用意する。
    こんなに美味しいのを食べれば、シュガーも元気出るよね!

    亜空間に戻り、焼鳥と刺身を並べる。
「今日のマグロは本マグロだから最高に美味しいよ!焼鳥もタレと塩、両方食べてね」
「ああ…本当に、その板の中で釣れたとは信じ難くなる美味しさだな…主も、ご飯が見えなくなるほどに上に乗せて食べているな」
「そういうアロカシアだって、おかわり何杯目?」
    寛ぐ姿が変わっても、胃袋の容量は変わらない。
「シュガー?ちゃんと食べてる?」
「美味しいにゃ…焼鳥も、ホワイトホークは初めて食べたにゃ」
    
    確かに、深淵の森では見かけた事はないよね。氷魔法、風魔法、空間魔法の三種類も使いこなす魔物は、見た事がない。

「ん…もしかして、炎鳥と同格位?火を氷にしたら、他は同じだよね?」
「分かんないけど、体は元のボクより大きいよね」

「強さとしては、炎鳥の方があると思うが、ダンジョンの中と野生ではまた違ったりするからな」

    確かに、オークなんかは外の方が強く感じる。多少はだけど。
「それに、ダンジョンだとより高い所を飛べないから、倒しやすいだろう」
「罠の首輪も役に立ったしね」
    もっと上を飛ばれたら、届かなかっただろう。

「シュガー?調子悪いの?」
「…影に入れてにゃ。今晩のもふもふは、ランスとフレイムに譲るにゃ」
「ん。いいよ。ゆっくり休んで」

    早速入ってきたシュガーを調べると、進化中と出た。
「うわ…シュガーはまた進化するんだ…」

「飛行する魔物を狩るダンジョンで、力不足を感じていたみたいだからな」
「そんなの、気にする必要ないのにね…」
    得手不得手はあって当然だし、第一、主の私が欠点だらけなんだから、シュガーが思いつめる必要は全くない。

(私は、ありのままのシュガーが好きだよ)
    進化中だから、声が届いているかどうかは分からない。それでもきっと思いは伝わるだろう。





   
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