(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅

あかる

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次の目的地と、世界樹の葉

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    亜空間から外に出ると、雪が積もっていた。
    出た場所は、アレスの湖の島の上。湖ダンジョンの真上だ。
    
    雪が降る直前まで冒険者で賑わっていたダンジョンも、今は誰もいない。
    
    ダンジョンにも変化があった。マスタールームが、四畳半から六畳位になった。
    それもこれも、冒険者達が壊れた装備を放置したり、ダンジョンの入り口をダンジョンと認識しなかったせいで、テント等を置き去りにするから。

    仮に亜空間を使える冒険者がいたとしても、ダンジョンで亜空間を開くのは不可能。ダンジョンは、それ自体が独立した空間なのだ。
    だから私も上の小島に亜空間を開いている訳だけど。

    そうして、今日も私はシジミーをゲットする為に5階層へ。
   待っててね!私のオルニチン!

    泥も冷たい筈だけど、私は燃えているのさ。勿論、血は吸わせないよ?足にはちゃんと結界を纏わせているから。
    その代わりに、農園で使わなくなった鉄鉱石や、屑石、毎日簡単に収穫出来る果物をダンジョンにあげる。シジミーのお礼だ。

    ちょっと疲れてきたかなと思う頃、念話が届いた。
(もう夕飯の時間にゃー!)

    え、もう?脳内ドーパミン出まくりで、時間なんて忘れてた…私も進歩がないな…本を読んでいるとお昼の時間も忘れちゃってた頃と、変わりない。

    外に出ると、辺りはすっかり暗くなっていた。
「ごめんねー、みんな!」
    炬燵の上では、鍋がグツグツ煮たっている。やった!蟹鍋だ!
「メイはちゃんと反省するにゃ!」
「ずっと炬燵でダラダラしてたシュガーも、反省すべきだな」
「動いてないのは俺達もだ。外の魔物は寒さであまり活動しなくなるからな」
「ボクはずっと本を読んでいたの」
「あ、その本。懐かしい」

    まだ神様の世界にいた頃、オージェに貰った錬金術の本だ。最初は難しくて、全然理解出来なかった。

    もう、ずっと神様達に会えてない。随分前に短いメールを貰ったきりだ。
    聞きたい事はあるけど、差し迫った用事はないし、加護も取り消されてないから、嫌われた訳じゃないよね…

    眷属達がいるから、淋しくはない。
    うん。大丈夫。

    切り替えていこう。あと見たい所は、この大陸の中心にあるという、天まで届くという塔のダンジョンだ。見るのは勿論だけど、攻略もしてみたいよね!

    それにしても、そんな塔まで人工物じゃないなんて、不思議だよね…大昔に、突然生えてきたって本当かな?

    塔の話をしたら、みんな何かに納得したような顔をしてた。
「いずれは言い出すと思っていた。主にしてはむしろもっと早くに言うと思っていたな」

「そうだったの?観光地扱いでもあるから、ダンジョンはどんな感じなのかな?」

「そこまでは知らん。だが浅い階層は、冒険者でなくとも入れるレベルで、多少のレベル上げは出来るようだ」
    深淵の森ダンジョンも、1階層はミニスライムだけど、たどり着くまでにはオークも出る。
    冒険者の私達にとっては美味しいお肉でしかないけど、一般人からすると、充分な脅威だ。

「塔のダンジョンは、本でも見たの。誰も最終階層までクリアした人はいないって。だから、メイも無理しちゃだめなの」
「しないよ。みんなの為にも、私は長生きしないとね」

    念のために、死亡を一度だけ回復してくれるという魔道具を作ってみようかな。
    その為には命の花も必要だし、世界樹の葉も必要だ。
    エルドさん、渡してくれるかな?一応、深淵の森ダンジョンマスターの権限で、使用可能な権利は得てるけど。

    次の日。エルドさんの所に行って、錬金術の材料にしたい旨を話して、頼んだ。アロカシアも、エルドさんを見上げている。
(不死の力を得る為ではないのだな?)

    あ。うちにフェニックスがいるから、エリクサーの作成も可能なのか。

「それは要らないかな。定住だってできないし、そんなに長生きしても、却ってやる事なくて、無為な時間を過ごしそう」

(うむ。そうてなくてはな。その高潔な精神、さすがだ…ところで、魔宝石はお持ちではないか?世界樹に栄養を注ぎたい)

「私の魔法が充填された物でいい?」
(むしろ、それが望ましい)
    それなら、ある。私用の魔力タンクも、魔宝石にしたからね。

    収納庫から出すと、ふわりと舞い上がり、エルドの手中へ。
    それを掲げると、雪ではなく、雨がパラパラと降り注いだ。
(折角なので、世界樹の雫もどうぞ)
「ありがとう!」
    ふわりと飛んで、ガラス瓶に雫を落とす。
「では、枝は我が」
    軽くジャンプして、枝を折る。
「いや、そんなには要らないよ?」
(アロカシアよ。世界樹はこの世界になくてはならない樹。それなのにお前は)
「す、済まぬ」

    何にせよ有難い。世界樹の雫は、他のアイテムに使えるから。
「じゃあ、お礼にたくさんの唐揚げをどうぞ」
(よ!良いのか?!)
「我も唐揚げ!」
「アロカシアは、後でね。心配しなくてもまだあるし、無くなってもレッドコークとか、イカゲソとかダンジョンで集めればいい」

(それに、お前は毎日この美味しい食事をしているのだろう?少しは我慢するのだ)

「むぅ…我は今、成長期で」
「大丈夫だよ、アロカシア。まだ色々と、収納庫に入っているからね?」
(それは、羨ましい)
    ええと…流石に竜二匹の食欲を満たす程の料理は。
「我は眷属だからな!」
    アロカシアも煽らないで。

(はぁ…我にはここを守護する役目があるからな)
    そのうち、差し入れを持ってこよう。アロカシアは勿論の事、ランスもお世話になっているからね。
    
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