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結果とマジックポーション
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翔真兄ちゃんが戻ってきた。
「やっぱりいくの?」
「俺が強くなれば、由紀も楽になるだろ?」
由紀さんは、俯きながら頷いたけど…涙を堪えてるみたいだった。
でも、ダンジョンに入っていく私達を止めなかった。
私はタマ達を先に帰して、翔真兄ちゃんに続く。
翔真兄ちゃんは、マップを手にそろそろと見えない床を進んでいく。
たまにジャンプしてくる魚も、即座に切り捨てる。
「魚は拾わないの?」
「そんな余裕ないよ。美優が欲しいなら、やる」
私は欲しいなら、一網打尽に出来るから、別にいい。
「ボスも、なるべく手を出さないで欲しい。越えられるだけの力はついたと思ってるから」
「分かった。危ない時しか助けない」
いつの間にか翔真兄ちゃんも随分強くなっていたようだ。弱点である炎を扱えないからどうするかと思っていたけど、剣術だけで乗り切った。
「宝箱…これは、ポーションか!」
うん。当たり。怪我を治す系のポーションだね。
「スキルは…よし!縮地!」
ほうほう。なかなかいいスキルだね。私の良く分からない天啓とは違って。
11階層へと進み、魔法石に触れる。
「へえ…あれがオークか。本当に豚みたいだな」
「戦わないで帰るの?」
「今日は疲れているし、由紀ももしかしたら待っているかもしれないからな」
外に由紀さんは見当たらなかったけど、私の感知には引っ掛かった。隠れてこちらを伺っているようだ。
「由紀…怒ってるかな」
怒ってはいなさそう。翔真兄ちゃんが無事で嬉しそうだけど、そのまま帰るのかな?
「でも、これでいつでも由紀を守ってやれる」
それはどうかな?もしかしたら由紀さんは、冒険者にはならないかも?
好きだった人とはいえ、今の私の心はざわついたりしない。
これから先、別れる事になっても再び翔真兄ちゃんを好きになる事もないと思う。
多分…本当にお兄ちゃんのように好きだっただけなのかもしれない。
私も帰ろう。ちょっと遅くなっちゃったし、家族も心配してるかも?
それから翔真兄ちゃんはダンジョンに来たけど、由紀さんの姿は見る事はなかった。
たまに友人達とダンジョンに入ってるみたいだけど、由紀さんの姿はない。
弱い魔物との戦闘でもレベルは多少上がるけど、戦ってる感じはしなくなる。別に戦闘狂って訳じゃないけど、やっぱりどこか物足りなく感じる。
短い秋休みの日、ランドセルを買ってもらった。青いランドセル。飾りの花柄刺繍は要らないけど、というか収納庫を使える私には必要ないけど、背負ってるだけで一年生になれた気がする。
今はまだ何も入ってないから軽いけど、ここに教科書やノートを入れるんだ。その日がとても待ち遠しい。
15階層で手に入るマジックベリーは、海人君に頼んで随時マジックポーションにして貰っている。
今まで美味しい果物としか認識していなかった海人君の両親も、効能を知って少しずつ本社に回すようにしてるみたいだ。
とはいえ、需要は多くないだろう。魔法を使える絶対的人数が少ないのだ。
それ以外の必殺技系スキルも魔力を使う物もあるけど、知られていない。
まだ体力回復のポーションは初級の物しか発見出来ていないけど、それでも需要はある。でも、ダンジョンから発見されるポーションには全然敵わないから、素材を見つけるのが先だね。
この辺に生える草は多分全部チェックしたけど、ないな…
「本当は訊いちゃ駄目なんだろうけど、美優ちゃんは鑑定が使えるのかな?」
思わず海人君の方を見るけど、困ったような仕草をするだけだ。
「それは、ポーション関係の事ですか?」
「そうね…15階層にあった甘酸っぱい、ダンジョンにしかない食べ物。海人に頼んでいるって事はポーションになっているんだと思うけど、怪我には効果ないみたいだし…なのに、海人に頼んでいるのには訳があるんでしょう?もしかして前の葉っぱも?」
「ええ…魔力を回復するポーションです。以前のよりこのマジックベリーで作った方が多く回復するし、美味しいので。あ、海人君にちゃんと対価は払ってますよ?ポーションにする素材も見付けたし」
「そう。海人は美優ちゃんには色々話しているみたいね?海人の錬金術スキルを私達が知ったのは最近なのに」
「私も…鑑定スキルは親にも内緒です。10階層越えた時に手に入れたんですよ」
「そうなの?…あら、でも…ううん。これ以上は聞かないわ」
「そうだよ。冒険者のスキルを聞くのはルール違反だよ」
「そうね…でも珍しいスキル過ぎて、習得方法が知りたいというか…美優ちゃんの魔法もね」
「初めてダンジョンに入った時に玩具の魔女っ子の杖を持っていたんですよ。偶々です」
「お前…そんなの持って入ったのか?」
「だって元々あそこには私の秘密基地があったの!見ないで座ったら穴が開いてて」
「成る程ね…確かに最初に得られるスキルは持っている武器に準ずる例が多いけど。海人の錬金術みたいに全く関係ない時もあるのよね…不思議よね」
「別にいいだろ。美優ちゃんには色々とお世話になってるし、錬金術の練習にもなっているんだ」
「そこは止めないわよ。ペットを借りたりしてるんだから、役に立つなら無償であげたら?どうせ材料は貰ってるんだし」
それに、最近は場所も提供している。私の亜空間の一部は海人君の工房になっている。
失敗が多いのはやっぱり魔素も関係してるみたいだし。
因みに私の付与をする為の工房も、亜空間にある。それもやっぱり同じ理由からだ。
アドベンチャーショップの、武器や防具を作る人達の工房も、ダンジョン内にあるという話だ。
色々と試行錯誤の上でそうなったという話だけど、それは体外に魔力を出さなければならないスキルだからだろう。
亜空間を使うのには魔法の知識が必要だし、魔力操作で鍛えないと、色々と上手くいかないだろう。
私みたいに前世の知識がなくても、ファンタジー系の物語を読んでいればいつかは誰かが気がつくだろう。
「やっぱりいくの?」
「俺が強くなれば、由紀も楽になるだろ?」
由紀さんは、俯きながら頷いたけど…涙を堪えてるみたいだった。
でも、ダンジョンに入っていく私達を止めなかった。
私はタマ達を先に帰して、翔真兄ちゃんに続く。
翔真兄ちゃんは、マップを手にそろそろと見えない床を進んでいく。
たまにジャンプしてくる魚も、即座に切り捨てる。
「魚は拾わないの?」
「そんな余裕ないよ。美優が欲しいなら、やる」
私は欲しいなら、一網打尽に出来るから、別にいい。
「ボスも、なるべく手を出さないで欲しい。越えられるだけの力はついたと思ってるから」
「分かった。危ない時しか助けない」
いつの間にか翔真兄ちゃんも随分強くなっていたようだ。弱点である炎を扱えないからどうするかと思っていたけど、剣術だけで乗り切った。
「宝箱…これは、ポーションか!」
うん。当たり。怪我を治す系のポーションだね。
「スキルは…よし!縮地!」
ほうほう。なかなかいいスキルだね。私の良く分からない天啓とは違って。
11階層へと進み、魔法石に触れる。
「へえ…あれがオークか。本当に豚みたいだな」
「戦わないで帰るの?」
「今日は疲れているし、由紀ももしかしたら待っているかもしれないからな」
外に由紀さんは見当たらなかったけど、私の感知には引っ掛かった。隠れてこちらを伺っているようだ。
「由紀…怒ってるかな」
怒ってはいなさそう。翔真兄ちゃんが無事で嬉しそうだけど、そのまま帰るのかな?
「でも、これでいつでも由紀を守ってやれる」
それはどうかな?もしかしたら由紀さんは、冒険者にはならないかも?
好きだった人とはいえ、今の私の心はざわついたりしない。
これから先、別れる事になっても再び翔真兄ちゃんを好きになる事もないと思う。
多分…本当にお兄ちゃんのように好きだっただけなのかもしれない。
私も帰ろう。ちょっと遅くなっちゃったし、家族も心配してるかも?
それから翔真兄ちゃんはダンジョンに来たけど、由紀さんの姿は見る事はなかった。
たまに友人達とダンジョンに入ってるみたいだけど、由紀さんの姿はない。
弱い魔物との戦闘でもレベルは多少上がるけど、戦ってる感じはしなくなる。別に戦闘狂って訳じゃないけど、やっぱりどこか物足りなく感じる。
短い秋休みの日、ランドセルを買ってもらった。青いランドセル。飾りの花柄刺繍は要らないけど、というか収納庫を使える私には必要ないけど、背負ってるだけで一年生になれた気がする。
今はまだ何も入ってないから軽いけど、ここに教科書やノートを入れるんだ。その日がとても待ち遠しい。
15階層で手に入るマジックベリーは、海人君に頼んで随時マジックポーションにして貰っている。
今まで美味しい果物としか認識していなかった海人君の両親も、効能を知って少しずつ本社に回すようにしてるみたいだ。
とはいえ、需要は多くないだろう。魔法を使える絶対的人数が少ないのだ。
それ以外の必殺技系スキルも魔力を使う物もあるけど、知られていない。
まだ体力回復のポーションは初級の物しか発見出来ていないけど、それでも需要はある。でも、ダンジョンから発見されるポーションには全然敵わないから、素材を見つけるのが先だね。
この辺に生える草は多分全部チェックしたけど、ないな…
「本当は訊いちゃ駄目なんだろうけど、美優ちゃんは鑑定が使えるのかな?」
思わず海人君の方を見るけど、困ったような仕草をするだけだ。
「それは、ポーション関係の事ですか?」
「そうね…15階層にあった甘酸っぱい、ダンジョンにしかない食べ物。海人に頼んでいるって事はポーションになっているんだと思うけど、怪我には効果ないみたいだし…なのに、海人に頼んでいるのには訳があるんでしょう?もしかして前の葉っぱも?」
「ええ…魔力を回復するポーションです。以前のよりこのマジックベリーで作った方が多く回復するし、美味しいので。あ、海人君にちゃんと対価は払ってますよ?ポーションにする素材も見付けたし」
「そう。海人は美優ちゃんには色々話しているみたいね?海人の錬金術スキルを私達が知ったのは最近なのに」
「私も…鑑定スキルは親にも内緒です。10階層越えた時に手に入れたんですよ」
「そうなの?…あら、でも…ううん。これ以上は聞かないわ」
「そうだよ。冒険者のスキルを聞くのはルール違反だよ」
「そうね…でも珍しいスキル過ぎて、習得方法が知りたいというか…美優ちゃんの魔法もね」
「初めてダンジョンに入った時に玩具の魔女っ子の杖を持っていたんですよ。偶々です」
「お前…そんなの持って入ったのか?」
「だって元々あそこには私の秘密基地があったの!見ないで座ったら穴が開いてて」
「成る程ね…確かに最初に得られるスキルは持っている武器に準ずる例が多いけど。海人の錬金術みたいに全く関係ない時もあるのよね…不思議よね」
「別にいいだろ。美優ちゃんには色々とお世話になってるし、錬金術の練習にもなっているんだ」
「そこは止めないわよ。ペットを借りたりしてるんだから、役に立つなら無償であげたら?どうせ材料は貰ってるんだし」
それに、最近は場所も提供している。私の亜空間の一部は海人君の工房になっている。
失敗が多いのはやっぱり魔素も関係してるみたいだし。
因みに私の付与をする為の工房も、亜空間にある。それもやっぱり同じ理由からだ。
アドベンチャーショップの、武器や防具を作る人達の工房も、ダンジョン内にあるという話だ。
色々と試行錯誤の上でそうなったという話だけど、それは体外に魔力を出さなければならないスキルだからだろう。
亜空間を使うのには魔法の知識が必要だし、魔力操作で鍛えないと、色々と上手くいかないだろう。
私みたいに前世の知識がなくても、ファンタジー系の物語を読んでいればいつかは誰かが気がつくだろう。
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