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24階層
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やっと海人君もボス部屋の前まで来た。
「という訳で、ボス戦付き合ってよ。勿論、呪いの指輪はしないでね」
呪いじゃなくて、成長だもん。
勿論攻略は手伝った。でも、案外海人君一人でも攻略出来たかも?
海人君の新しいスキルは、圧力を飛ばすものだけど剣では取れるとあった。槌でも取れるものなのか。剣の方が取りやすいスキルではある。
21階層では、新しいスキルの修練をしている。
その間に、私は蛇肉を集める。唐揚げが美味しいからね。
「22階層は、海人君は苦労しないかも。剛力のスキルがあるし」
「ああ…ゴーレムだっけ。確かに魔法との相性は悪いね。でも、やっと美優ちゃんに追い付ける」
「確かに私は美味しい亀エリアに留まっているけど、じきに24階層に行くし、そうしたら25階層はあっというまだよ?」
ご褒美階層の5のつく階層だしね!
「あああ…もうちょっとなのに」
海人君はあからさまにガックリしてみせる。
「無理はしない方がいいよ!それに亀鍋は栄養満点で、海人君のお母さんも喜ぶと思うよ?」
私のお母さんも、亀鍋料理が明らかに多い。日焼け放題のお母さんだけど、やっぱりコラーゲンは気になるのだろう。
私の肌も、亮太の肌のようにもちもちになった。すべすべだ。
一番凄いのはおじいちゃんの頭だ。つるつるてかてか。
美味しいんだけど、ほぼ毎日だから、少し飽きてきたな。
魔法石に触れてはいたから、いつでも24階層に行ける。
海人君と別れて、階層転移する。
24階層は、アイシクルウルフ。夏に会いたかった魔物だ。
ドロップした毛皮は、触れると表面がひんやりしている。
氷弾を打ってきたり、冷気でこちらの動きを鈍らせる。
魔石やもふもふの尻尾も落とす。これでタマがじゃれてくれたら可愛いんだけど、大人なタマはなかなか乗ってくれない。
玩具を喜ぶのはポチだけだ。
毛皮は結構いい値段で売れるけど、このひんやりで、夏用の抱き枕が欲しい。
食べられるものが出ないけど、この階層いいな…毛皮の手触りいいし、尻尾ももふもふだ。ウサギ皮のマジックバッグがあるけど、作り直してもいいな…尻尾もつけて。
「えへへ…」
(美優、どうしたのー?)
(美優はもふもふが大好きなんだワン!)
(あたしの手触りも柔らかくて、最高なのに)
(ピヨちゃんも、もふもふなの)
もふもふは、どれだけあってもいいよね。
そうと決まったら、毛皮を集めなければ。付与する為の魔石もね。
半月程かけて、必要な素材は集まった。そして、抱き枕への加工もアドベンチャーショップへ依頼した。
ただ残念なのは、これから冬だから、抱き枕が必要なのは来年になるという事。
エストレイラ様からの連絡はないけど、役に立てるように、巫術の訓練を頑張っている。
最初の頃は経験値を海人君に渡す位しか出来なかったけど、魔力の受け取り、譲渡も出来るようになった。
海人君にだけ頼まなくても、ペット達とも出来るから、巫術の訓練は進んでいると思う。
これで心置きなく25階層に進めるかと思ってたら、ドロップした皮を卸して欲しいと。
まあ…いいけど、海人君もそのうち行くと思うし、25階層に行きっ放しにはならないと思うし。
よし!いざ25階層へ!
大草原の中に、気持ちのいい風が吹いている。そして、見える範囲でも色々な木が生えている。果物の木だ。季節関係なしに、リンゴや梨、みかんの木も見える。
当然ながら只の木ではない。リンゴを取ると矢が飛んできたり、みかんが爆発したり。
胡桃を見つけて喜んで近づいたら、胡桃が雹のように降ってきたり。
痛い痛い。
まあ、幾つかはまともに残るし、警戒さえ怠らなければ、美味しい階層だ。
でも、嬉しくてつい、無防備に近づいちゃうんだよね…恐ろしい階層だ。
ブドウなんて、粒が嫌がらせのようにいっぱいついていて、実が弾けると麻痺してしまう。
房で残ったけど、食べても平気かな…鑑定の結果、美味しいブドウだった。
でも、注意すべきはそこじゃなくて、ブドウの攻撃が始まると、どこからともなく栗の木が現れて、イガ栗のまま飛んでくる。
避ける間もなく麻痺している所に刺さるから、痛い痛い。
物理防御のついたマントが欲しい所だ。
前世の冒険者はマントを身に付けてるのは当たり前な感じだったけど、雨を避ける必要もないからか、この世界では使っている人なんていない。
魔法使いの私も、ローブを着ている訳じゃないしね。
皮の膝当てに皮のベスト。皮のブーツに皮手袋。
ゲーム序盤の装備みたいだけど、これでも他の冒険者の人よりはしっかりとした装備だ。
深層に進む、ごく一部の冒険者は金属鎧を纏っている人もいるけど、相当な高レベルか、常に身体強化をしてないと身動き取れなくなるよね。
ちょっと痛い階層だけど、ここにはたくさん通う事になりそうだ。
「という訳で、ボス戦付き合ってよ。勿論、呪いの指輪はしないでね」
呪いじゃなくて、成長だもん。
勿論攻略は手伝った。でも、案外海人君一人でも攻略出来たかも?
海人君の新しいスキルは、圧力を飛ばすものだけど剣では取れるとあった。槌でも取れるものなのか。剣の方が取りやすいスキルではある。
21階層では、新しいスキルの修練をしている。
その間に、私は蛇肉を集める。唐揚げが美味しいからね。
「22階層は、海人君は苦労しないかも。剛力のスキルがあるし」
「ああ…ゴーレムだっけ。確かに魔法との相性は悪いね。でも、やっと美優ちゃんに追い付ける」
「確かに私は美味しい亀エリアに留まっているけど、じきに24階層に行くし、そうしたら25階層はあっというまだよ?」
ご褒美階層の5のつく階層だしね!
「あああ…もうちょっとなのに」
海人君はあからさまにガックリしてみせる。
「無理はしない方がいいよ!それに亀鍋は栄養満点で、海人君のお母さんも喜ぶと思うよ?」
私のお母さんも、亀鍋料理が明らかに多い。日焼け放題のお母さんだけど、やっぱりコラーゲンは気になるのだろう。
私の肌も、亮太の肌のようにもちもちになった。すべすべだ。
一番凄いのはおじいちゃんの頭だ。つるつるてかてか。
美味しいんだけど、ほぼ毎日だから、少し飽きてきたな。
魔法石に触れてはいたから、いつでも24階層に行ける。
海人君と別れて、階層転移する。
24階層は、アイシクルウルフ。夏に会いたかった魔物だ。
ドロップした毛皮は、触れると表面がひんやりしている。
氷弾を打ってきたり、冷気でこちらの動きを鈍らせる。
魔石やもふもふの尻尾も落とす。これでタマがじゃれてくれたら可愛いんだけど、大人なタマはなかなか乗ってくれない。
玩具を喜ぶのはポチだけだ。
毛皮は結構いい値段で売れるけど、このひんやりで、夏用の抱き枕が欲しい。
食べられるものが出ないけど、この階層いいな…毛皮の手触りいいし、尻尾ももふもふだ。ウサギ皮のマジックバッグがあるけど、作り直してもいいな…尻尾もつけて。
「えへへ…」
(美優、どうしたのー?)
(美優はもふもふが大好きなんだワン!)
(あたしの手触りも柔らかくて、最高なのに)
(ピヨちゃんも、もふもふなの)
もふもふは、どれだけあってもいいよね。
そうと決まったら、毛皮を集めなければ。付与する為の魔石もね。
半月程かけて、必要な素材は集まった。そして、抱き枕への加工もアドベンチャーショップへ依頼した。
ただ残念なのは、これから冬だから、抱き枕が必要なのは来年になるという事。
エストレイラ様からの連絡はないけど、役に立てるように、巫術の訓練を頑張っている。
最初の頃は経験値を海人君に渡す位しか出来なかったけど、魔力の受け取り、譲渡も出来るようになった。
海人君にだけ頼まなくても、ペット達とも出来るから、巫術の訓練は進んでいると思う。
これで心置きなく25階層に進めるかと思ってたら、ドロップした皮を卸して欲しいと。
まあ…いいけど、海人君もそのうち行くと思うし、25階層に行きっ放しにはならないと思うし。
よし!いざ25階層へ!
大草原の中に、気持ちのいい風が吹いている。そして、見える範囲でも色々な木が生えている。果物の木だ。季節関係なしに、リンゴや梨、みかんの木も見える。
当然ながら只の木ではない。リンゴを取ると矢が飛んできたり、みかんが爆発したり。
胡桃を見つけて喜んで近づいたら、胡桃が雹のように降ってきたり。
痛い痛い。
まあ、幾つかはまともに残るし、警戒さえ怠らなければ、美味しい階層だ。
でも、嬉しくてつい、無防備に近づいちゃうんだよね…恐ろしい階層だ。
ブドウなんて、粒が嫌がらせのようにいっぱいついていて、実が弾けると麻痺してしまう。
房で残ったけど、食べても平気かな…鑑定の結果、美味しいブドウだった。
でも、注意すべきはそこじゃなくて、ブドウの攻撃が始まると、どこからともなく栗の木が現れて、イガ栗のまま飛んでくる。
避ける間もなく麻痺している所に刺さるから、痛い痛い。
物理防御のついたマントが欲しい所だ。
前世の冒険者はマントを身に付けてるのは当たり前な感じだったけど、雨を避ける必要もないからか、この世界では使っている人なんていない。
魔法使いの私も、ローブを着ている訳じゃないしね。
皮の膝当てに皮のベスト。皮のブーツに皮手袋。
ゲーム序盤の装備みたいだけど、これでも他の冒険者の人よりはしっかりとした装備だ。
深層に進む、ごく一部の冒険者は金属鎧を纏っている人もいるけど、相当な高レベルか、常に身体強化をしてないと身動き取れなくなるよね。
ちょっと痛い階層だけど、ここにはたくさん通う事になりそうだ。
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