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不自然犯罪捜査係①
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「おお。吉崎くん、いきなり呼び出してすまなかった。川本くんも入ってくれ。」
署長は俺と川本さんを手招きし、椅子に座るように促した。部屋の中には俺と川本さんと署長以外にもう一人、30代後半の熊のような男がいた。
「さぁ、2人とも座ってくれたまえ。豊田くん、この二人が例のユニッターだ。」
豊田と呼ばれた男は俺と川本さんを交互に見たあとで口を開いた。
「川本祐輔くん、吉崎拓也くん。初めましてかな?刑事部捜査第四課不自然犯罪捜査係の係長の豊田祥三だ。今回は君たち二人を我がチームにスカウトしたいと思い、署長に掛け合ったんだ。異動命令を出せば君たちは異動せざるを得ない。しかし、私は君達に嫌々ではなく、進んで我がチームに来てほしいと思っている。そこで異動命令を出す前に説得する場を設けさせてもらった。」
いきなり異動と言われ、まったく頭がついていかない俺。隣を見ると川本さんも呆然としていた。
「ハッハッハッ!無理もない。いきなり異動と聞かされたら誰でもそんな顔になる。あまりに衝撃的な話で緊張も吹き飛んだみたいだな。この部屋に入ってきたときに比べて心拍数がずいぶん落ち着いている。」
豊田さんは、目を閉じながら俺たちの心拍数が分かるかのような口ぶりで話した。そして、目を開いて続けた。
「ちなみに言っていなかったが、私も君たち側の人間だ。私の能力は『振動数』。音や光など世の中にはたくさんの波が存在する。私はこれらの振動数を直感的に読み取ることができる。」
どうやら、ユニッターとしての能力で俺と川本さんの心拍数も読み取ったようだ。
「豊田さん1つ質問してもよろしいですか?」
川本さんが口を開いた。
「あぁ。1つと言わず気が済むまで質問すると良い。」
「では、豊田さんが所属していらっしゃる不自然犯罪捜査係とはどのような事件を扱っているのか教えていただけますか?」
川本さんの表情がいつになく真剣だった。
「ほう。いきなり本題に入らざるを得ないな。まあ、これから自分が所属するかもしれない部署のことは知りたいよな。君たちを勧誘する理由と一緒に話そう。」
そう言って、豊田さんは話し始めた。
「まず、これをどう思う?私の声はどう聞こえる?」
豊田さんの声は後半になるにしたがってどんどん高くなった。
「どうって……。少しずつ声が高くなりました。」
俺は豊田さんが何を言いたいのかまったく理解できなかった。
「ハッハッハッ。そりゃそうだな!これは君たちにも余裕でできるだろう。では、これはどうかな?」
豊田さんは携帯を取り出して音楽を流し始めた。しばらくは聞いたことのある音楽が流れていたが、豊田さんが携帯に向かって手を伸ばした瞬間、触れてもいないのに音楽の音がどんどん高音になったのだ。
「さて、吉崎くん。もう一度聞かせてくれ。この音楽はどのように聞こえたかな?」
「手も触れていないのに、どんどん音が高くなりました…。」
動揺する俺の横で川本さんが何かを察したようだった。
「ま、まさか!いや、そんなことあり得るわけがない。」
川本さんは自分の考えを納得できないようだった。
「川本くん。今、あり得るわけがないと言ったかね?そんなことはない。それは『君が知っている世界では』あり得ない。というだけだ。」
川本さんは驚きのあまり口が半開きのまま固まっていた。
「君の考えた通りだよ。私は、振動数を読み取れるだけではない。身の回りの振動数を変化させることができるのだよ。」
署長は俺と川本さんを手招きし、椅子に座るように促した。部屋の中には俺と川本さんと署長以外にもう一人、30代後半の熊のような男がいた。
「さぁ、2人とも座ってくれたまえ。豊田くん、この二人が例のユニッターだ。」
豊田と呼ばれた男は俺と川本さんを交互に見たあとで口を開いた。
「川本祐輔くん、吉崎拓也くん。初めましてかな?刑事部捜査第四課不自然犯罪捜査係の係長の豊田祥三だ。今回は君たち二人を我がチームにスカウトしたいと思い、署長に掛け合ったんだ。異動命令を出せば君たちは異動せざるを得ない。しかし、私は君達に嫌々ではなく、進んで我がチームに来てほしいと思っている。そこで異動命令を出す前に説得する場を設けさせてもらった。」
いきなり異動と言われ、まったく頭がついていかない俺。隣を見ると川本さんも呆然としていた。
「ハッハッハッ!無理もない。いきなり異動と聞かされたら誰でもそんな顔になる。あまりに衝撃的な話で緊張も吹き飛んだみたいだな。この部屋に入ってきたときに比べて心拍数がずいぶん落ち着いている。」
豊田さんは、目を閉じながら俺たちの心拍数が分かるかのような口ぶりで話した。そして、目を開いて続けた。
「ちなみに言っていなかったが、私も君たち側の人間だ。私の能力は『振動数』。音や光など世の中にはたくさんの波が存在する。私はこれらの振動数を直感的に読み取ることができる。」
どうやら、ユニッターとしての能力で俺と川本さんの心拍数も読み取ったようだ。
「豊田さん1つ質問してもよろしいですか?」
川本さんが口を開いた。
「あぁ。1つと言わず気が済むまで質問すると良い。」
「では、豊田さんが所属していらっしゃる不自然犯罪捜査係とはどのような事件を扱っているのか教えていただけますか?」
川本さんの表情がいつになく真剣だった。
「ほう。いきなり本題に入らざるを得ないな。まあ、これから自分が所属するかもしれない部署のことは知りたいよな。君たちを勧誘する理由と一緒に話そう。」
そう言って、豊田さんは話し始めた。
「まず、これをどう思う?私の声はどう聞こえる?」
豊田さんの声は後半になるにしたがってどんどん高くなった。
「どうって……。少しずつ声が高くなりました。」
俺は豊田さんが何を言いたいのかまったく理解できなかった。
「ハッハッハッ。そりゃそうだな!これは君たちにも余裕でできるだろう。では、これはどうかな?」
豊田さんは携帯を取り出して音楽を流し始めた。しばらくは聞いたことのある音楽が流れていたが、豊田さんが携帯に向かって手を伸ばした瞬間、触れてもいないのに音楽の音がどんどん高音になったのだ。
「さて、吉崎くん。もう一度聞かせてくれ。この音楽はどのように聞こえたかな?」
「手も触れていないのに、どんどん音が高くなりました…。」
動揺する俺の横で川本さんが何かを察したようだった。
「ま、まさか!いや、そんなことあり得るわけがない。」
川本さんは自分の考えを納得できないようだった。
「川本くん。今、あり得るわけがないと言ったかね?そんなことはない。それは『君が知っている世界では』あり得ない。というだけだ。」
川本さんは驚きのあまり口が半開きのまま固まっていた。
「君の考えた通りだよ。私は、振動数を読み取れるだけではない。身の回りの振動数を変化させることができるのだよ。」
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