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4章

竜王国へ  〜アン編〜

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カミーユは、ここ、5年ほど1人で人種差別が比較的穏和な人国付近で活動してたみたい。人国は、大陸の南の方、西側は国がしょっちゅう入れ替わる。そして人族絶対主義な国が多い…東側は、差別も大してないので竜人も比較的よく見かける。
国境も、スムーズに出入りできるのだ。
「ヘェ~、冒険してるのねぇ」
「あぁ、サラがすぐ帰れって言うから7日に一度はここに来るようにはしてるよ」
そっか、定期的に会ってはいるのね。
「内戦が始まったからな。東側とて、安全とはいえまい。まして、人国などもっと危ないではないか!」
心配してるのよね。照れてるのかしら…
晩御飯を食べ終わり宿の部屋に入る。
サラが遮断結界を張ると、話を始める。


「まずは、マチルダの居場所を調べようと思って、エルフ国の騎士団長に鳩便送ったのよ。
あんまり接触したくない人物ではあるのだけど。
反乱軍の長だし。
そしたらマチルダ本人から鳩便が来た」
「帰国していたの!?ルークも!?」
「いや、ルークは竜王国にいるらしい。
あちらで別れたらしいから。その後のことは知らないってことだった。それと、ハリーのこともある程度情報を掴めた。だが、別れてから長いみたいだ。それにアンに連絡を取りたいが手段がなかったと、騎士団長といるってことは見張られてる可能性が高いから、迂闊に鳩便も飛ばせなかったらしい。こちらからの接触にもビックリしたみたいだな。
このやりとりが、あちらに報告がある前に出発した方が良さそうだ」
と、マチルダが竜王国に拉致られそこからハリーと船で旅に出てドワーフ国に一緒に行ってエルフ国でおろしてもらったこと。その後のハリーの足取り。私の出生の謎。ナッツの生い立ち。
色々な事が一気にわかり、諸々納得のいく事もあった。
「明日にでも出発した方が良さそうよ」
「で、俺もいくのか!?」
「当たり前じゃない。竜王国に行くのよ。あなたじゃなきゃ案内できないじゃない」
「待って。サラ、あなたにはソフィーをお願いしたいの」
と私は、伝えてみる。
「え、私もアンと竜王国に行くわ」
「いえ。ソフィーとナッツ2人の面倒を見てほしいの。竜王国には私とカミーユで行くわ」
「でも」
とサラはカミーユと私を交互に見てはアタフタしている。
「ソフィーに剣術指導もしてほしいのよ。今日、シータから私は稽古をつけてもらった。ソフィーと然程年齢も変わらないのにあんなに自衛がてきるの。驚いたわ。
私は平和な生活の中でソフィーに、そんなこと教えていない。てか、教えられない。
魔法しか……でも、魔法すら教えてない。
お願いよ。サラ」
と私の思いを伝えた。

「はぁ~、わかったわ。
でも、約束よ。連絡ができない以上離れたら助けてはあげられないの。1年以内に解決して帰って来て。カミーユ、アンをお願い」
「大丈夫だ。俺だってそんなにサラと離れてたらハリーみたいになっちゃうよ、ハハ‥
それに、アンと2人でそんなに長い時間いたらハリーに殺される」
ブルッと体を震わせる。
「とにかく、明日、3人で最長老のところに報告に行ってそれから出発ね。あな父を見送ったら私も、準備を整えてソフィーのところへ行くわ」
「あ、私今日防具屋さんにローブを預けて来たのよ取りに行かなくちゃ」
「木札もってる!?預かるわ。最長老と話してる間に取ってきてもらえるよう手配する。時間がおしいもの」
と、木札をサラに渡し明日の予定が決まった。
カミーユは自分の部屋を取っていたらしくそちらに帰って行った。










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